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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
第3回です。
今回は周辺のこまごましたことについて述べます。

★マニュアル
完成したカードゲームの付属物として、ゲームの遊び方を書いたマニュアルが必要です。
持ち運びの利便性を考えると、一般的なTCGのデッキケースに入るサイズが望ましいでしょう。
カードと同じぐらいの大きさの小冊子という形態がベストだと思います。
とはいえ、小冊子を印刷・製本するとこれまた大きなコストがかかるので、当サークルではA4の紙を八つ折にして切れ目を入れ冊子状に成形する手法をとっています。
各ページのプリントアウト→縮小コピー→ページの割付→必要枚数コピー→折って切れ目を入れる→成形、と手間はかかりますが費用はコピー代だけですみます。
この方法を使うときは、ページの上下や割付順序がややこしいので十分ご注意ください。

★パッケージ
コンポーネントがばらばらになったり、ちょっとした不注意から汚損してしまったりすることがないように、頒布の際にはカードゲームの全カードとマニュアルをまとめて包装しておくべきでしょう。
これもいろいろな方法が考えられますが、当サークルでは例によってコスト最適化手法をとっています。
主に台所用品として、真空チャックで口を閉じることができる小さなビニール袋が100円SHOPで17袋セットとか14袋セットとかで売っているのですが、これが製品の中身は見えるし汚れにも強いしなにより安いというなかなかの優れもの。サイズにバリエーションがあるのでカードの総枚数が多い場合にも十分対応できます。
弱点はいささか安っぽいことですがそこは目をつぶっていただく方向で。

★即売会持ち込みにあたって
即売会で売る場合、著作権フリーでない画像を直接貼り込んだカードは販売が認められない恐れがあります。元画像がわからないように加工するか、自分たちで描き下ろした画像を使用するようにしましょう。
二次創作なら著作権保持者が二次創作についてのガイドラインを用意している場合があります。トラブルを避けるためにもガイドラインには従っておくのが無難でしょう。
また、内容が18禁の場合は当然頒布対象者が制限されます。さらに無修正猥褻画像を使っているとか、内容が著しく公序良俗に反している場合は販売停止措置がとられる可能性があります。念のため。

★即売会にて
コミックマーケットの場合、新作はサンプルの提出が求められることがあります。
カードゲームについてはスタッフの対応が一定しておらず、「カードゲームはグッズ扱い。サンプル提出は不要」「マニュアルだけ提出」「1セット完品を提出」のいずれかになります。
とりあえず当サークルではスタッフが来たら先手を取って「前回はマニュアルだけ提出すればいいと言われました」と言って1つ余分に用意したマニュアルを渡してしまうようにしています。
スペースでは机に引くテーブルクロス、価格表、ポップ、お釣り、メモと筆記用具、というようなジャンルを問わず即売会参加に必要なもの以外に、以下のようなものを用意します。
・ハードスリーブに入れた完成品
現物を触ってもらったり、実際のプレイの様子を説明にするのに役立ちます。
・カードバインダーに入れた完成品
カードを一覧的に見てもらうのに便利です。卓上にディスプレイしきれない旧作を見てもらうためにも使えます。
・ルール説明用パネル
ルールを口だけで説明するのが難しい場合、パネルや色紙などにルール説明補助用の図や表、テキスト類を書いておけば理解の助けになります。

例年のパターンだと電源不要系は12時~13時ぐらいが人通りのピークです。開会直後のお客さんはほとんど同ジャンルの参加者の人でしょう。配置や開催曜日などさまざまな要因で変動しますが、だいたい14時半ぐらいになると人が減るといいますか会場の熱が冷めるといいますか、新規のお客さんは期待薄になります。周りも撤収するスペースが多くなります。もっとも、早く帰る理由が無ければ閉会までいてもいっこうにかまわないのですが。

今回はここまで。
次回は、ゲームデザイン面の話をしようと思います。
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第2回です。
前回は主に完成品のクオリティと費用の関係について書きました。
今回は、最終的な完成品から逆算的にデザイン面に反映される事柄について述べようと思います。

