電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
さて、4回目ですが実はハウツー的な話は前回まででほとんど終わってたりします。
必要なツールを入手し、使い方を憶え、値段が手ごろな印刷屋を見つけ、いくばくかのお金を用意をすればもう当サークルと同体裁のカードゲームは作れるはずです。
・・・あとはカードゲームのアイデアさえあれば。
今回はそのゲームデザイン面での話を少ししようと思います。
印刷の都合にあわせるとデザイン面で制約を受けることは前々回に述べました。
それも含め、私がどんなことを考えながらゲームデザインを行っているかといいますと・・・
1)キャラクタの個性を表現しうるゲームにする
当サークルのカードゲームは二次創作であり、元ネタがあります。その元ネタを尊重し、キャラクタの個性を十分表現してやらねばなりません。各キャラカードが持つパラメータが「強さ」という値一つだけあり、ゲーム上での各キャラの差異がそれだけ、なんてゲームは二次創作系サークルとして到底許容しかねます。
自然、キャラの持つパラメータはある程度の種類になり、特殊能力を持ったりするようになります。
2)プレイ人数は少なめにする。2~4人程度。
これは、最低プレイ人数が多いゲームはどうしても遊ぶ機会が少なくなってしまうためです。
ゲームサークルに在籍している方であればともかく、一般的な人は6人やら7人やら集まってカードゲームで遊ぶなんて機会はなかなか作れるものではありません。
これが、2人とか3人で遊べるゲームなら機会を作るのは遥かに簡単です。
プレイ人数はゲームデザインに大きな影響を与える要素です。たとえば、超人ロックやシャドウハンターズのように1人が1キャラを担当し、正体を隠してプレイするゲームなどは少人数ではきびしいものがあります。セリやトリックテイキングを使ったゲームもいまいち盛り上がらなそうです。
少人数でも面白い、あるいは少人数だからこそ面白いルールを構築することが望ましいです。
3)できればキャラカードだけで全てをすませるゲームにする
別にマストでもなんでもないのですが、キャラカードだけでゲームをまとめるといろいろいいことがあります。
カードタイプごとのルールを憶えなくてもすみますし、カードの引き間違いがなくなりますし、さらに全てのカードがフルカラーイラスト付きならある種のコレクション性を持ちます。これは二次創作=キャラゲーならではですが。
4)サイコロをどう使うか
少ないカード枚数でプレイバリエーションを持たせるために、サイコロの使い方を工夫するのは効果的です。
非常に大雑把に大別すると、サイコロの使い方には「状況を判断して行動を決め、その行動の結果がどうなるかを決めるためにサイコロを振る」パターンと「サイコロを振ってそのときの状況を決め、その状況に対してどう行動するかを決める」パターンがあります。
前者はあらゆるゲームで非常によく見かけるパターンで、TRPGの命中判定などが最たるものでしょう。プレイヤーは成功率とリターンを考慮して行動を選択しますが、確率どおりに成功したり失敗したりするかどうかは出目次第、ということになります。こちらにはプレイバリエーションを豊かにする効果は期待できません。
後者を使っている例はあまり多くありません。あえて言うならカタンの開拓者の産出資源決定ダイスや、シャドウハンターズの移動先決定ダイスなどがそれに近いでしょうか。これを手札のドローという「自分だけが知っていて他のプレイヤーは知らず、ターンが変わっても利用可能、同じ内容のものの枚数は決まっている」ランダム要素と組み合わせることで、かなり多様な状況を作り出すことができます。
当サークルの作品ではガンパレードスクランブル(HP未掲載)とネギま!ハッピーパーティがこの手法を使っており、前者は各プレイヤーが自分のターンの最初にサイコロを振って適用、後者では親番のプレイヤーがラウンドの最初に振った1つのサイコロを全プレイヤーに適用するという形でそれぞれ異なった使い方をしています。
・・・といった感じでしょうか。
このへんは制作サイドの事情によって何がベストかはいくらでも変わってしまうものなので、参考程度にとどめておくのがよいと思います。
語るべきことは語られたようですし、このシリーズはこれで終わりです。
五回にわたってお付き合いくださった皆様どうもありがとうございました。
