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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
いくつか例を。

1)ハナマサ
 税抜き価格に変更。それにより税込価格だったときより値札価格は下がった。全部確認したわけではないが、本体価格の値上げはあまり無いように見える。が、パッと見ではなかなか判別できないので、値札価格は下がってても本体価格が値上げされているというパターンは十分ありうる。

2)ミニストップの軽食類
 税込み価格のままで、お値段据え置き。好印象。ひょっとしたら微妙に量が減ってるとかあるかもしれないけど。

3)近くのスーパーの惣菜
 税込み価格だったのが税抜き価格になって、お値段据え置き。つまり本体部分が5%値上げ。パッと見前と値段が変わらないように誤認させようという意図が透けて見えてすごく感じ悪い。


…こういうときに企業の姿勢というのは垣間見えるものですなぁ。
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「ゴルガリ・アグロ」
<クリーチャー 24>
4 ドライアドの闘士
4 苛まれし英雄
4 ロッテスのトロール
3 漁る軟泥
3 縞痕のヴァロルズ
3 加護のサテュロス
3 荒野の収穫者
<呪文 13>
4 思考囲い
4 突然の衰微
2 化膿
3 英雄の破滅
<土地 23>
4 草むした墓
4 ゴルガリのギルド門
8 沼
7 森
<サイドボード15>
1 ゴルガリの魔除け
4 霊気のほころび
4 屑肉の刻み獣
1 荒野の収穫者
2 強迫
2 吸血鬼の印
1 エレボスの鞭
1 ナイレアの弓


1マナでパワー2のクリーチャーで速攻をかけるのが強いのは普遍の真理の1つだとして、それがラクドスの哄笑者でもなく実験体でもないのは、ヴァロルズで活用する際のコスト対効果を重視しているため。1マナで+1/+1カウンタを2個乗せられるというのは相当強いです。加護のサテュロスの3マナで4個などもなかなか。授与にこだわらず相討ちOKのアタッカーとしてバンバン使いましょう。
ロッテスのトロールは除去耐性とトランプルを兼ね備え強化対象として申し分ないですが、欲をいえばもう少し回避能力持ちを積みたいところ。責め苦の伝令は検討に値するかも。荒野の収穫者よりアグロ性能が高いのは確か。
クリーチャー以外のパーツは手堅すぎるほどに手堅い。唯一バーンに対してだけは腐るのでそこはサイドを手厚くしておきたい。

…と言って即座に頭に浮かぶのは、

1)在庫リスクの低減
2)店舗が不要で倉庫さえあればよいため場所代が安くすむし、店舗人員も不要なので人件費が少なくてすむ

の2つだが、何を扱う店かによってもう1つの大きな利点があることに気づかされた。
それは、

3)万引き対策をしなくてすむ

ということだ。
これはハンドキャリーが可能な商品を扱うほぼ全ての店にあてはまることだろう。
特に本屋やゲームショップにとっては深刻な問題であり、ゲームショップではほとんどの店がICタグを採用している。しかし本屋ではそうもいかないようで、監視カメラや店員の巡回という形で「人間の目」頼りのままだ。これでは精度も低いし人件費も多くかかってしまう。
また、一冊盗まれたぶんの損失を取り返すのに何冊売らねばならないか。
このようなことを考えると、店舗形態で本を売ることにはひどく大きなリスクがあるのだと思わずにいられない。
リアルの本屋が無くなっていっているというのも無理のないことだ。
実際、万引き関係で客とのトラブルになり店を畳んだという例もあると聞く。

で、なぜこのようなことに気づかされたかというと、先日BOOKOFFから出たタイミングで警察官にアンケートへの協力を求められ、それが万引きに関するアンケートだったからだ。
警察官がわざわざ特定の犯罪についての意識調査を行う…そしてそれを行う場所が本屋の前、とあれば、本屋での万引きがいかに深刻であるか思いをいたさずにはいられない。