1つ目は色とカードデザイン面での問題です。
カラー印刷とモノクロ印刷がありますが、どちらにするかで印刷コストは大きく異なります。
キャラ等のイラストが入るカードは是非カラーにしたいところですので、イラストのないカードやカードの裏面をモノクロにして見やすさと見栄えとコストのバランスを取りましょう。
また、通常料金内(印刷所で無料で提供してもらえる紙)だと、最も分厚くて質のいい紙であっても光に透けてしまう程度の厚さがせいいっぱいです。
対戦相手に手札が透けて見えてしまわないように、裏面はなるべく黒い部分が多いデザインにするのがよいでしょう。
一面の黒地に白文字でゲーム名を入れ、細い白線で模様やラインを引いたデザインなんてところがオススメです。

2つ目は1セットの総枚数の問題です。
印刷を行う場合、1セットの総枚数はダイレクトにコストに跳ね返ってきます。
持ち運びのことなども考えあわせると、一般に流通しているTCGデッキケースの収納枚数である80枚程度に抑えることが望ましいでしょう。
さらに言うと、A3には市販のTCGサイズのカードが最大18枚分入るため、1セットの総枚数は18の倍数にするのが理想的です。
この、総枚数と1シートあたりの枚数の問題はゲームデザインに大きく影響してきます。
ゲームシステム的に強く要請されるのでなければカードの総枚数は少なくするにこしたことはありませんが、少なすぎるとゲーム性とプレイバリエーションの確保が難しくなります。
また、白・灰色・黒しか使わないグレイスケールの画像でもモノクロ印刷されたカードとカラー印刷されたカードでは識別可能な差異が生じてしまうので、同種のカードをモノクロのシートとカラーのシートにまたがって配置させるのもあまり好ましくありません。
つまり、カラー印刷するカードとモノクロ印刷するカードそれぞれの枚数が18の倍数になっているのが望ましいということになります。

この基準を全て守ろうとすると、ゲームデザインにかなりの制約が課せられるのがおわかりいただけるかと思います。
とはいえ、制約は創造性の源でもあります。
ハードウェア的な制約が大きかったビデオゲーム黎明期のほうが優れたアイデアを持ったゲームが多かったようなもので、この制約の範囲内でいかに面白くするか、が腕の見せ所であるともいえるでしょう。

今回はここまで。
ゲームデザインの話は一旦置いて、次回はその他の雑多な事柄について触れます。

東方グランドメレーの印刷用画像をUPし終わり、最新になっていなかったPGTの印刷用画像を更新してメインHPの移転完了です。これで旧サイトに用は無くなったのでBlogのリンク欄から削除しました。

ここからが本当の同人カードゲームの作り方、というわけで第1回です。

とはいっても、第0回「私家版カードゲームの作り方」のLV3の段階まで行っていれば、
あとはいくばくかのお金を持って印刷所に行くだけで簡単に出来ます。
入稿はPSDファイルをCD-RやDVD-Rに焼いて持っていくのがよいでしょう。
例によって段階的に見ていきましょう。

・LV1
入稿したデータを通常料金内で最も分厚くて質のいい紙に印刷してもらう。
当然断裁もしてもらう。
・LV2~
これ以降はさまざまなオプションをどれくらい付けるかという問題に。
角R   :カードの四隅を丸く切って貰う。カード一枚当たりの処理になるため、非常に高くつく。
PP加工 :光沢・撥水加工を行う。
紙質アップ:主に、紙の厚さについての問題。その印刷所で無料で提供してくれる紙よりも厚い紙や上質な紙を使う場合は、使いたい紙の代金が必要になる。また、業務用の大型プリンタでの印刷の場合は上限があり、それ以上の厚さになると旧来どおりの版下を作っての印刷法でなければ対応できない。こうなると桁違いに料金が高くなる。

