忍者ブログ
電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
前にレガシー熱を発したときに4枚そろえた壌土からの生命。結局モックスダイヤモンドまで揃える気が起こらなくてカードファイルに入れっぱなしになっていたが、モダンというフォーマットの創設によって再度掘り出してきた。

基本コンセプトをローム+回顧にして、何回も呪文を唱えるならクウィーリオンのドライアドが育つんじゃね?と、ここぞとばかりに好きなカードを入れ、攻撃的な感じにまとめたのがこれ。

「ローム・ジャブ・グロウ」
<クリーチャー 16>
4 クウィーリオンのドライアド
4 タルモゴイフ
4 田舎の破壊者
4 血編み髪のエルフ
<呪文 20>
4 炎の突き
4 壌土からの生命
4 魔力変
4 暴力的な突発
1 突撃の地鳴り
3 燃え立つ復讐
1 迫り来る復興
<土地 23>
4 乾燥台地
4 沸騰する小湖
4 火の灯る茂み
3 踏み鳴らされる地
2 根縛りの岩山
6 山
<サイドボード 15>
省略

魔力変・暴力的な突発・血編み髪のエルフはクウィーリオンのドライアドを成長させたり墓地のカードタイプを増やしてタルモをサイズアップさせたりする役目もあるが、単純にキーカードに辿り着きやすくする役割が一番大きい。とにもかくにもロームがなければ、このデッキを使う面白みは半減…いやそれ以下…してしまうので。
回してみたところ、イニストラードからの新戦力である燃え立つ復讐と迫り来る復興はどちらも結構いい感じ。
前者は炎の突き連射のダメージ効率が跳ね上がるし、後者は墓地に落ちたクリーチャーやエンチャントを一気に回収して大きなアドバンテージを取れる。突撃の地鳴りが出てるときなら土地を回収するのも効果的。

で、面白いことは面白いがクウィーリオンのドライアドはやっぱり微妙かも。罰する火大流行の現状では成長する前に焼かれてしまう初期サイズが大きなネックだし、中盤以降に引いたときのがっかり感もいただけない。ちなみに、イニストラード以前のバージョンだと窯の悪鬼やチャンドラの吐火が入ってた。うーん、実はチャンドラの吐火のほうがこのデッキにはあってるのかも。タフネスが増えないのがネックだが…

アグロではなくコントロール方面でロームの活用を考えると、緑黒タッチ青赤がよさげに思える。
入れるカードの候補は、壌土からの生命、カラスの罪、タルモゴイフ、けちな贈り物、燃え立つ復讐、炎の突き、ヨーグモスの墳墓アーボーグ、蟲の収穫…あと何だろう?普通に手札破壊や除去でもいいか。
とにかく、けちな贈り物で回顧付き呪文・発掘付き呪文・土地をサーチ&再利用できるので柔軟性が高い。回収効果のある呪文と組み合わせるという、けちな贈り物のおなじみのテクニックも当然使えるわけで。

------------12/21追記-------------

とか言ってる間に罰する火が禁止になることが決定して、別にクウィーリオンのドライアドでいいやという気分になった。中盤以降のがっかり感…と書いたが、炎の突きを連射できる状況なら別にがっかりはしない。押し込まれてる状況では頼りにならない、というほうが正しかった。しかし、それは2マナのクリーチャーなら当たり前。タルモがおかしいだけだ!
この1日の間にもう7~8回回してみたが、序盤からプレッシャーをかけていける2マナクリーチャーとしてクウィーリオンのドライアドはアリ、だった。このデッキの4種類のクリーチャーは全て、素早いプレッシャーをかけて相手を墓地掃除だけにかまけていられなくする役割がある。墓地利用系のカード群とシナジーを持ちながらも、それらがエンジンとして機能していなくても十分な戦力になるという、バランスの妙を狙ったチョイスである。
これが田舎の破壊者ではなく聖遺の騎士だったりすると、墓地を全て追放されたら一気に弱体化してしまうわけで。裂け木の恐怖や骨塚のワームなども同様であり、墓地利用に依存しすぎということになる。
まあ、このチョイスであっても黒力線を張られるとさすがにきついのだが。

