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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
総括。
映像は十二分に楽しんだ。
だが話の流れには疑問符。ストーリー的な必然性は理解可能だが、登場人物の心理の流れから予測される展開と乖離しているため、その違和感がしこりとして残った。
以下、詳細。
冒頭、墓参りのシーン。親子として接するシンジとゲンドウ。そしてサハクィエル戦で褒めてもらい、アスカとの会話で自分がエヴァに乗る動機を再確認するシンジ。綾波の食事会の誘いをOKするゲンドウ。
全て「上げて落とす」ための演出なのだが、ここまでのゲンドウが人間味ありすぎて(=他人の心情を慮った言動をしてきているように見える)、バルディエルのときに「あれは敵だ。倒せ」と(本編と同じように)冷たく命令するだけであるのが、突然異様にかたくなになったように感じられてしまう。
TV番ではもともとゲンドウが冷たいのでさほど違和感はない。漫画版では三体で迎撃に出て助けようとするが二号機と零号機が戦闘不能になり、初号機しかいなくなって…という経緯もあってさらに自然だ。
「三号機は使徒に寄生されている。パイロットを救出するために、無力化してエントリープラグを回収するんだ」等、シンジが納得できるような言い方をするとか、「三号機は使徒に寄生されている。パイロットは乗っていない」等、シンジが心置きなく戦えるための嘘をつくとか、賢く立ち回る方法はいくらでもあるだろうに。それこそ、後のシーンでゲンドウ自身が「大人になれ」と言ってるように、目的を達するために最も効率のいい方法を選べよ!という感じだ。大組織の長としての人身掌握術とか、そういうものは無いのか、と。「ゲンドウ自身、大人にはほど遠い」と言う声もあるが、映画の中でそれを窺わせる描写はあっただろうか?自分の記憶にはない。
登場人物のそれまでの言動から人物像のイメージが形成され、そのイメージを強化したり微修整したりしながらストーリーを追っていくものだが、そのイメージから大きくずれられると感情移入が阻害されてしまう。
結局、ゲンドウから褒められることでシンジの動機が強化されることが今回のストーリー的に必要だったが、エヴァの話の基本的な流れそのものを変えるわけにはいかないので、バルディエル戦で起こることはやっぱり同じ。これもある意味ご都合主義、か。
と、感情移入を阻害された自分はそこで作り手の視点まで上がって物を考えてしまった。
つまりはそれが違和感。

さて、自分的な最大の争点についてはここまで。以下雑感。
・「序」の感想で、普通にシンジ×綾波ラブラブ展開か?と書いたが、ほんとにそうらしい。
・海が赤くなって生物の棲めない死の世界になってもカモメはなぜか生存。
・うん。入浴シーンとかで無駄に露出が多いなぁ。ガイナっぽいといえばガイナっぽい。「序」で普通に綾波の乳首が写ってたけど今回はなし。あれはシリアスなシーンだからな。ギャグっぽいシーンではむしろいかに巧妙に肝心な部分を隠すか、というのに凝るのがガイナのこだわり。
・サハクィエルが映像的にいろいろすげぇ。10年以上の歳月は映像技術を確実に進化させたよ。で、受け止められた後は手四つに移行とは戦いの機微をわきまえた漢よ…と思ったら槍状に変化!卑劣な!w
・TV番で一番面白かったのは「使徒、侵入」の回だが、やっぱ映画に入れる余地はないか。
・歌謡曲や唱歌を使った演出はどーにも肌にあわん…。あざとすぎる。
・ゼルエルが零号機をニョロッ、パクッと食べるシーン。ギャグか?というような表現だがそれゆえに逆説的な凄惨さがある。しかし、この表現どっかで見たような気がするな。
・マリの存在意義がよーわからん。次回での伏線回収に期待。
・カヲル君の「今度こそ」発言。最近はやりのループものですか。かけらあそびですか。
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