そんな話でした。

<補記>
ただ、それでも古本屋には店舗を構えるメリットが多くあるため、こちらはたとえ新品を扱う本屋が絶滅したとしても存在し続けると思われる。

「ベテルギウスが超新星化してガンマ線バーストが地球を直撃!」というプランはベテルギウスの自転軸の方向の関係で否定されたけど、現代文明が崩壊するレベルの大変動が唐突に発生する可能性はまだある。

巨大隕石?いやいや、地球に落ちる可能性のある隕石は常にチェックされてるので、その監視の目を逃れて唐突に降ってくるなんてことは考えられない。
巨大地震?いやいや、地震エネルギーの理論上の上限がどの程度かはわからないけど、これまでの例から見てどんな大地震でもせいぜい一国を壊滅させる程度で精一杯で、地球規模で見ればあくまで局所的な被害でしかない。

答えは破局噴火、スーパーボルケーノである。
途方も無い量のマグマが一気に地上に噴出する現象で、地球の歴史のなかで何度か起こっている大量絶滅のうちいくつかはこの破局噴火によるものとされている。
そこまでいかなくても、降り積もる火山灰が一つの大陸の生態を崩壊させ、太陽の光をさえぎって何年もの間地球全体を寒冷化させる。
それほどの大変動を経験して、はたして現代文明はいまと同じような繁栄を保てるだろうか。大いに疑問であると言わざるをえない。

現代最も危険視されているのが、アメリカ合衆国にあるイエローストーン国立公園。
温泉や間欠泉で有名な観光地であるが、広大な国立公園の面積に匹敵する超巨大なマグマ溜まりが地下に存在することが確認されており、今までも50~90万年ごとに大規模な噴火を繰り返してきたという。なお、最後の噴火は64万年前にあったとされている。
で、ここ数年で火山活動が活発化している兆候が見られ、自身が発生したり地面が異常な隆起を見せたりしており、先月からは野生のバイソンが逃げ出す例も報告されているという。
果たしてこれは破局噴火の予兆なのか、それともちょっとしたガス抜き程度の小規模の噴火になるのか。状況は予断を許さない。

…まあ起こったときは起こったとき。
個人のレベルで見れば自分が何の変哲も無い交通事故で死ぬのも、突発的なカタストロフィで死ぬのも違いは無いので、後悔の無いように日々を生きるよう心がけるだけの話なのだが。

シングルカードをオーダーしておいた。
オーダー成立した時点での値段で確定するのでもうちょっとだけ時間的余裕がある。

ニクソスは話題になったときにはもう1500円とかになってたから買う気なくなってたけど、今日チェックしてみたら税込み892円だったので、これぐらいならまあいっかと思ってポチった。
モダンやレガシーでも話題に上るカードだしね。
あと、ポルクラノスも同じぐらいの値段だったので、そっちも3枚ほど買い求めた。こちらはモダンやレガシーで出番があるかどうかは怪しいけど、緑単色で使える貴重な除去だしテーロスがスタンダードリーガルな間ずっと何らかの形で使われると思うので、プロキシはやめて実物を持っておいてもいいか、という気になりました。

増税前に買うならPS4だろうって?いや、別にやりたいゲームないし…

なんかオルゾフ独自のテイストを持ったデッキが出来ないもんかなーといろいろいじっていたら良質の電波が降りてきたので、それに従って組んでみた。

「オルゾフ・リターン」
<クリーチャー 25>
4 希望の幻霊
4 叫び回る亡霊
4 威名の英雄
4 ザスリッドの屍術師
2 運命の工作員
1 オーラ術師
1 血の幼子
1 モーギスの匪賊
4 責め苦の伝令
<呪文 11>
2 ヘリオッドの槍
3 究極の価格
1 破滅の刃
3 英雄の破滅
2 不死の隷従
<土地 24>
4 静寂の神殿
4 神無き祭殿
4 オルゾフのギルド門
6 平地
6 沼
<サイドボード 15>
4 罪の収集者
4 存在の破棄
1 ヴィズコーパの血男爵
2 破滅の刃
1 不死の隷従
1 英雄の破滅
2 地下世界の人脈

