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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
しばしば統治者側は自分達に都合がいいことを国民に信じさせやすくするためや自分達に都合の悪いことを国民が気付かなくするために愚民化政策を行うし、国内の不満を外に反らすために排外的ナショナリズムを煽る。
しかし、民主主義体制下でこの愚民化政策と排外的ナショナリズムの扇動があまりに成功しすぎるとどうなるか。

排外的ナショナリズムで叩いている対象の国と外交的に協力しなければならない事態に陥ったときに、国民の反対によってそちらに舵取りができなくなってしまうのである。
独裁体制であれば国民が何を言ったところで必要な政策を採ることができるが、まがりなりにも民主主義の体制なのであれば、政治家は民意に反することができない。事前にそのような政策の支持を表明すれば選挙で当選できないし、任期中であれば支持を失うし、どちらにしても以後政治生命を絶たれてしまう。
つまりこれは外交的な選択肢を奪われたに等しい。合理的な選択ができない国民のもとでは合理的な政治も行われない、と言ってしまえばそれだけの話だが、民主主義体制において国民の合理的思考能力がどれだけ大切であるかを痛感する。もとより、民主主義体制で想定する理想的な「市民」というのは、十分な合理的思考能力と政治への関心を持ち合わせていなければならないのである。

民主主義体制が成熟していくためには、国民をこの理想的な「市民」に近づけるための教育を進めていくことが肝要なのだが、逆に愚民化政策を行ってしまうと、一見統治者側に都合がよさそうに見えるが、結果的には不合理な選択に振り回される不安定な体制にならざるをえない。しかも一旦この状態に陥ってしまえば、自浄作用も期待できない。政治腐敗が横行し、貧富の差が増大して国民は活力を失い、一部の人間が国富を吸い上げたうえで海外に逃げ出し、それを阻止するために誰かがクーデター的な強権発動を行い、独裁体制に移行すると思われる。
もしくは、外的要因によって崩壊することになるか…。

具体的にそれがいつになるかはわからない。しかし、このままではいずれ確実に、ある成功例が巨大な国家的失敗をもたらす結果を見ることになるだろう。
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