あとは、構成に若干の変更を。
まず、山を1枚削って突撃の地鳴りをもう1枚追加。土地22枚で十分回るし、突撃の地鳴りはやっぱり強いので増量。
それと、このままだと血染めの月を出されたら機能不全に陥るので森を入れる必要があると感じた。
OUT:沸騰する小湖×1、乾燥台地×2、山×2
IN:霧深い雨林×3、森×2
土地の枚数だけ炎の突きが撃てるぜ!ってことで全ての土地から赤マナが出るようにしてたんだけど、どうせその場合ロームを1回は撃つだろうし、ハイブリッドフィルターランドもあるし森2枚ぐらい問題ないでしょう、ということで。
PR

公式記事その1

公式記事その2

公式記事その3

最初の記事で紹介されてから、カジュアルマジック好きが興味を示している大群マジック。
記事その2は「大群デッキで使うと強いカード弱いカード、大群デッキ相手で強いカード弱いカード」の紹介風でまあ問題ないんだが、記事その3では「ぶっちゃけこのルールだと制約がなさすぎだよね」と、なんとか収拾をつけようと四苦八苦している感じ。
なんでこうなっているのか?というと、この遊び方における構築に求められているのが、いつものマジックのフォーマットでの「同じ条件下でプレイヤー同士が競い合うためのデッキ」ではなく、「TRPGでゲームマスターが用意するシナリオのように、プレイヤーに適度な歯ごたえと達成感を与えるためのデッキ」だから。
後者の構築はそもそもルールで縛るべきものではないと言える。とはいえ、構築の目安となる数字がないと組む側が途方にくれてしまうので、一応の基準を設けることは必要だろう。
ちなみに前者の構築はマナシステムによって自動的にバランスが取られるようになっているので、あとはカードプール内で具合が悪いものだけ禁止するだけでよいことがほとんど。大群マジックはこのマナシステムを無視しているので自動的にバランスされることが保証されていないことになる。

じゃあ、その一応の基準というのはどういうものになるか?というのと、曖昧すぎる細部を詰めるルールを検討してみる。

記事3で提示された以下のルールはそのまま採用でいいと思う。

A)100枚で構築し、トークンの上限は50枚。
B)ホードがマナの制限を受けないのは呪文コストの固定部分と、クリーチャーの維持と攻撃制限解除についてだけ。また、起動型能力を起動することはない。
C)ホードはホードデッキから直接呪文を唱えるが、それは手札から唱えたとみなす。

用語が不明確だったりまとめて簡略化できそうなものは以下にまとめた。

D)ホードの手札にカードを加える効果は、かわりにホードデッキの上にそのカードを置く。カードを引く効果もこれに含む。
E)ホードデッキにカードを加えて切りなおさせる効果は、かわりに何もしない。
F)ホードがコントロールする呪文や能力によって土地が戦場から戦場以外の領域に移動させられる場合、かわりにそれは元の領域に残る。

Dは手札関係の処理をまとめたもの。バウンスもドローもこの一文で説明可能。
Eはデッキを回復させる効果をまとめて無効化するためのもの。これでエルドラージ三大始祖も禁止しないですむし、「標」系の無節操な採用も抑止される。
Fは「プレイヤーの土地は保護される」というルールをマジック用語に書き直したもの。

この先はFKオリジナルの解釈。

G)ホードのライフを回復させる効果は、かわりにその点数ぶんの「ライフ喪失を置換して、何もしない」盾を作る。この盾はターン終了時に消滅しない。
H)ホードデッキと対戦する前に、ホードデッキをシャッフルして無作為に10枚のカードを選ぶ。それらの「脅威度」を合計し、プレイヤーの人数で割った値(端数切り捨て)を「総脅威度」と呼ぶ。この「総脅威度」に応じてプレイヤー側は対戦準備を行うことができる。トークンカードの「脅威度」はそのカードのパワーとタフネスの合計であり、トークンでないカードの「脅威度」はそのカードの点数で見たマナコストの2倍に等しい。
I)プレイヤー側が必ず先攻、ライフは人数×20の合計、手札は7枚で先攻でもドローあり。それに加えて、対戦準備によるボーナスが得られる。
J)対戦準備として以下の2つを行う。
 「ライブラリの上から土地がX枚めくれるまで順に公開しつづける。公開された全ての土地を場に出し、それ以外のカードをライブラリに戻して切りなおす。Xは総脅威度÷10(切り捨て)に等しい。」
 「Xライフを得る。Xは総脅威度に等しい。」