そこそこのスピードでプレッシャーをかける低いマナ域の戦力と、マナが伸びたらそのマナを有効活用できるいくつかの方法と、さまざまなアドバンテージを取る手段を備えた、自分好みのデッキ。
言い方を変えれば、コンボっぽい派手なアクションを決められるデッキだがそれまでを粘り強く戦うことが出来て消耗戦に強く、より低速のデッキに対しては素早くプレッシャーをかけていくこともできる、というところか。
見ての通り、3マナ域に揃えた優秀なクリーチャーで戦い、除去されても不死の隷従で一気に復活させるギミックが仕込まれている。ほかにも、ザスリッドの屍術師でゾンビとして復活したり、オーラ術師で回収したり、いろんな方法で墓地から戻ってくるデッキであり、授与がもともと大振りな全体除去に対して強いこともあり、このデッキの攻め手を捌ききることは容易ではない。
その一方で、威名の英雄に責め苦の伝令を授与すれば6/6飛行二段攻撃が誕生するので除去の手薄な相手に対してイージーウィンできるケースもある。ザスリッドの屍術師が複数いる状況下で血の幼子が変なサイズに膨れ上がったり、モーギスの匪賊を含む大量のクリーチャーを不死の隷従で釣って即アタックとか、いかにもコンボっぽい動きもたまにできるのでそこも楽しみどころ。

一応、何度か回して調整を加えたあとの状態だが、久々にまだまだ使い込んでいきたいデッキである。

さて、内容面では予告してあったエントリである。
表題どおり「ゲームにおける妥当な課金とは?」ということについて考察していくわけだが、課金をめぐる問題は以下の3つに大別される。
1)パッケージゲーム、オンラインゲーム共通の問題
2)パッケージゲーム特有の問題
3)オンラインゲーム特有の問題

順番にいこう。
1)パッケージゲーム、オンラインゲーム共通の問題
ここで問題にするのは、主にゲームを有利にする類の課金ダウンロードコンテンツ(以下DLC)についてである。RPGを例にとると、強力な武器や防具の類を有料で売るわけだ。もっと端的な例としては、ゲーム内通貨や経験値を売ったケースもある。
こういうのは、「時間がない人にとっては、時間を金で買うようなもの。必要ない人は買わなければいいだけだから、サービスを用意していること自体は良いこと」と評価する人もいるが、「何のためにゲームをしているのか?そもそもゲームとは何なのか?」という根幹を揺るがしかねない問題を孕んでいる。
ゲームの結果だけを得ることには、基本的に何の意味もない。エロゲーのアルバムモードを見る、とかいう目的があるのでもなければ、他人からクリアデータだけ貰ってきてもしょうがない。ゲームはいかにして結果を得るかという過程を、体験を楽しむものであるのだから当然のことだ。
なので、ゲームの外部にある、結果を容易に得る手段に手を出すということは、過程をはしょって体験を希薄化させることであり、ゲームの遊び応えをわざわざ減らしているに等しい。
まあ、世の中には何らかのRPGをやるたびに連射コントローラなどを使って経験値稼ぎを自動化できる手段を見つけ出してきてレベルを上げられるだけ上げ、以降を無双プレイする人もいるわけだが、そこには「システムを出し抜いてやった」という愉悦があり、そのための調査があったわけなので、本来的ではないもののゲームの攻略体験自体は存在しており、あらかじめ用意された「チート手段」に金を払うのとはやはり異なる。どちらも本来そのゲームで調整され用意された難易度というものを台無しにしているとしても、だ。
そして、そのような公式のチート手段の存在は、それがプレイヤーキャラクタとイコールでない純然たるプレイヤー(=ユーザー)によるメタレベルでのゲームへの介入であるがゆえに、プレイヤーの視点をメタレベルに引き上げてしまい遊びへの没入感を損なう危険性がある。これは実際にその手段を使わなくても、そのような手段が存在すると知ってしまっているだけで没入感を阻害する。
たとえば、脱出までのタイムを競う要素を含んだ、迷路とホラーハウスを組み合わせたアトラクションがあったとして、襲い掛かってきたゾンビ役の係員に現金を渡して出口を教えてもらうようなことがシステムとして用意されていたら白けることこの上ないだろう。
程度の差こそあれ、つまりはそういうことだ。
というわけで、ゲーム内に本来存在するものと同じ、もしくは枠組みとして同じであるものを売り、それを買えばゲームを有利に進められる、という内容のDLCは、おおむねあまり好ましいものではない。そう言っていいだろう。

