電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
『車輪の国、向日葵の少女』と同じ、原画家・有葉氏とシナリオライター・るーすぼーい氏のコンビによる作品で、美少女ゲームアワード2008・大賞受賞作。DMMの夏の半額セールで購入。
評点は以下のとおり。いずれも7点が及第点(=それ目的でお金と時間を割く価値がある)。
ストーリー:9/10(重い話が苦手なら-1)
エロ:6/10
サウンド:6/10(クラシック好きなら+1)
総評:8/10(重い話が苦手なら-1)
総評は7点以上なら幅広くオススメできる。5点を下回ると駄作。5~6点なら題材やジャンル、原画家などで個人的な加点があればやってみてもいいのでは?という感じか。
【ストーリー】
公称では「命をかけた、純愛ADV」だが内容的にはクライムサスペンス×ヒューマンドラマ。「魔王」という悪魔的天才犯罪者が引き起こす犯罪を追っていくストーリーだが、その原因として一つの家庭を崩壊させた犯罪があり、「魔王」側の視点ではその復讐譚である。
犯罪者VS探偵、のような小気味よい頭脳戦が展開されるシーンも多くあるが、ストーリーの核となる部分では幸せが壊れていく過程、心が歪んでいく過程、歪んだ心などの描写が濃厚で、話は重たい。他にも世間の冷たさ、司直の信用ならなさ、無知や無関心の愚かしさ等等がありヒューマンドラマの詰め合わせかな?ってぐらい内容が濃い。
さらに、反社会組織、裏社会、犯罪学、クラシック、フィギュアスケートなどの知識が詰め込まれており教養増加の面でも満足できる。
さて、自分が重視している「心揺さぶられる感覚」や「涙腺攻撃」はどうだろうか?ドラマの重厚さに圧倒されるような感覚はあった。しかし、あからさまな涙腺攻撃は無かったように思う。最終章でガン泣きしたと書いていたレビューがあったが、自分としては主人公側の自己犠牲は自身で選んだ「人生の価値ある使い方」にすぎないので、それに共感を覚えて讃えることはあっても泣くようなものではない。ただ、最後の主人公の自己犠牲は少々愚かしくも映る。世間の冷たさを過度に恐れ、司直を信用できなくなってしまったがゆえに、自身を過度に強く擲ったように見える。それが一番の悲劇性かもしれない。実際、そこまでの分岐で他人に胸襟を開いたり警察を頼ったりすれば最終章以外のルートに流れていくので、それも示唆的に思える。
まとめると、ストーリー重視のゲームが好きで、重い話が苦手でないなら触わってみて損のない内容といえるだろう。
【エロ】
基本的には交感で、よくできたストーリーが感情移入面でプラスに働くので味わい深い内容。エロゲ的お約束が鼻につかない程度にエロくするに工夫もされており、匙加減は良好。
とはいえ、エロ目的でプレイするようなゲームではもちろんない。
【サウンド】
タイトルからしてクラシックの曲名を組み合わせたものなので想像に難くないであろうが、使われている曲の多くはクラシックのアレンジらしい。自分にとっては特にプラスでもマイナスでもない。エンディング曲や最終章の挿入歌は18禁ゲームソングのオールタイムベストに挙げる人も多いようだが、曲自体の良さよりもストーリーの良さに引きずられたものであろう。
…という感じ。感情移入しすぎると、読み進めるのが苦しくなるほど重たい場合があるので「落ち着け、これはただのフィクションなんだ」と思い出して気楽に読み進めよう。そういえば『車輪の国、向日葵の少女』も重たい話だったような気がするなぁ。プレイしたのがあまりにも昔なので、詳細はもう覚えていないが…。
評点は以下のとおり。いずれも7点が及第点(=それ目的でお金と時間を割く価値がある)。
ストーリー:9/10(重い話が苦手なら-1)
エロ:6/10
サウンド:6/10(クラシック好きなら+1)
総評:8/10(重い話が苦手なら-1)
総評は7点以上なら幅広くオススメできる。5点を下回ると駄作。5~6点なら題材やジャンル、原画家などで個人的な加点があればやってみてもいいのでは?という感じか。
【ストーリー】
公称では「命をかけた、純愛ADV」だが内容的にはクライムサスペンス×ヒューマンドラマ。「魔王」という悪魔的天才犯罪者が引き起こす犯罪を追っていくストーリーだが、その原因として一つの家庭を崩壊させた犯罪があり、「魔王」側の視点ではその復讐譚である。
犯罪者VS探偵、のような小気味よい頭脳戦が展開されるシーンも多くあるが、ストーリーの核となる部分では幸せが壊れていく過程、心が歪んでいく過程、歪んだ心などの描写が濃厚で、話は重たい。他にも世間の冷たさ、司直の信用ならなさ、無知や無関心の愚かしさ等等がありヒューマンドラマの詰め合わせかな?ってぐらい内容が濃い。
さらに、反社会組織、裏社会、犯罪学、クラシック、フィギュアスケートなどの知識が詰め込まれており教養増加の面でも満足できる。
さて、自分が重視している「心揺さぶられる感覚」や「涙腺攻撃」はどうだろうか?ドラマの重厚さに圧倒されるような感覚はあった。しかし、あからさまな涙腺攻撃は無かったように思う。最終章でガン泣きしたと書いていたレビューがあったが、自分としては主人公側の自己犠牲は自身で選んだ「人生の価値ある使い方」にすぎないので、それに共感を覚えて讃えることはあっても泣くようなものではない。ただ、最後の主人公の自己犠牲は少々愚かしくも映る。世間の冷たさを過度に恐れ、司直を信用できなくなってしまったがゆえに、自身を過度に強く擲ったように見える。それが一番の悲劇性かもしれない。実際、そこまでの分岐で他人に胸襟を開いたり警察を頼ったりすれば最終章以外のルートに流れていくので、それも示唆的に思える。
まとめると、ストーリー重視のゲームが好きで、重い話が苦手でないなら触わってみて損のない内容といえるだろう。
【エロ】
基本的には交感で、よくできたストーリーが感情移入面でプラスに働くので味わい深い内容。エロゲ的お約束が鼻につかない程度にエロくするに工夫もされており、匙加減は良好。
とはいえ、エロ目的でプレイするようなゲームではもちろんない。
【サウンド】
タイトルからしてクラシックの曲名を組み合わせたものなので想像に難くないであろうが、使われている曲の多くはクラシックのアレンジらしい。自分にとっては特にプラスでもマイナスでもない。エンディング曲や最終章の挿入歌は18禁ゲームソングのオールタイムベストに挙げる人も多いようだが、曲自体の良さよりもストーリーの良さに引きずられたものであろう。
…という感じ。感情移入しすぎると、読み進めるのが苦しくなるほど重たい場合があるので「落ち着け、これはただのフィクションなんだ」と思い出して気楽に読み進めよう。そういえば『車輪の国、向日葵の少女』も重たい話だったような気がするなぁ。プレイしたのがあまりにも昔なので、詳細はもう覚えていないが…。
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