Gはホードの絆魂やライフゲインカードを無意味化しないための措置。攻撃はたいしたことないがタフで殺しにくいホードという個性付けもあっていいだろう。
H~Jはとにかく強いカードを突っ込んだ無節操なホードでもそれなりに妥当な対戦準備とライフを算出するためのもの。内容はわかりやすさ重視で決めた。

そして最後の1つ。

K)ホードデッキの構築者は、デッキに何らかのテーマ性を持たせ、そのテーマを対戦開始前にプレイヤーに宣言する。プレイヤーはホードデッキがプレイしたカードについてテーマとの関連性に疑問を感じた場合、ホードデッキの構築者に質問することができる。対戦終了時に、全てのプレイヤーは質問の回答とプレイの感想に応じてホードデッキの採点を行ってもよい。採点は「改善の余地あり」「十分楽しめる出来」「大いに楽しめる出来」の3段階を基本とする。

採点で具体的にどう、というわけでは全くないが、このようなルールを提示することで「ホードデッキの構築はプレイヤーが楽しめるかどうかが大切」と理解してもらいやすくなるのではないだろうか。

下の環境で、どんなデッキでもコンボデッキに対抗しうる手段としてファイレクシアマナだけで払える打ち消し呪文を入れるなら、たぶん以下のようなものが正解だったのだろう。

『精神的つまづき改』
青Φ インスタント
クリーチャーでない呪文1つを対象とする。そのコントローラーが(1)を支払わない限り、それを打ち消す。

…要はファイレクシアマナ版のプチ呪文貫き。
ファイレクシアマナを2倍に設定して、効果を呪文貫きとまったく同じにするという手もある。が、それだと強力すぎてコンボデッキが駆逐されるかも。コンボデッキも妨害手段に対抗するためにメイン採用して不毛な打ち消し合戦が発生しそう。そうすればコンボパーツとサーチカードの比率が低下して、コンボ成功速度は低下することになるのか。
…うーん、やっぱり何かしっくりこない話だな。結局、効果をどれだけ限定したところで、どんな色でも使える(しかもマナを構えておく必要もない)打ち消し呪文という概念自体がMtGには馴染まないのかもしれない。何しろ、「打ち消し呪文らしさ」を2つとも破っているわけなので。

11/14現在のCARDHAUS価格(■)とシングルスター価格(★)で見て、カードパワーの割りに値段が安いレアをチェック。

<イニストラード>
■血の贈与の悪魔 280
黒い「プチ聖別されたスフィンクス」。引き増しの効果は約半分だが、1ターン早い5マナで召喚でき、破滅の刃が効かず、4回殴ればゲームに勝てる。使ってみた感じ申し分なく強い。赤白剣を装備して殴ると凶悪。

■死の支配の呪い 80
タフネス1が蔓延する環境なので、一旦着地できれば仮想的カードアドバンテージを大量に得られる。カウンターで守る価値の十分あるカード。

■小悪魔の遊び 80
マナランプ系にすごく相性のいいカードで、序盤に2マナでタフネス1を焼くという使い方をしても惜しくないのがGOOD。プレインズウォーカーを除去するのにも適するし、表裏で10点ぐらいは簡単に持っていけるので決め手としても申し分ない。

■霊誉の僧兵 80
白い包囲攻撃の司令官…とまでは言わないが、環境的にフライヤーが強いので、白くて警戒持ちの野生の末裔に深夜の出没が付いてきたと思えばなかなかのコストパフォーマンス。清浄の名誉や無形の美徳とあわせて使いたい。

■ケッシグの檻破り 100
刃砦の英雄との比較で割りを食っている感があるが、ポテンシャルは十分。聖別されたスフィンクスのように、傷跡ブロックが落ちたら噴きそうな予感がある。

