忍者ブログ
電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
・イーガン短編集「TAP」読了。どちらかといえば初期の作品が多いらしく、「イーガンといえばアイデンティティ問題」というほど固定化したテーマは持っていない。それらしい話も一本あったが。その中で、登場人物が「子供を通じて永遠に生きるなんて考え方はやめとけ」みたいなことを喋ってて、ああ、同じ思索過程を辿ってるなぁと苦笑した。
2本はホラーで、「ふーん」という読後感。キングの短編でもそんな印象だったが、ホラーの短編は盛り上げるための時間が少ないからは難しいのかも。個人的には、短編小説は何かしら明確なテーマを打ち出してくれないと印象に残らない。
表題作TAPでは、本題とはちょっと外れるものの、コミュニケーションの手段が変容すると人間のあり方も変容せざるをえないということについてちょっと考えさせられた。lainではNAVIを通じて絶えず誰かと「つながる」ことに依存する人々が描かれたが、今のケータイ依存症っぽい人々を見ていると、彼または彼女らはソレが無かったときから比べると確実に何かが変わったのだろうと思う。ネットも人のあり方を変えている。…ただの現状の再確認にすぎないが。
また、作中で宗教についてのドライな言及があったが、理性と知性の極みを志向する精神にとって宗教はやはり無益で無価値、どちらかといえばむしろ有害、となるのは納得がいく。自分は無神論の国に生まれ育っているので無理なくそう思うようになったが、「信仰持っててあたりまえ」の国に生まれた人には紆余曲折あったんだろうなー、と思ったり。

・伊藤計劃の訃報を知る。イーガンと並べても見劣りしない、国内では珍しいレベルのSF書きだった。むろん、SF界での評価はイーガンのほうが上だが、それは作品を重ねるうちに然るべく高まってくるだろうと思っていた。が、それももう叶わない。その才と可能性を惜しむ。

・ガンダム00セカンドシーズン最終話。ラスボスがガンキャノンてのは全く黒田も冗談が好きだな。しかもリバーシブルでガンダムだ。はっちゃけてるなぁ。話としてはイオリアの計画から外れて暴走していたイノベイド達を駆逐して、刹那は純粋種のイノベイターとして目覚めたので計画の狙いどおり、めでたしめでたし。でも人間社会からそう簡単に戦いが無くなったりはしないよ!俺たちの武力介入はまだまだ続くぜ!-完-
落としどころとしては無難すぎてイマイチ面白みが足りない。純粋種のイノベイターになった刹那が世界中を量子コミュニケーションでつなぎ、人類がわかりあってハッピーエンド!とか、黒田ならやりかねんと思ったんだが。

・とらドラ!最終話。小説とは結末が違うらしい。途中経過は同じなのか?どこから違うのか?どれぐらいの改変なら許されるのか?まあ、さすがに鬱展開を全て無くせとは言えまいな。というか、とらドラのは鬱展開というより女同士のガチでのぶつかり合いなので、これはこれでとらドラらしさのような気もする。前半の、安心して見れるラブコメアニメ、ていうのが好きだった人間には不評だったようだが。しかしまぁ、作画が大崩れすることもなかったし、最後に「好きだ」って言われたときの大河の表情の変化を丁寧に描いたあたり、良いアニメだったんじゃないでしょーか。
櫛枝は最後まで謎、っていうか屈折した何かが精神の底にわだかまったようなキャラだった。表層部が活発明朗体育会系で、竜児はそのスキンだけに惚れていたわけかー。仮面体育会系。これがゲームなら櫛枝ルートで謎が解明されるところなんだが。
PR

Comment
Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[260] [259] [258] [257] [256] [255] [254] [253] [252] [251] [250
«  Back :   HOME   : Next  »
プロフィール
HN:
MOS&FK
性別:
男性
職業:
ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新CM
[04/16 GW]
[04/16 FK]
[04/15 GW]
[04/15 GW]
[02/27 FK]
ブログ内検索
カウンター
フリーエリア
最新TB
バーコード
忍者ブログ [PR]