ただし、他のプレイヤーとの競争や協力要素の強いゲームの場合、事情は若干異なってくる。
完全なソロプレイゲームの場合「プレイヤーVSゲーム」という構図しか存在せず、ゲームの攻略を完了するまでのプロセスがイコール遊びであり、それがどの程度楽しめるかがゲームの価値なのだが、他のプレイヤーの存在が強く関わってくるゲームの場合、プレイヤー同士の競争や共闘という体験自体の価値が大きなウェイトを占めるようになり、しばしばゲーム攻略という遊びの価値を上回る。
こういった場合、競争に勝つためや共闘における貢献度を上げるためにDLCで手っ取り早く強さを求めることは十分に理解可能な選択となる。


2)パッケージゲーム特有の問題
パッケージゲームの有料DLC、わけても発売から間をおかずリリースされるDLCは批判の対象になりやすい。特に本編のボリュームが十分とはいえない場合、ユーザーの不満が強く噴出することになる。
DLCで使うデータがすでにゲームディスクに入っていて、その使用許可を得るためのキーだけを売っているケースも叩かれやすく、これとボリューム不足が合わさると印象は最悪になる。
本編の魅力があってこそDLCも売れるのであるし、DLCで小金が稼げたとしてもユーザーの心証を悪くしていては「負の広告効果」を広めることになりかねない。
またこれとは別に、中古対策としてデフォルトではゲームの機能を制限しておき、一回限り使用可能なダウンロード用のコードでその機能を解放させるようにするやり方がある(オンラインの機能を制限しておき、オンラインパスをダウンロードさせる例が多い)。これも、新品で購入したユーザーにとってすら、過去作や他のゲームでは普通にできることのために面倒な手間をかけさせられる点で不利益しかなく、売り手側の都合を押し付ける仕様であり評判が悪い。
XBOX Oneについて初期に発表された機能が、まるっきり売り手目線でありユーザーにとっては不利益にしかならないものだったため、大不評を買ったのと同じことである。
パッケージゲームの有料DLCをリリースする場合は、ユーザー目線に立って物を考え、どうすれば売り手にとっても買い手にとってもハッピーなDLCになるかを真剣に考えないと、DLCで利益を得るどころか悪評が広まりDLCの制作に要した人件費も回収できない、という無残な失敗に終わりかねない。