■ネファリアの溺墓 120
過去のライブラリ破壊カードと比較してもなかなかの性能だし、墓地をフィーチャーしたブロックである以上今後さらに有効活用の機会が増えることが見込まれる。

■血統の切断 60
単体除去に4マナ/7マナは重いと感じられるかもしれないが、同名のオブジェクトを道連れにする能力により1対多交換の可能性があり、特に複数のトークンを生み出す効果に対して強い。チェイナーの布告が2マナ/7マナだったことを考えるとこのフラッシュバックコストは妥当。
色を問わず除去でき、破壊で無く追放なのでPIG能力持ちや復活能力持ちやリアニメイトを無効化できるあたりも悪くない。

<ミラディンの傷跡>
■カルドーサのフェニックス 40
前述の通り、環境的にフライヤーが強いのでワンチャンスある。小悪魔の遊びなどとあわせてビッグレッドを組むなら考慮に値するだろう。

■ミミックの大桶 160
デカブツを使うデッキに対してはことのほか効く。メインには1枚もアーティファクトがないデッキがサイドインするアーティファクトとしては最上級のものだし、テーマ性のあるデッキを組むにも適する。

★太陽破の天使 20
積極的に墓地を肥やしてリアニメイトするデッキなら数枚入れておくとリアニメイトカードが除去の役目を果たすのでGOOD。ミミックの大桶に刻印するのもいい。

★鋼のヘルカイト 70
一体で戦場を支配できるので、宝物の魔道士で持ってくる候補に入る。統率者戦でも活躍。

<ミラディン包囲戦>
★赤の太陽の頂点 70
小悪魔の遊びのほうが直接的にアドバンテージが取れるが、ライブラリに戻る能力はこれはこれで有効だし、これでダメージを与えて除去したら追放になるというのも現環境ではいろいろ役に立つ。ただ、総合的にはやはり小悪魔の遊びのほうが上だろう。

■白の太陽の頂点 40
インスタントタイミングでフィニッシャーを出せるスペル。別にパーミッションデッキでなくても、全体除去にかからずに一回殴れるというだけでも価値がある。無形の美徳や清浄の名誉、ガヴォニーの居住区などがあるとさらに凶悪。

<新たなるファイレクシア>
★解放された者、カーン 980
どの色のデッキにも入れられるので、マナランプ系が嫌いじゃ無いなら1~2枚持っていて損は無い。

<M12>
★業火のタイタン 330
環境的にはむしろ強いはずなのになぜかこの価格。

★ソリン・マルコフ 270
黒が濃いデッキなら1枚は入れていい。血の贈与の悪魔との相性もいいし。

★霜のタイタン 300
カードパワーは申し分ないが環境的には少しばかりあってないかも。

<クリーチャー 20>
4 ゴブリンの投火師
4 ゴブリンの付け火屋
4 トゲ撃ちの古老
4 ゴブリンの戦煽り
4 ゴブリンの酋長
<呪文 17>
3 感電破
4 ゴブリンの手投げ弾
4 硫黄の流弾
4 燃え上がる憤怒の祭殿
2 槌のコス
<土地 23>
23 山
<サイドボード 15>
4 電弧の痕跡
3 火葬
3 余韻
2 裏切りの血
3 躁の蛮人  

コスは無くてもなんとかなるので、かなりお安く組めるデッキ。
流城の貴族や嵐血の狂戦士が入ってる赤単スライとの違いは、戦闘に寄らずしてどの程度削れるかという点。
スライでは燃え上がる憤怒の祭殿と硫黄の流弾だが、こちらはゴブリンの手投げ弾も使えるので残り5点は完全に致死圏で、残り10点でも相当危険。
付け火屋をゴブリンの手投げ弾で飛ばして硫黄の流弾を撃てば11点、という瞬発力はこのデッキならでは。
ゴブリンの投火師やトゲ撃ちの古老もいるので、ブロッカーを用意してもどうにもならないというケースはかなり多い。
サイドボードの余韻は、打ち消しも手札破壊もしてこない相手に入れて、残り10点を完全な致死圏にするために使う。一気に15点削るのも夢ではない。
メインの1マナ火力は霊炎、感電破、はらわた撃ちと選択肢が多いが、このデッキでは感電破にした。最近はメインからワームとぐろエンジンが入っていることが多く、ブロックされたクリーチャーを自殺させるためにはたいてい2点以上必要であるため。ミラディンの十字軍が除去できるというのも大きい。
火葬がメイン採用でないのは、2マナと1マナではテンポ差が大きいから。
コスは一応全体除去対策。土地を22枚にしてコスを3枚にしてもいい。
赤単にしては土地が多めだが、やはり4マナ(コス、ゴブリンの手投げ弾+硫黄の流弾)ぐらいは安定して出るようにしたいため。多少土地を多めに引いてしまったとしても、トゲ撃ちの古老さえいればマナの使い道に困ることはない。

