電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
「読むもの無くなったから何かオススメあったら貸して」と友達に頼んだら渡された本。
感想は、「面白くなくはない」。
いや、面白いんだが、センセーショナルさ狙いで鼻につく部分があるので、これを素直に面白いと評することで全肯定したかのように受け取られるのは不本意、という感じか。
ネタバレにならない程度…オビや裏表紙に書いてある程度の情報で言えば、デスゲームバトルロイヤルものはよっぽど下手に扱われない限り面白い。バトル自体の面白さに加えて、「主人公VS敵だと過程はともかく結果が読めてしまう」という弱点を減らすことができ、さらに否応無く殺し合いをせざるをえない極限状態に登場人物たちを追い込むことでその人間の本質をえぐり、個性を際立たせることができる。バトル・ロワイアル、Fate、仮面ライダー龍騎。デスゲームバトルロイヤルものにはヒット作が多い。
異能バトルも面白い。テンプレ化された超能力やファンタジーRPG的な魔法ではなく、一人一芸的な異能を駆使したバトルは普通の戦闘の前提が当てはまらないため、結果が読めない。それが読者の期待感と驚きにつながる。そして、異能を意外な形で勝利に結び付けての決着。幽々白書の後半部、ジョジョの第3部、ハンター×ハンターの念バトルなど。ある意味ワンピースもそうか。
で、この作品はデスゲーム異能バトルロイヤルなので、その点では十分に面白いのである。
しかし…
感想は、「面白くなくはない」。
いや、面白いんだが、センセーショナルさ狙いで鼻につく部分があるので、これを素直に面白いと評することで全肯定したかのように受け取られるのは不本意、という感じか。
ネタバレにならない程度…オビや裏表紙に書いてある程度の情報で言えば、デスゲームバトルロイヤルものはよっぽど下手に扱われない限り面白い。バトル自体の面白さに加えて、「主人公VS敵だと過程はともかく結果が読めてしまう」という弱点を減らすことができ、さらに否応無く殺し合いをせざるをえない極限状態に登場人物たちを追い込むことでその人間の本質をえぐり、個性を際立たせることができる。バトル・ロワイアル、Fate、仮面ライダー龍騎。デスゲームバトルロイヤルものにはヒット作が多い。
異能バトルも面白い。テンプレ化された超能力やファンタジーRPG的な魔法ではなく、一人一芸的な異能を駆使したバトルは普通の戦闘の前提が当てはまらないため、結果が読めない。それが読者の期待感と驚きにつながる。そして、異能を意外な形で勝利に結び付けての決着。幽々白書の後半部、ジョジョの第3部、ハンター×ハンターの念バトルなど。ある意味ワンピースもそうか。
で、この作品はデスゲーム異能バトルロイヤルなので、その点では十分に面白いのである。
しかし…
センセーショナルさ狙いがどうにも鼻につくのである。
ソーシャルゲームと絡めてあるところはいかにも時事ネタ扱ってます的だがよいとしよう。ゲームのアバターと魔法少女の外見を直接関連付けたり、ゲームのキャラクターと「中の人」であるプレイヤーとの関係を魔法少女と正体の関係に絡めたりしているところは意味があるし、魔法少女としてプレイするソーシャルゲームのプレイヤーは魔法少女に興味があるに決まっているので魔法少女のスカウトの窓口として合理的だ。
原則無料を謳うソーシャルゲームを始めたらいつのまにか泥沼に…というのを形の上でなぞっているのは社会派を気取っているのか単なる洒落の部類か。前者であれば少々気に食わないが、どちらともとれるので批判の対象にはしない。
必要以上に残酷で無慈悲で、悪趣味ともとれる箇所があるがそこも非難しない。デスゲームの凄惨さを示すのにどの程度が必要でどの程度で十分なのかに明確な基準はないから。
だが、作中で最も多く他の魔法少女を殺した魔法少女の正体が小学校低学年、というのはどう考えても無理がある。魔法少女に変身しても精神面・知識面は強化されないとのことなので、どれだけ身体面で強化されて強力な魔法の力を持っていても、したたかに戦術を組み立ててデスゲームを勝ち進む小学2年生、というのはまったくナンセンスとしか思えない。
クラムベリーに一瞬の心理的空白を作らせるために、意外な何かが必要だった?いや、その理由はナンセンスさの埋め合わせにはならない。
結局、心理的空白の理由を「想定よりはるかに低年齢」でよしとしたのは、作者の妥協と「そのほうがセンセーショナルだ」という下衆な計算によるものだと思われる。
それが、FKがこの作品を素直に面白いと評せない理由である。
そういえば、バトル・ロワイアルも中学生である必然性はないと当時思っていた。高校生でもよかったものを中学生にしたのは、年齢設定を下げたほうがセンセーショナルになるという著者の下衆な計算が透けて見えた気がして、あれも無条件で肯定はできなかったことが思い出される。
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