3)オンラインゲーム特有の問題
オンラインゲーム特有の問題は、料金制度(=ビジネスモデル)の問題である。
混合型が採用されている例もあるが、料金制度の一方の極が定額課金制で反対の極がアイテム課金制と考えていいだろう。
定額課金制はオンラインゲームの黎明期から存在したスタンダードな料金制度で、料金を支払えば一定の期間遊べるという形式だ。
遊びたいぶんだけ金を払うという点では、ゲームセンターでゲームプレイを提供するサービスに近いともいえる。
たいへん手堅くてフェアな料金制度なのだが、定期的に料金を支払うことになるためクレジットカードを持っていないと決済がめんどうくさい。またこれは制度自体の問題ではないのだが、この手堅さが近視眼的に開発費を回収したがるメーカーに好まれやすく、毎月そこそこの額を要求する料金設定になっていることが多い。「うちのゲームをプレイしたければそちらから歩み寄れ」という、殿様商売的な料金制度と言ってもいいかもしれない。
それに対してアイテム課金制はだいたい基本プレイ無料で、さまざまなアイテムをリアルマネーを払って購入できるようになっている。
基本プレイ無料=金をかけずに始めることができ、継続してプレイしても料金を要求されない、というのは新規ユーザーの参入障壁を大きく下げる効果があり、どちらかといえばコンテンツ資産や実績に乏しいベンチャー的なゲーム会社が「無料ですのでとにかく一度遊んでみてください」と人を集めるために始めた感がある(今ではむしろアイテム課金制を採用しているゲームのほうが多くなっているが…)。とにかくプレイしてもらわないことには話にならないし、またオンラインゲームはある程度のアクティブユーザー数を確保できなければすぐに廃れていってしまうからだ。ユーザーの囲い込みが必要なのである。
ただ、言うまでもなく単に「リアルマネーを払ってアイテムを購入できる」というだけではビジネスにならないので、あの手この手で購入意欲を煽るようにゲーム自体が作られていることがほとんど。こういった「ユーザーからの集金装置」としての機能を組み込んだゲームのデザイン、システムというのは、そういった制約の無い定額課金制のオンラインゲームやパッケージゲームと比べて特殊であり歪みをかかえている。
この歪みは積極的にユーザーに課金アイテムを売り込もうとしているゲームほど顕著に現れ、課金しないと非常に不便だったり、PvPで無課金ユーザーが課金ユーザーに蹂躙されまくって楽しめなかったりといったゲームシステム上・ゲームバランス上の問題を抱える例は少なくない。…いや、少なくなかった。言い直したのは、それもすでに過去のものとなりつつあるからだ。
ソシャゲバブルで一気に増えた基本無料アイテム課金ゲームは激しい競争にさらされ、先に述べたような無課金ユーザーに優しくないゲームからは無課金ユーザーが離れていった。無課金ユーザーが離れるとアクティブユーザー数が減少してゲーム自体が廃れるため、無課金ユーザーでもある程度は楽しめるようなバランスにするのが現在でのセオリーである。Pay to WinからFree to Winへの転換と呼ばれている。
それでもやはり課金アイテムを買ってもらわないとビジネスが成り立たないため、ゲームの本筋とは無関係なところで課金したり、PvPの重要度を下げたり、各タイトルさまざまに工夫している。そういった要素にどっぷりハマる廃課金ユーザー、節度を持って手を出す課金ユーザー、ゲームの利便性向上要素程度にしか金を払わない微課金ユーザー、それでも一切の金を落とさない無課金ユーザー、と分類した場合、収益の大部分は廃課金ユーザーに支えられているのが実情だという。これはこれで非常に歪んでいると思わずにはいられない。

あとこれはオンラインゲームそのものにかかわる問題ではないが、Free to Winの良質なゲームが増えてくると「ゲームって無料でやるもんじゃないの?」という意識の人間が増えてくる可能性が高い。そうするとおそらくパッケージゲームの売れ方が悪くなっていくことは避けられない。
パッケージゲームが本業でFree to Winのゲームも開発している会社は本業の足場を掘り崩しているのかもしれない。新聞社が記事をネット配信して売れ行き低下を招いたのと似ている。
幸い、と言うべきか、コントローラや立体視などハード面でブラウザゲームに実現できないことはまだまだあるので、今後はさらにそういった面での差別化が重要になっていくだろう。

以上、3つの問題の中身を掘り下げて見て来たが、表題にある「妥当な課金」かどうかというのは結局ユーザーの意識の上で「これを買うのに、このサービスを受けるのにこれぐらいの金を払うのは当然」という感覚が定着しているかどうかによる。
その点で、最後に書いた「ゲームって無料でやるもんじゃないの?」という意識の問題は結構深刻だと言える。
昔はゲーセンでしかゲームできなかったから1プレイごとに金を払って遊んだ。それが当然だった。
コンシューマゲーム機が発売され、家でもゲームで遊べるようになったが、当然ゲーム機とゲームソフトが無ければ遊べないので、金を払って買って遊んだ。それが当然だった。
オンラインゲームは初期には月額課金の定額制がほとんどで、それが当然だった。しかし、ユーザーの囲い込み競争から基本無料のスタイルが生み出され、それはメーカー同士の消耗戦と収益構造のいびつさをもたらしている。これはケータイ各社がユーザーの取り込み合戦の末0円は当たり前でキャッシュバックに何万つくか、という状況になり、そのサービス分は結局全ユーザーの利用料から捻出されている、といういびつさと似ている。
全体的な傾向としてはこれは止めようがないので、そのうえでどうするか?を考えるのがメーカー各社の生き残りを賭けた課題となるだろう。

