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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
前回は「廃人推奨仕様」の定義を書いた。
今回はその問題や対策などについて述べていく。

最初にはっきり言ってしまうが、こと時間リソースに関する廃人推奨仕様は誰にとっても好ましいものではない。
その仕様に全力で取り組むプレイヤーは、時間リソースを限界までつぎ込んで日常生活にも支障をきたしかねない。
あきらめてほどほどのところで遊ぶプレイヤーは、競争要素の面で廃人プレイヤー達の後塵を拝することになり、諦念と不満を胸に抱くだろう。
そして最初からそういうところを気にしないプレイヤーにとっては、その仕様自体が無意味だ。
最後にゲームを提供する側だが、時間拘束が巨大なタイトルはユーザーが自社の他のタイトルに割く時間も奪ってしまう。自社のコンテンツ同士で可処分時間の取り合いが発生するのだ。1タイトルだけを扱っている会社なら問題は無い、といいたいところだが1タイトルの運営だけで未来永劫安泰なゲーム会社などあるはずもなく、早晩問題が生じる。
また、際限ない時間投下合戦が面白かったりフェアだったりするわけはないので、ゲームバランス面≒ゲームの品質面でも問題があるといえる。

なお、金銭リソースに関する廃人推奨仕様はユーザーにとっては時間リソースのそれとある面では近く、ある面では近くない。詳しくは後述するが、この場では「早々に無課金プレイと線引きしてしまうプレイヤーが相当おり、むしろ全プレイヤー中の比率で見れば大多数を占める」ということと、「少なくともゲームを提供する側にとってはユーザーが廃人プレイをしてくれればしてくれるほど儲かる」という点で異なることにだけ触れておこう。

時間リソース関連に話を戻す。
一人用のコンピュータRPGを単純にオンラインマルチプレイヤー化したようなシステムのゲームは、他プレイヤーとの競争要素を取り入れるとゲーム全体が廃人推奨仕様になる。ついでにいえば、市場経済を単純に取り入れるといずれインフレを起こして破綻する。
これらのような他のプレイヤーとの絡みを取り入れるなら、最初からそれを想定したシステムで全体を構築しなければならないのだ。

で、この際限ない時間投下合戦を避けるために、「実時間の経過でゲーム内のなんらかの値が蓄積され、ゲーム内での活動を行うにはそれを消費しなければならない」というシステムを組み込んだものが現れた。ゲームによって意味づけはさまざまだが、ここでは「行動力制」と呼ぶことにする。

行動力制を採用したゲームだとプレイヤーが1日に可能な活動は1日に与えられる行動力の範囲に制限されるため、廃人プレイは起こらない。
1日に与えられる行動力が全てのプレイヤーについて同じであれば、プレイヤー間の競争要素もほぼフェアなものになる(参入時期による差だけは残るが、問題が単一なら対処法も用意しやすい)。
オンラインゲーム依存症対策≒廃人プレイへの規制として中国やタイではプレイ時間に法規制があるため、オンラインゲームのベースシステムとして行動力制を採用しておくと海外展開も楽、という事情もあり、特にブラウザゲームの類では行動力制の採用が一般的になった。

しかし…
単なるミスか意図的なものか、システムに穴が存在して行動力制を採用したゲームであっても廃人プレイが可能な場合はしばしばある。
また、行動力制を扱うシステム自体に問題があり事実上廃人プレイを推奨してしまっているケースも存在する。

今回はここまで。次回は「行動力制ゲームシステム下における廃人プレイ」について詳しく述べていく。
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電源不要ゲーム
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