この内容はそのうちメインHPに移植しようと思います。
必要なツールを入手し、使い方を憶え、値段が手ごろな印刷屋を見つけ、いくばくかのお金を用意をすればもう当サークルと同体裁のカードゲームは作れるはずです。
・・・あとはカードゲームのアイデアさえあれば。
今回はそのゲームデザイン面での話を少ししようと思います。
印刷の都合にあわせるとデザイン面で制約を受けることは前々回に述べました。
それも含め、私がどんなことを考えながらゲームデザインを行っているかといいますと・・・
1)キャラクタの個性を表現しうるゲームにする
当サークルのカードゲームは二次創作であり、元ネタがあります。その元ネタを尊重し、キャラクタの個性を十分表現してやらねばなりません。各キャラカードが持つパラメータが「強さ」という値一つだけあり、ゲーム上での各キャラの差異がそれだけ、なんてゲームは二次創作系サークルとして到底許容しかねます。
自然、キャラの持つパラメータはある程度の種類になり、特殊能力を持ったりするようになります。
2)プレイ人数は少なめにする。2~4人程度。
これは、最低プレイ人数が多いゲームはどうしても遊ぶ機会が少なくなってしまうためです。
ゲームサークルに在籍している方であればともかく、一般的な人は6人やら7人やら集まってカードゲームで遊ぶなんて機会はなかなか作れるものではありません。
これが、2人とか3人で遊べるゲームなら機会を作るのは遥かに簡単です。
プレイ人数はゲームデザインに大きな影響を与える要素です。たとえば、超人ロックやシャドウハンターズのように1人が1キャラを担当し、正体を隠してプレイするゲームなどは少人数ではきびしいものがあります。セリやトリックテイキングを使ったゲームもいまいち盛り上がらなそうです。
少人数でも面白い、あるいは少人数だからこそ面白いルールを構築することが望ましいです。
3)できればキャラカードだけで全てをすませるゲームにする
別にマストでもなんでもないのですが、キャラカードだけでゲームをまとめるといろいろいいことがあります。
カードタイプごとのルールを憶えなくてもすみますし、カードの引き間違いがなくなりますし、さらに全てのカードがフルカラーイラスト付きならある種のコレクション性を持ちます。これは二次創作=キャラゲーならではですが。
4)サイコロをどう使うか
少ないカード枚数でプレイバリエーションを持たせるために、サイコロの使い方を工夫するのは効果的です。
非常に大雑把に大別すると、サイコロの使い方には「状況を判断して行動を決め、その行動の結果がどうなるかを決めるためにサイコロを振る」パターンと「サイコロを振ってそのときの状況を決め、その状況に対してどう行動するかを決める」パターンがあります。
前者はあらゆるゲームで非常によく見かけるパターンで、TRPGの命中判定などが最たるものでしょう。プレイヤーは成功率とリターンを考慮して行動を選択しますが、確率どおりに成功したり失敗したりするかどうかは出目次第、ということになります。こちらにはプレイバリエーションを豊かにする効果は期待できません。
後者を使っている例はあまり多くありません。あえて言うならカタンの開拓者の産出資源決定ダイスや、シャドウハンターズの移動先決定ダイスなどがそれに近いでしょうか。これを手札のドローという「自分だけが知っていて他のプレイヤーは知らず、ターンが変わっても利用可能、同じ内容のものの枚数は決まっている」ランダム要素と組み合わせることで、かなり多様な状況を作り出すことができます。
当サークルの作品ではガンパレードスクランブル(HP未掲載)とネギま!ハッピーパーティがこの手法を使っており、前者は各プレイヤーが自分のターンの最初にサイコロを振って適用、後者では親番のプレイヤーがラウンドの最初に振った1つのサイコロを全プレイヤーに適用するという形でそれぞれ異なった使い方をしています。
・・・といった感じでしょうか。
このへんは制作サイドの事情によって何がベストかはいくらでも変わってしまうものなので、参考程度にとどめておくのがよいと思います。
語るべきことは語られたようですし、このシリーズはこれで終わりです。
五回にわたってお付き合いくださった皆様どうもありがとうございました。
この内容はそのうちメインHPに移植しようと思います。
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