電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
ローウィンの発売を目前にして、もうラヴニカブロックのカードをしまい始めている人もいるかと思うが、ここでラヴニカブロックが存在した環境でのマナ基盤について考察してみたい。
・ショックランド
まず、もっとも目に付きやすい点。インベイジョンのアンコモンにあったタップイン二色土地に「2ライフ払ったらアンタップイン」という選択肢が増えただけでも優秀だが、基本土地属性を2つ持っているところがゲームデザイン的に実に素晴らしかった。基本土地タイプを参照するさまざまなカードと相互作用を持つ事は、単純に考えてもゲームが面白くならないわけがない。
それが敵対色の組み合わせにも用意されたわけだから、「ショックランドは歴代最高の二色土地」と言われて称えられるのも決して過大な評価ではない。
ちなみにデュアルランドは基本土地に対する上位互換性が強すぎて、カードのデザインとしては優れているとはいえない。ただ単にデメリット無く強いだけのカードだ。
・印鑑
次に環境に目立った要素。2色はもちろん3色も無理なく提供しつつ、2マナから4マナへのジャンプアップを果たさせる。低コストで高効果のマルチカラーカードが多く用意され、ビートダウンデッキが高いパフォーマンスを示すなか、コントロールデッキがそれに速度負けしないように印鑑を投入し、1ターン早く神の怒りや滅びをプレイできるようにするという図式があった。無色土地が12枚前後入るウルザトロンでは、無色マナでプレイできて色マナを供給できるという性質が重宝された。
しかし、印鑑は「4マナないし6マナぐらいに達するまでのターンを短くする」という点と「色マナを供給する」という点を除けば、1枚のカードで1マナを増やすだけのカードにすぎない。そこからカードアドバンテージなりボードアドバンテージなりを得られるカードに繋げないと、マナベースだけ引いて轟沈という事態にもなりかねない。昔のファイアーズのようなものだ。こういう、爆発的にマナを増やせるマナベースとパワーカードを詰め込んだデッキというのはマローが噛んでいる環境ではよく出てくるが、自分はあまり好きになれない。下品だから。
・生物
極楽鳥に1マナのマナエルフ2種。いにしえのファイアーズをも超えるマナベースをクリーチャーだけで築ける可能性があった環境だが、結局8ヒッピー以外ではほとんど省みられることがなかった。緑のパワーカードがあまり多くなかったこと、緑でなくても爆発的なマナベースが築けたこと、クリーチャーデッキが多いため対策もされやすく、全体除去を撃たれてマナべースまで壊滅となると大きな不利になってしまうこと、などがあげられる。
これほど極楽鳥が省みられなかった環境もそうはないだろう。
・二色バウンスランド
これは、一見印鑑と似ているようで、マナベースに関するゲームデザイン面の異なる領域を開拓している実に良いカードであった。
印鑑は4マナから6マナあたりに素早く到達するには優れたカードだが、1枚のカードで1マナを出すカードにすぎない。それに対して二色バウンスランドは1枚のカードで2マナ出せるから、単純にカードアドバンテージを得ることができる。そして、タップイン&他の土地を一枚戻さねばならない関係上、本来3マナないし5マナ程度出せるはずのところを1マナ少なくしか使えないようになる局面があるが、マナベースの伸張そのものは遅らせないので、6マナから8マナ、あるいはそれ以上のマナ域に到達するにあたっては印鑑以上に安定した貢献をしてくれる。それは、先にも述べたように「1枚で2マナ出せる」という点が大きい。なにしろ、プレイするだけで1枚分のカードアドバンテージを稼げるのだ。初手に土地4枚は確率的に厳しいし、他にスペルが3枚だけというのも逆に辛いものがあるが、二色バウンスランドを含む土地3枚でスペル4枚、うち1枚が滅びならこれは申し分ない初手だと言えるだろう。そして、あと2枚の土地を引くだけで6マナに到達できるのだ。5枚と6枚。この差は思っている以上に大きい。
そして、この土地にはメリットに釣り合うリスクがある(おかしな言い方だが)。序盤の立ち上がり、それも3ないし5ターン目ぐらいという、ビ-トダウンと渡り合うには非常に重要な局面で1少ないマナしか使えない。
さらに、土地破壊や土地を対象としたバウンス呪文を受けるとマナベース構築のテンポにほとんど致命的と言ってよいほどの重大な問題が生じてしまう。
だから、二色バウンスランドが真価を発揮できるようになったのは、石の雨が基本セット落ちした第10版環境になってからだと言えるだろう。あわせてウルザトロンも消えたため、ポンザライクなスタイル自体が退潮した。サイドにせいぜい氷結地獄があるぐらいだろう。あとはコントロール同士の対戦で出てくる砕岩を食うものか。
しかし、ラヴニカ・タイムスパイラル・コールドスナップ・第10版環境の時代は短かった。もうローウィン発売は目の前だ。もっと寵愛してやりたいカードだったのだが、実に残念である。
また、このカテゴリーに属するカードを作ってもらいたいものだ。デッキ圧縮を兼ねる性質を持つフェッチランドは一つのメジャーカテゴリーを形成しえたのだから。
・・・ちなみに、デアリガズのカルデラetcのプレーンシフトの棲み家ランドは1枚で1マナしか出せず、マナベースの伸張を1ターン遅らせ、色マナを揃える働きしかしないのでまるっきり別カテゴリである。
ビジョンズの色+1マナバウンスランドのほうが近い。が、あれは対応する色の基本土地を戻さない限り出せないし、しかも戻す土地がアンタップ状態であることを要求されるため、その土地を出すターンは通常より2少ないマナしか使えないことになる。これではさすがに問題がありすぎた。ラヴニカブロックのでようやく実用レベルに達したといえるだろう。