これらのオプションは採用すればしただけ仕上がりが良くなりますが、できあがった作品を即売会で頒布することを考えているなら、これらのオプションを付けたうえでペイさせるのは正直難しいと思います。
全てのオプションを使って商業レベルのカードを作っても、スリーブなしでそこそこの回数プレイすると指の脂etcによる汚れ、テーブルと擦れてつく傷等、プレイに支障の出るレベルの汚損が生じてしまうことは避けられません。そして、ハードスリープに入れてプレイしてもらうことを前提とするならこれらのオプションは「カードとしての見栄えのよさ」以外にたいした意味を持たない(カードに書かれている情報の見やすさという点ではほとんど違いがない)ので、当サークルではハードスリーブの装着を前提とし、そのぶん頒価を落とす方針でやっています。
この、頒価を下げるというのは重要で、お客さんサイドから考えた場合、ゲーム1セット500円と1000円と2000円では「買ってみようか」と思う精神的ハードルが相当違います。なるべく安くしたいところですが、「電源不要なんてジャンルでサークル参加するのは道楽だから赤字上等」というのはよく言われることとはいえ原価割れの価格設定というのも不健全です。無理なく安く済ませるにこしたことはありません。

さて、というわけでウチではLV1で済ませているわけですが、ここで気になるお値段についてです。
今使っている印刷会社は株式会社ハナミさんですが、最新作「東方グランドメレー」は1セット36枚を50セットで15000円ほどでした。正直かなり安いと思います。参加費などを考えに入れなければ、1部500円で60%売ればペイするわけですから。
店や方法を変えることで費用はかなり変動します。
「シスターロワイヤル」のときに使った東京リスマチック株式会社さんでは1セット88枚を50セットで60000円ぐらいでした。
とりあえず料金が安い店を選ぶのは基本です。交通の便なども考慮しながらいろいろ探してみましょう。

第2回に続きます。

HPの移転作業が一段落して少し余裕ができたので、日記的記事だけでなく電源不要カードゲーム同人サークルのブログとして独自性のあるコンテンツを用意すべきだろうと考えました。

そこで、私たちが電源不要同人サークルとして活動してきて得たノウハウなどをエッセー風にまとめてみようと思います。

名づけて『同人カードゲーム制作ハウツー』(そのままだ!)。

第0回は「私家版カードゲームの作り方」です。
なぜ第1回でないのかというと、この回の内容だけでは同人カードゲーム制作の話にまで
踏み込んでいないからです。
仲間内で遊ぶだけならここまでで充分だといえます。

さて、アイデアさえあれば、カードゲームを作って遊ぶことは結構かんたんです。
といいますか、昔に比べればずいぶん簡単になりました。
MtGやガンダムウォーなどのTCG(トレーディングカードゲーム)の隆盛のおかげで
手頃な台紙となるカードとハードスリーブを入手しやすくなったからです。
あとは、PCの普及が大きいです。市販される印刷物の元稿もPCで処理される昨今、
個人レベルでもソフトとそれを使うスキルさえあれば市販品と遜色ない印刷物を作れます。
段階(≒最終的なクオリティ)別に見てみましょう。

・LV1
市販のTCGと同じサイズに切った紙に手書きでカードの内容を書き、
TCGの不要なカード(使えないコモンとか、土地とか)と一緒に
ハードスリーブに入れればできあがり。

・LV2
PCのワープロソフトなどでカード内容(画像の貼り込みなどを行うとなお良し)
を作ってプリントアウトし、それを切って使う。ほかはLV1と同じ。

・LV3
Photoshopなどでカード内容を作成してプリントアウトし、それを切って使う。
ほかはLV1と同じ。

・・・といった感じです。
もちろん、ボール紙に書いて切り抜いたり、市販の名刺大のカード等に書いたり
シールにプリントアウトして貼るなどの方法でも作れますが、
カードのサイズや硬さ、汚れにくさからくる「遊びやすさ」と手間、費用を考えると
これらの方法が断然オススメです。
当サークルでテストプレイ用のプロト版を作るときもこの方法(LV1とLV3)をとっています。
さて、プロト版のテストプレイが済むと、正式に作品として完成させて数を作ることになるわけですが・・・

第1回「同人カードゲームの作り方」に続きます。

コミックマーケット72に参加された皆様、お疲れ様でした!今日は暑かったですね!
当サークルのゲームをお買い上げいただいた皆様、どうもありがとうございました。
お楽しみ頂ければ幸いです。
ちなみに撤収は14:45頃、新作「東方グランドメレー」の販売部数は33でした。
ネギま!ハッピーパーティーとPGT ExpansionⅣの在庫が0です。
次回の予定がPGT ExpansionⅥのため、Ⅳは小部数を再販するつもりです。
他の再販希望がありましたらこの記事のコメントにどうぞ。

