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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
第2回です。
前回は主に完成品のクオリティと費用の関係について書きました。
今回は、最終的な完成品から逆算的にデザイン面に反映される事柄について述べようと思います。

1つ目は色とカードデザイン面での問題です。
カラー印刷とモノクロ印刷がありますが、どちらにするかで印刷コストは大きく異なります。
キャラ等のイラストが入るカードは是非カラーにしたいところですので、イラストのないカードやカードの裏面をモノクロにして見やすさと見栄えとコストのバランスを取りましょう。
また、通常料金内(印刷所で無料で提供してもらえる紙)だと、最も分厚くて質のいい紙であっても光に透けてしまう程度の厚さがせいいっぱいです。
対戦相手に手札が透けて見えてしまわないように、裏面はなるべく黒い部分が多いデザインにするのがよいでしょう。
一面の黒地に白文字でゲーム名を入れ、細い白線で模様やラインを引いたデザインなんてところがオススメです。

2つ目は1セットの総枚数の問題です。
印刷を行う場合、1セットの総枚数はダイレクトにコストに跳ね返ってきます。
持ち運びのことなども考えあわせると、一般に流通しているTCGデッキケースの収納枚数である80枚程度に抑えることが望ましいでしょう。
さらに言うと、A3には市販のTCGサイズのカードが最大18枚分入るため、1セットの総枚数は18の倍数にするのが理想的です。
この、総枚数と1シートあたりの枚数の問題はゲームデザインに大きく影響してきます。
ゲームシステム的に強く要請されるのでなければカードの総枚数は少なくするにこしたことはありませんが、少なすぎるとゲーム性とプレイバリエーションの確保が難しくなります。
また、白・灰色・黒しか使わないグレイスケールの画像でもモノクロ印刷されたカードとカラー印刷されたカードでは識別可能な差異が生じてしまうので、同種のカードをモノクロのシートとカラーのシートにまたがって配置させるのもあまり好ましくありません。
つまり、カラー印刷するカードとモノクロ印刷するカードそれぞれの枚数が18の倍数になっているのが望ましいということになります。

この基準を全て守ろうとすると、ゲームデザインにかなりの制約が課せられるのがおわかりいただけるかと思います。
とはいえ、制約は創造性の源でもあります。
ハードウェア的な制約が大きかったビデオゲーム黎明期のほうが優れたアイデアを持ったゲームが多かったようなもので、この制約の範囲内でいかに面白くするか、が腕の見せ所であるともいえるでしょう。

今回はここまで。
ゲームデザインの話は一旦置いて、次回はその他の雑多な事柄について触れます。
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ゲーム会社勤務
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