・ショックランド
まず、もっとも目に付きやすい点。インベイジョンのアンコモンにあったタップイン二色土地に「2ライフ払ったらアンタップイン」という選択肢が増えただけでも優秀だが、基本土地属性を2つ持っているところがゲームデザイン的に実に素晴らしかった。基本土地タイプを参照するさまざまなカードと相互作用を持つ事は、単純に考えてもゲームが面白くならないわけがない。
それが敵対色の組み合わせにも用意されたわけだから、「ショックランドは歴代最高の二色土地」と言われて称えられるのも決して過大な評価ではない。
ちなみにデュアルランドは基本土地に対する上位互換性が強すぎて、カードのデザインとしては優れているとはいえない。ただ単にデメリット無く強いだけのカードだ。
・印鑑
次に環境に目立った要素。2色はもちろん3色も無理なく提供しつつ、2マナから4マナへのジャンプアップを果たさせる。低コストで高効果のマルチカラーカードが多く用意され、ビートダウンデッキが高いパフォーマンスを示すなか、コントロールデッキがそれに速度負けしないように印鑑を投入し、1ターン早く神の怒りや滅びをプレイできるようにするという図式があった。無色土地が12枚前後入るウルザトロンでは、無色マナでプレイできて色マナを供給できるという性質が重宝された。
しかし、印鑑は「4マナないし6マナぐらいに達するまでのターンを短くする」という点と「色マナを供給する」という点を除けば、1枚のカードで1マナを増やすだけのカードにすぎない。そこからカードアドバンテージなりボードアドバンテージなりを得られるカードに繋げないと、マナベースだけ引いて轟沈という事態にもなりかねない。昔のファイアーズのようなものだ。こういう、爆発的にマナを増やせるマナベースとパワーカードを詰め込んだデッキというのはマローが噛んでいる環境ではよく出てくるが、自分はあまり好きになれない。下品だから。
・生物
極楽鳥に1マナのマナエルフ2種。いにしえのファイアーズをも超えるマナベースをクリーチャーだけで築ける可能性があった環境だが、結局8ヒッピー以外ではほとんど省みられることがなかった。緑のパワーカードがあまり多くなかったこと、緑でなくても爆発的なマナベースが築けたこと、クリーチャーデッキが多いため対策もされやすく、全体除去を撃たれてマナべースまで壊滅となると大きな不利になってしまうこと、などがあげられる。
これほど極楽鳥が省みられなかった環境もそうはないだろう。
・二色バウンスランド
これは、一見印鑑と似ているようで、マナベースに関するゲームデザイン面の異なる領域を開拓している実に良いカードであった。
印鑑は4マナから6マナあたりに素早く到達するには優れたカードだが、1枚のカードで1マナを出すカードにすぎない。それに対して二色バウンスランドは1枚のカードで2マナ出せるから、単純にカードアドバンテージを得ることができる。そして、タップイン&他の土地を一枚戻さねばならない関係上、本来3マナないし5マナ程度出せるはずのところを1マナ少なくしか使えないようになる局面があるが、マナベースの伸張そのものは遅らせないので、6マナから8マナ、あるいはそれ以上のマナ域に到達するにあたっては印鑑以上に安定した貢献をしてくれる。それは、先にも述べたように「1枚で2マナ出せる」という点が大きい。なにしろ、プレイするだけで1枚分のカードアドバンテージを稼げるのだ。初手に土地4枚は確率的に厳しいし、他にスペルが3枚だけというのも逆に辛いものがあるが、二色バウンスランドを含む土地3枚でスペル4枚、うち1枚が滅びならこれは申し分ない初手だと言えるだろう。そして、あと2枚の土地を引くだけで6マナに到達できるのだ。5枚と6枚。この差は思っている以上に大きい。
そして、この土地にはメリットに釣り合うリスクがある(おかしな言い方だが)。序盤の立ち上がり、それも3ないし5ターン目ぐらいという、ビ-トダウンと渡り合うには非常に重要な局面で1少ないマナしか使えない。
さらに、土地破壊や土地を対象としたバウンス呪文を受けるとマナベース構築のテンポにほとんど致命的と言ってよいほどの重大な問題が生じてしまう。
だから、二色バウンスランドが真価を発揮できるようになったのは、石の雨が基本セット落ちした第10版環境になってからだと言えるだろう。あわせてウルザトロンも消えたため、ポンザライクなスタイル自体が退潮した。サイドにせいぜい氷結地獄があるぐらいだろう。あとはコントロール同士の対戦で出てくる砕岩を食うものか。
しかし、ラヴニカ・タイムスパイラル・コールドスナップ・第10版環境の時代は短かった。もうローウィン発売は目の前だ。もっと寵愛してやりたいカードだったのだが、実に残念である。
また、このカテゴリーに属するカードを作ってもらいたいものだ。デッキ圧縮を兼ねる性質を持つフェッチランドは一つのメジャーカテゴリーを形成しえたのだから。
・・・ちなみに、デアリガズのカルデラetcのプレーンシフトの棲み家ランドは1枚で1マナしか出せず、マナベースの伸張を1ターン遅らせ、色マナを揃える働きしかしないのでまるっきり別カテゴリである。
ビジョンズの色+1マナバウンスランドのほうが近い。が、あれは対応する色の基本土地を戻さない限り出せないし、しかも戻す土地がアンタップ状態であることを要求されるため、その土地を出すターンは通常より2少ないマナしか使えないことになる。これではさすがに問題がありすぎた。ラヴニカブロックのでようやく実用レベルに達したといえるだろう。
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