最新エキスパンション神々の軍勢。ボックスあたりのコストパフォーマンスが悪そうだったのでシングル買いとコモンボックスですませた。全体的にコスト重めなのがどうにもよろしくない。

で、100円未満のレアで多少なりとも何かできそうなのは買っておくことが多いのだが、今回のネタは《骨の神託者》。
ベーススペックは4マナ3/1速攻で、相手の選択により「+1/+1カウンタが2個載って出てくる」か「手札のインスタントカード1枚かソーサリーカード1枚をマナコストを支払わずに唱えてもよい」のどちらかのおまけがついてくる、というもの。
コストが重くて強い呪文をタダ掛けできればオイシイというのは当たり前だが、環境に存在するカードとのシナジーで言えば「融合を持つ分割呪文を融合で唱えることができる」ところがポイント。なので、少なくとも片方が使用に耐えるもので融合すると非常に強力な効果になる融合持ち分割呪文、という条件で相方を探してみた。
普通に実用的な融合呪文であるところの《変化+点火》を入れて赤青カラーになり、じゃあってことで合計マナコストが最大である《捕獲+放流》も入れてみて、合計マナコストの大きさを利用するために《天才の煽り》も入れ、残りのパーツはコントロールライクに組んでみたのが第一回の構築方針だったが、どうにも動きがもったりしててダメだった。ある程度ライフにプレッシャーをかけていないと貢納でジレンマを与えることができないのだ。5/3速攻をブロッカーに回す頻度が多くなるようでは話にならない。
というわけで速攻系最右翼の1つであるラクドスカラーで組みなおしたのが以下。

「ジレンマをどうぞ」
<クリーチャー 22>
4 ラクドスの哄笑者
4 とげの道化
2 灰の盲信者
3 ラクドスの切り刻み教徒
4 チャンドラのフェニックス
1 ラクドスの血魔女、イクサヴァ
4 骨の神託者
<呪文 14>
3 ショック
4 稲妻の一撃
3 戦慄掘り
4 労苦+苦難
<土地 24>
4 血の墓所
12 山
8 沼
<サイドボード 15>
省略

《骨の神託者》が速攻持ちであることに着目して1マナ圏以外は全て速攻持ちに統一し、タダ掛けする呪文は《労苦+苦難》1本に絞った。主に《労苦》を息切れ防止に使い、状況に応じて《苦難》や融合での使用も行っていく形になる。
この形なら4マナ5/3速攻のプレッシャーはかなりのもので、《労苦+苦難》の使い勝手もなかなかGood。
《踏み荒らし》みたいな、突破力を備えた一時的全体強化があればそういうのを使うのもよさげだが、現環境では適切な候補がないので、しばらくこの形で回してみようと思う。

前回までのエントリで、プレイヤー間での競争要素を含むオンラインRPG等は時間リソースにおける廃人推奨仕様化を避けて行動力制の採用が一般的になった、というところまで書いた。

しかし、行動力制を採用したゲームであってもシステムに穴が存在して廃人プレイが可能なケース、あるいは行動力制を扱うシステム自体に問題があり事実上廃人プレイを推奨してしまっているケースが存在する。今回はこれらについて述べる。