残念なことに、イニストラードにはゴブリンがいないのでこのデッキがこの先強化される見込みはほとんどない。そうでなければMtGを始めたばかりの初心者にも安心して薦められるのだが。

前のエントリの続き。納得のいく形にまとまったので書いてみる。

<クリーチャー 14>
4 瞬唱の魔道士
3 宝物の魔道士
4 血の贈与の悪魔
3 ワームとぐろエンジン
<呪文 20>
3 蔑み
3 困窮
2 分散
4 破滅の刃
1 喉首狙い
3 雲散霧消
2 死の支配の呪い
1 解放された者カーン
1 決断の手綱
<土地 26>
10 沼
8 島
4 水没した地下墓地
4 闇滑りの岸
<サイドボード 15>
3 喉首狙い
1 幻影の像
2 ファイレクシアの変形者
2 戦争と平和の剣
1 鋼のヘルカイト
3 漸増爆弾
1 魔女封じの宝球
2 外科的摘出

基本コンセプトは、瞬唱の魔道士で手札破壊と除去とカウンターを使いまわそうというもの。比率的に手札破壊が多めなのは、1t蔑み→2t困窮→3t瞬唱の魔道士から蔑み、という鬼回りがそれなりの確率で起こるようにするため。手札破壊で安全確認してから血の贈与の悪魔を出し、カウンターで守るというのも有力な勝ちパターン。
カーンや死の支配の呪いを守るのも悪くない。前者の強さは言うに及ばず、後者は墨蛾の生息地や深夜の出没のトークン、マナクリーチャー、相手の瞬唱の魔道士、等等いろいろなものを無力化できるので現環境ではかなり便利な代物。
赤単相手に出せばそれだけで大きなアドバンテージになり、血の贈与の悪魔で失ったライフを取り戻してくれるワームとぐろエンジンを宝物の魔道士でサーチできるのも強み。

公式の記事を受けての話題なのだけれども。
厳密には、ヘビーコントロールが辛い。特に、パーミッション含みのヘビーコントロールが。

それはなぜか?公式の記事では
 1. 「ぶんまわり」と呼ばれるものがない
 2. プレインズウォーカーの存在
 3. 強力なドロースペルの不在
 4. マナベースの脆弱さ
の4点を挙げていたが、FKにとってはいずれもあまり本質的であるとは感じられない。
ぶんまわりが無いのはヘビーコントロールには当たり前のことで、Caw-Bladeがイレギュラーだっただけの話。プレインズウォーカーを通してしまうと厄介なのも前からそう。ドロースペルの質が低下したのはそのとおりだが、ドロースペルの質さえ高ければなんとかなる話なのかというと微妙。マナベースの脆弱さというのは三色以上で主に問題になる話で、二色だとそれほどでもない。

