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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
アオイトリと同じPurple Softwareの過去作。メインライターは御影氏ではなく鏡遊氏。過去作のデータを見る限り、Purple Softwareのメインライターはこの2人のツートップ体制であるようなので、もう一方はどの程度の実力なのか?と試してみた次第。

評点は以下のとおり。いずれも7点が及第点(=それ目的でお金と時間を割く価値がある)。

ストーリー:5/10
エロ:5/10
サウンド:5/10
総評:5/10

総評は7点以上なら幅広くオススメできる。5点を下回ると駄作。5~6点なら題材やジャンル、原画家などで個人的な加点があればやってみてもいいのでは?という感じか。

【ストーリー】
「少量のファンタジー要素を含む学園もの恋愛ストーリー」というテンプレに完全に当てはまる。破綻はしていないが、ギミックに意外性はないし、センスオブワンダーもないし、雑学的知識が増えるような内容でもない。目の肥えた読み手にとっては読みごたえがないだろう。
終盤のストーリーを盛り上げるために危機や悲劇があり、そこに至るまでの間に愛着を育む期間がある、というのもテンプレ的だが、本作は非常に日常寄りで、危機や悲劇が起こったりそれを意識したりする期間が全体に占める割合はごく少ない。となると、大部分を占める日常パートが楽しいかどうかがカギなのだが…正直、凡庸といわざるをえない。直前にリトルバスターズをやっているから評価が辛くなっている面はありそうだが。
キャラクターの強調された個性付け部分をアピールする発言と、主人公もしくは男友達の幼馴染をいじる発言が大半である会話は、楽しげな雰囲気は作り出しているものの、思わず頬が緩むような上質の笑いを呼び起こす域には達していないと思う。
また、だらだらした日常が続き、進捗感のないストーリー展開は読み手の「読み進める力」を消耗させる。ストーリーを読むのも精神的なエネルギーを必要とし、良いストーリーは「続きが気になる」という気持ちを起こさせることで読者に精神的なエネルギーを補充させるが、そうでない場合は読むことにだれてくる。日常系ストーリーではしばしば出てくる中だるみ問題だが、進捗感が感じられる事柄を組み込めば「続きが気になる」という気持ちを起こさせやすい。少しづつ物事を完成に近づける必要がある何か。リトルバスターズでは野球チームのメンバー集め、アオイトリでは演劇の準備がそれにあたる。が、本作にはそういう工夫はないのだなこれが。
まとめると、「破綻はしていないが凡庸」。日常系ストーリーのクオリティを高めるには十分な楽しさand/or続きが気になる展開が必要で、前者にはセンスが、後者には頭の良さが求められるが、残念ながら本作のストーリーからはどちらも秀でたものは感じられなかった。

【エロ】
克氏のCGは文句ないが、もう一人の原画家の方の出来は残念な限り。また、ごくごくふつうの、交感としてのHシーンだし、本編外のおまけHシーンも無いので、エロティシズムの追求という面でも平凡としかいえない出来。

【サウンド】
ED曲はそこそこ良いが、特に印象に残る曲はない。逆に、騒々しすぎて悪印象なBGMはあった。

…という感じ。この手のゲームの初心者には悪くなさそうが、目の肥えたユーザーにとってはとりたててプレイする価値もない凡庸なゲームだった。
鏡遊氏がメインライターを務めるゲームはセールの時に購入して未プレイのものがもう1本あるので、最終的な評価はそれをプレイするまで保留。ただ、そちらを積極的にプレイする意欲自体がかなり低下したが…。
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プロフィール
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MOS&FK
性別:
男性
職業:
ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
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