マニュアルと首っ引きならなんとかなるだろうと踏んで、メインHPの移転を開始しました。
4時間ほど作業して、作りかけではあるもののそれなりに体裁は整ったので公開開始。
リンクのところに新HPへのリンクが追加され、プロフィールのHPも新しいほうに換えました。
前々からうちのウェブマスターのレスポンスの悪さには思うところがあったので、自分で始めるにはいい機会だったかも。必要は発明の母、というやつですか。
始めるのがもう少し早ければマニュアルの奥付を手書きで修正せずにすんだのですが!(w

こんなタイミングで立ち上げたサイトで有効活用されうる情報とは思えませんが、まがりなりにもサークルのサイトである以上新作のアナウンスはしておこうと思います。

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東方グランドメレー
フルカラー36枚・頒価500円
題材:東方シリーズ(紅魔郷・妖々夢・永夜抄・
萃夢想・花映塚・文花帖

グループSNE制作の名作絶版カードゲーム「モンスターハント」をベースに大幅なアレンジを加えた2~4人用の対戦カードゲーム。
裏返しに配置された他陣営のキャラの正体を推理し、有効な攻撃を加えて撃破していこう。
スコアを一定以上集めるか、他陣営を全て脱落させれば勝利となる。
スペルカードの使いどころが勝負の鍵を握るぞ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ちなみにスペースは一日目(8/17金)西よ22bです。

移転記念にこのサークルについてまとめてみようと思います。

P.E.F.(Paper Entertainment Factory)は紙製の娯楽物を制作するサークルです。
まわりくどく言ってますが要はカードゲームで、折々の萌え(?)ネタを題材にした二次創作をしています。
発足したのは1996ぐらいだったでしょうか。
基本的にはゲームデザイナーのMOSとイラストレーター兼カードレイアウトデザイナーの町長の
2人サークルです。

オールモノクロ、紙質ボール紙レベル、買った人に切り分けてもらうという最低最悪の形式から、
商業用クオリティを小部数でやって1セット原価4000円とかいう狂気の沙汰まで、いろいろ
試行錯誤したうえで現状ではオールカラー(イラストなしの場合はモノクロ)・断裁済みのカードを
1セット500円か1000円(枚数に応じてどちらか)で頒布するというあたりで落ち着いています。

当サークルのゲームのカードは市販のTCG用カードスリーブに入るサイズにしてあります。
プレイや保存の際にはハードスリーブに入れておくことをおすすめします。
コスト削減のために、印刷屋が無料で提供してくれる紙を使っているため、カードの紙質は
(印刷屋が提供してくれる紙のなかでは最高のものとはいえ)あまり良いとはいえません。
角を丸くしたり、撥水・光沢加工をしているわけでもありません。が、ハードスリーブに
入れてしまえば正直そのへんはあまり関係なくなります。
どのみち、商業クオリティのカードでもスリーブなしでプレイしていると指の脂などで
汚損・劣化していくことは避けられないわけですし。

なお、メインHPからダウンロードできるカードゲームの印刷用画像をプリンタで出力して
遊ぶ際には、「(出力した紙+TCGのいらないカード)inハードスリーブ」という状態で
プレイするのがよいでしょう。

これ以上つっこんだ話をすると「同人カードゲーム制作について」になってしまうので
これぐらいにしておきます。もし要望があればそれについても書くかもしれません。

Paper Entertainment Factory代表のMOSです。
ウェブマスター消息不明につきメインHPのBBSはメンテナンス不能な無法地帯と成り果てたため、さしあたりここに移転します。
カードゲームの印刷用画像やマニュアルについても順次移転を考慮しています。
が、正直いつになるかわかりませんので旧作のDLはメインHPからご利用ください。
新作については長い目で見ていただけると幸いです。

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プロフィール
HN:
MOS&FK
性別:
男性
職業:
ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
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