まずはシステムの穴の例のほうから。
DragonWarCry(以下、DWC)では、いわゆる行動力であるところのMVPを消費して行動しても強制セーブもしくは任意セーブの前ならリロードしてやり直しが可能だった。このため、モンスターを倒したあとのドロップの内容が気に食わない場合、リロードして倒し直せばドロップの再抽選ができた。
これを最大限悪用したのが、ユニークアイテム掘りの廃人プレイだった。
敵を倒したときに宝箱が出て、その宝箱からユニークアイテムが出るまで、敵を倒してはリロードをひたすら繰り返すのだ。ユニークアイテムの出現は低確率だが、宝箱を一回開けるたびに抽選が行われている以上、リロードを繰り返して抽選回数を何倍にも何十倍にも増やしたらいずれヒットする。というより、根気さえあればユニークアイテムが出現するまでひたすらリロードを繰り返せたので、「必ず」ユニークアイテムを出させることができた。
これはつまり、1MVPの価値をリロード&リトライで引き上げることが可能ということを意味し、見事に廃人プレイの温床となった。
それ以外には、市場経済関係が廃人プレイが可能な作りだった。特にどうということもない、ネットの「売ります/買います」やオークションを可能にする程度のシステムにすぎないが、掘り出し物を探したり買取が高い店を探したりすれば利益を生み出すことができる。しかし、それには店の価格情報や在庫情報を細かくチェックする必要があるわけで…。
MVPを消費しないで金を稼ぐ手段があるなら、その効率を極めようとすれば必ず廃人プレイに至る。

次に、システム自体に問題がある例。
Lord of Walkure(以下、LoW)はドリランドライクなシステムで、クエスト攻略用の行動力である「体力」と、大ボスバトルや対人戦用の行動力である「フォース」の二本立て。これらはどちらも実時間1分で1蓄積される。
ここまでは問題ない。問題なのは、これらを蓄積しておける上限値がプレイヤーのステータス値として成長対象になっており、初期値は10しかないということ。10分経つと最大値まで貯まり、それ以上は溢れてしまうわけだから、プレイ効率を追及すると10分おきに行動力を使い切るプレイが推奨されていることになる。
ステータスの成長は1レベルアップごとに3ポイントを3つのステータスに割り振る形式で、たとえば50レベルぶんを全て体力に費やすと+150で160。あと、最大30人のフレンド枠で各ステ+1されるのでそれを最大限活用すると+30で190。これでようやく、体力蓄積溢れを起こさないためには約3時間おきのプレイですむ状態だ。
ちなみに、DWCでは20分ごとに1MVP蓄積で上限が200だったので、MVP蓄積溢れを起こさないためには約3日に一度プレイするだけでよかった。
なお、50レベルに到達するには21000以上の体力を費やす必要があり、これを時間換算すると350時間。体力蓄積溢れを一切起こさないようにプレイして、約14.5日かかる。
じょじょに緩和されていくとはいえ、効率的なプレイのためにはゲームに張り付いていなければ
ならないという点で、じゅうぶん廃人推奨仕様だといえるだろう。

さて、2つのケースを説明してきた。簡単にまとめよう。
前者は行動力制のシステムのもとにあって行動力の制約下にない要素に時間リソースを投下してゲームを有利にできてしまうケース。
後者は行動力制のシステムを最大効率で活用する手段自体が時間リソース的に廃人推奨仕様であるケース。

このようなケースでは、行動力制を採用する本来的な意味であるところの「時間的リソース面での廃人推奨仕様の回避」は果たされておらず、むしろかえって悪化しているようにすら思える。
というのは、いささか感覚的な話になるが、人間は嗜好を満たす行動をなんの制約もない状況で行うよりも、何らかの制約下でその制約を振り切ったりすり抜けたりして行うほうがより強くのめりこむ傾向があるからだ。そのことは、「恋は障害があるほど燃え上がる」とか、禁酒法下で密造酒が横行して飲酒はむしろ増えたとか、試験期間中ほど遊びたくなるとか、経験則としてよく知られている。
特にこの場合、「自分は事態を優位に進めている」という確信およびそれにともなう愉悦が存在するため、行動力制のないシンプルな「時間的リソース面での廃人推奨仕様」よりものめり込みやすい危険性を持っている。
※なお、課金ゲームではこの制約を打ち破る方法として課金アイテムを使っていることが多い。これにはまた別の問題があるので、別エントリで詳述する。

