電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
トレーディングカードゲームもソシャゲもそうなのだが、1つのシステムにコンテンツの追加を継続的に行い、その追加コンテンツを売ることで商売を成り立たせている場合、ゲーム内でのインフレは必然的に進行する。
なぜそうなるか?といえば、前に売ったものより次に売るもののほうが魅力的に見せなければならないから。そして、その一番簡単な方法が後者を性能面で優遇することであるから。
で、ゲームシステムにはインフレ耐性が高いものと低いものがある。
TRPGでよくある戦闘システムを例にとろう。
(1)(攻撃側の命中値+6面サイコロ2個の出目)≧(防御側の回避値+6面サイコロ2個の出目)なら命中、ダメージが入る
(2)「攻撃側の命中値>0~99の乱数」なら暫定命中で回避判定に進み、「防御側の回避値>0~99の乱数」でなければ回避失敗し、ダメージが入る
(1)のほうは回避値がインフレしていっても命中値がそれに見合う値で追随すればとりあえず破綻はしない。
が、(2)のほうは命中値が100になれば必ず暫定命中し、回避値が100になれば必ず回避されてしまう。こうなるともう戦闘システムとして機能しない。
(1)はインフレ耐性が高いが、(2)はインフレ耐性が低いシステムだと言える。
そしてMtGの話になるが、誕生してから20年以上になるこのゲームは実のところインフレ耐性が高いとはいえない。
初期ライフ20。初期手札7枚。60枚デッキに4枚制限。1ターンに1枚ドロー。マリガン方法。
初期ライフ以外のルールは、乱数性にかかわるものだ。土地引きすぎ、引かなさすぎ、生物引けない除去引けないといった噛み合わなさ。その噛み合わなさが致命傷になる前に解消されるかどうかは、結局引き運であり乱数性に委ねられている。その乱数性を規定しているルール群である。
初期ライフ20のルールは相撲で言えば土俵の広さのようなもので、形勢が傾いたときに押し切られるまでどれほどの猶予があるかを規定する。上で述べた「致命傷になる前に~」の部分とも関係している。
インフレが進行しクリーチャーのパワーが上がると、この初期ライフを削りきるまでにかかる時間が短くなり、形勢が傾いたときに押し切られるまでの猶予が減少する。その一方で乱数性は変わっていない。つまり、MtGではインフレが進行するほど事故ゲーになるのであり、噛み合わないまま一方的に負けたり、その逆に事故った相手を一方的に蹂躙したりすることが増える。
かつて、クリーチャーのパワーは1マナで1、2マナ3マナで2、4マナで3だった。
それが今では1マナで2、2マナ3マナで3、4マナで5が珍しくない。
このようなインフレの進行は、事故って何もできない相手を殴り続けた場合に死ぬのが早くなる、というだけでなく、片方が2マナで止まって片方が4マナまで伸びたぐらいの状況でも、展開できている戦力に差がつきすぎてもはや何を引いても不利を覆せないという事態を容易に引き起こす。序盤に2ターン土地の伸びが止まっただけで実質的にゲームエンド。まさに事故ゲー。
まだ商売続けていくつもりなら、インフレ進行させるだけでなくこういったあたりもどうにかしてもらいたいところ。おまけ的についてくるライフゲインや占術は一応そっち方面の施策なのだろうが、まだまだ足りているとはいえない。
なぜそうなるか?といえば、前に売ったものより次に売るもののほうが魅力的に見せなければならないから。そして、その一番簡単な方法が後者を性能面で優遇することであるから。
で、ゲームシステムにはインフレ耐性が高いものと低いものがある。
TRPGでよくある戦闘システムを例にとろう。
(1)(攻撃側の命中値+6面サイコロ2個の出目)≧(防御側の回避値+6面サイコロ2個の出目)なら命中、ダメージが入る
(2)「攻撃側の命中値>0~99の乱数」なら暫定命中で回避判定に進み、「防御側の回避値>0~99の乱数」でなければ回避失敗し、ダメージが入る
(1)のほうは回避値がインフレしていっても命中値がそれに見合う値で追随すればとりあえず破綻はしない。
が、(2)のほうは命中値が100になれば必ず暫定命中し、回避値が100になれば必ず回避されてしまう。こうなるともう戦闘システムとして機能しない。
(1)はインフレ耐性が高いが、(2)はインフレ耐性が低いシステムだと言える。
そしてMtGの話になるが、誕生してから20年以上になるこのゲームは実のところインフレ耐性が高いとはいえない。
初期ライフ20。初期手札7枚。60枚デッキに4枚制限。1ターンに1枚ドロー。マリガン方法。
初期ライフ以外のルールは、乱数性にかかわるものだ。土地引きすぎ、引かなさすぎ、生物引けない除去引けないといった噛み合わなさ。その噛み合わなさが致命傷になる前に解消されるかどうかは、結局引き運であり乱数性に委ねられている。その乱数性を規定しているルール群である。
初期ライフ20のルールは相撲で言えば土俵の広さのようなもので、形勢が傾いたときに押し切られるまでどれほどの猶予があるかを規定する。上で述べた「致命傷になる前に~」の部分とも関係している。
インフレが進行しクリーチャーのパワーが上がると、この初期ライフを削りきるまでにかかる時間が短くなり、形勢が傾いたときに押し切られるまでの猶予が減少する。その一方で乱数性は変わっていない。つまり、MtGではインフレが進行するほど事故ゲーになるのであり、噛み合わないまま一方的に負けたり、その逆に事故った相手を一方的に蹂躙したりすることが増える。
かつて、クリーチャーのパワーは1マナで1、2マナ3マナで2、4マナで3だった。
それが今では1マナで2、2マナ3マナで3、4マナで5が珍しくない。
このようなインフレの進行は、事故って何もできない相手を殴り続けた場合に死ぬのが早くなる、というだけでなく、片方が2マナで止まって片方が4マナまで伸びたぐらいの状況でも、展開できている戦力に差がつきすぎてもはや何を引いても不利を覆せないという事態を容易に引き起こす。序盤に2ターン土地の伸びが止まっただけで実質的にゲームエンド。まさに事故ゲー。
まだ商売続けていくつもりなら、インフレ進行させるだけでなくこういったあたりもどうにかしてもらいたいところ。おまけ的についてくるライフゲインや占術は一応そっち方面の施策なのだろうが、まだまだ足りているとはいえない。
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