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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
『黄昏のシンセミア』のあっぷりけの作品で萌えゲーアワード2017・話題賞受賞作。DMMの夏の半額セールで購入。

評点は以下のとおり。いずれも7点が及第点(=それ目的でお金と時間を割く価値がある)。

ストーリー:7/10
エロ:5/10
サウンド:6/10
総評:6/10

総評は7点以上なら幅広くオススメできる。5点を下回ると駄作。5~6点なら題材やジャンル、原画家などで個人的な加点があればやってみてもいいのでは?という感じか。

【ストーリー】
伝奇サスペンス。先が気になる展開で、テキストを読み進めさせる誘引力が強い。そのへんはジャンルの有利さか、とも思うが、駄作ならそれもままならないので素直に評価しておくべきだろう。
謎の焦点である存在の設定に一工夫あり、多様な展開と人に頼りがたい状況、数多くの悲劇を超えた先の大団円ルートを成立させている。これは一見の価値あり。ただ、ルート進行はほとんど固定で選択肢も少ないので攻略したという感じは薄く、あくまで読み物である。TRPGのシナリオとして使うと面白いかもしれない。
読み物として見た場合、話はよくまとまっているとは思うがエモーショナルな演出はやや淡泊で、感情を揺さぶる力は弱い。そのようなシーンではもう少しテキストの尺を取ったほうがよいと感じた。

【エロ】
交感だけでなく、駆け引きとしての誘惑や人ならぬものからの誘惑などもありシチュエーションの幅はなかなか。しかし主人公は人格の善良さを買われて事件の舞台に招かれたような人物なのでごくごく常識的な範囲に収まる。エロ目的でプレイするようなゲームではない。

【サウンド】
よく聞くことになるBGMは伝奇ものとしての雰囲気があって良い。が、常に盛り上げレベル高めのBGMのため本当の意味で盛り上げるべきシーンでいまひとつ盛り上げきれていない。エモーショナルな演出が弱く感じた一因である。OPやEDのインストゥメンタルやピアノバージョンを作るだけでもそれっぽいものになりそうだが…。

…という感じ。誤字、ボイスの一部の不一致、CGと描写の不一致、CG差分ミスなどがあり、チェックにあまり工数がかけられていないことが窺える。エモーショナルな演出の弱さも、シナリオ担当とBGM担当のすり合わせが不十分だったのだろうか、と思えてしまう。ただ、セリフの途中での立ち絵変更などは行われており、シナリオ担当は頑張っていたようだ。となると、ディレクターの力不足か。光るところはあるが、惜しいゲームと評するのが妥当だろう。
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プロフィール
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男性
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ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
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