ゲームシステム構築の際に、ある仕様を追加で採用することで全体のバランスが歪むことはしばしばある。特にオンラインゲームなどは多くの人間が長い時間遊ぶものなので、うかつな見落としでシステム全体を危うくするようなことのないようにしてもらいたいものである。

前回は「廃人推奨仕様」の定義を書いた。
今回はその問題や対策などについて述べていく。

最初にはっきり言ってしまうが、こと時間リソースに関する廃人推奨仕様は誰にとっても好ましいものではない。
その仕様に全力で取り組むプレイヤーは、時間リソースを限界までつぎ込んで日常生活にも支障をきたしかねない。
あきらめてほどほどのところで遊ぶプレイヤーは、競争要素の面で廃人プレイヤー達の後塵を拝することになり、諦念と不満を胸に抱くだろう。
そして最初からそういうところを気にしないプレイヤーにとっては、その仕様自体が無意味だ。
最後にゲームを提供する側だが、時間拘束が巨大なタイトルはユーザーが自社の他のタイトルに割く時間も奪ってしまう。自社のコンテンツ同士で可処分時間の取り合いが発生するのだ。1タイトルだけを扱っている会社なら問題は無い、といいたいところだが1タイトルの運営だけで未来永劫安泰なゲーム会社などあるはずもなく、早晩問題が生じる。
また、際限ない時間投下合戦が面白かったりフェアだったりするわけはないので、ゲームバランス面≒ゲームの品質面でも問題があるといえる。

なお、金銭リソースに関する廃人推奨仕様はユーザーにとっては時間リソースのそれとある面では近く、ある面では近くない。詳しくは後述するが、この場では「早々に無課金プレイと線引きしてしまうプレイヤーが相当おり、むしろ全プレイヤー中の比率で見れば大多数を占める」ということと、「少なくともゲームを提供する側にとってはユーザーが廃人プレイをしてくれればしてくれるほど儲かる」という点で異なることにだけ触れておこう。

時間リソース関連に話を戻す。
一人用のコンピュータRPGを単純にオンラインマルチプレイヤー化したようなシステムのゲームは、他プレイヤーとの競争要素を取り入れるとゲーム全体が廃人推奨仕様になる。ついでにいえば、市場経済を単純に取り入れるといずれインフレを起こして破綻する。
これらのような他のプレイヤーとの絡みを取り入れるなら、最初からそれを想定したシステムで全体を構築しなければならないのだ。

で、この際限ない時間投下合戦を避けるために、「実時間の経過でゲーム内のなんらかの値が蓄積され、ゲーム内での活動を行うにはそれを消費しなければならない」というシステムを組み込んだものが現れた。ゲームによって意味づけはさまざまだが、ここでは「行動力制」と呼ぶことにする。

行動力制を採用したゲームだとプレイヤーが1日に可能な活動は1日に与えられる行動力の範囲に制限されるため、廃人プレイは起こらない。
1日に与えられる行動力が全てのプレイヤーについて同じであれば、プレイヤー間の競争要素もほぼフェアなものになる(参入時期による差だけは残るが、問題が単一なら対処法も用意しやすい)。
オンラインゲーム依存症対策≒廃人プレイへの規制として中国やタイではプレイ時間に法規制があるため、オンラインゲームのベースシステムとして行動力制を採用しておくと海外展開も楽、という事情もあり、特にブラウザゲームの類では行動力制の採用が一般的になった。

しかし…
単なるミスか意図的なものか、システムに穴が存在して行動力制を採用したゲームであっても廃人プレイが可能な場合はしばしばある。
また、行動力制を扱うシステム自体に問題があり事実上廃人プレイを推奨してしまっているケースも存在する。

今回はここまで。次回は「行動力制ゲームシステム下における廃人プレイ」について詳しく述べていく。

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