FKが青系のデッキを組もうと思ったときにネックだと感じることは…
1)ケッシグの狼の地やガヴォニーの居住区といった強力な土地への対抗策がきわめて限られること
実質、幽霊街しかない。使うとアドバンテージを失うし、三色以上のデッキにとってはマナベースが脆弱になる危険性を伴う。
2)現環境では対処すべきパーマネントタイプが分散していること
クリーチャー・アーティファクト(特に装備品)・プレインズウォーカーが主になるが、青+何色かの二色の範囲だと通してしまった後で対処に困るパターンが出がち。青白は審判の日と忘却の輪でなんでも対処できるが、ソーサリースピードなのが問題。青黒はアーティファクト対策が苦手で、1マナのピンポイント手札破壊が蔑みだけになってしまったので事前に落とすのも難しくなってしまった。青赤は大型クリーチャー対策に問題を抱えるが、4マナ以降なら十分カウンターが間に合うはずなので実は一番マシか。
3)打ち消し呪文はフラッシュバックスペル相手に不利であること
雲散霧消ならイーブンだが、そうでなければ不利がついてしまう。たとえば、黒緑剣をカウンターで守ろうにもインスタントタイミングで放たれる古えの遺恨の表裏を両方防ぐのは容易ではない。

そもそも、青のウリとは何なのか?
一般的には打ち消しとドロー。
非パーマネント呪文は普通は打ち消さない限り防げない。が、特殊なケースを除けば「通した時点で負け確定」ということはめったにない。踏み荒らしなどはそれまでにクリーチャーを並べる必要があるし、ソリンの復讐を余韻で倍化、なんてのは9マナもかかる。
パーマネント呪文は利用される前に除去してしまえばすむ。戦場に出たときに誘発する能力を持ったクリーチャーやプレインズウォーカーはその前に一仕事終えているのでアドバンテージを取られているが、こちらも何か別の方法でアドバンテージを取り返せばよいとも考えられる。
ドローはカードアドバンテージ+より多くの枚数のカードへのアクセスで、後者はデッキのムラをならす効果があるため代替は難しいが、デッキの作りをなるべく均質化したり土地を圧縮したりすることで多少の効果がある。

ここで一旦青を含まないコントロールに目を向けてみる。たとえば今FKの手持ちの緑赤ランプがこんな感じ。
「緑赤ランプ」
<クリーチャー 19>
4 ヴィリジアンの密使
4 真面目な身代わり
4 酸のスライム
1 始源のハイドラ
3 ワームとぐろエンジン
3 業火のタイタン
<呪文 16>
4 火葬
3 金屑の嵐
3 内にいる獣
2 茨潰し
2 小悪魔の遊び
2 解放された者カーン
<土地 25>
7 森
8 山
4 根縛りの岩山
4 銅線の地溝
2 ケッシグの狼の地
<サイドボード 15>
4 電弧の痕跡
4 古えの遺恨
2 茨潰し
2 秋の帳
1 内にいる獣
1 苦行主義
1 ミミックの大桶

メインであらゆる種類のパーマネントに対抗でき、まがりなりにも序盤からクロックを用意することもできる。そして、マナ基盤が整ってからはパワーカードを連打可能。サイドにはカードアドバンテージを取り易いタイプの対策カードが並ぶ。使っていて非常に安定感のあるコントロールデッキだと思う。

で、これを経由して結論は何かというと、「今はヘビーパーミッションは組む旨みが乏しい」ということ。
ヘビーパーミッション路線では今の青で強いカードは雲散霧消、瞬唱の魔道士、聖別されたスフィンクス程度しかないので、むしろこれらを採用しつつベースはタップアウトコントロールみたいな「マナ加速→パワーカード連打」にしたほうが強いのでは?
たとえばこんな。
「青黒ランプ」
<クリーチャー 18>
2 瞬唱の魔道士
4 粗石の魔道士
3 宝物の魔道士
4 真面目な身代わり
2 ワームとぐろエンジン
1 鋼のヘルカイト
1 墓所のタイタン
2 聖別されたスフィンクス
<呪文 16>
4 旅行者の護符
4 雲散霧消
4 破滅の刃
2 死の支配の呪い
1 ダークスティールの斧
1 解放された者カーン
<土地 25>
11 島
7 沼
4 水没した地下墓地
4 闇滑りの岸 
<サイドボード 15>
省略

いまいちうまくまとまらなかった。しかし方向性はなんとなくわかってもらえると思う。アドバンテージを失わない形で盤面にクロックを追加する手段を重視しているということ。青赤のほうがいいだろうか?

前環境の末期に公式でちょっと触れられていたけど、その後音沙汰無しのデッキタイプ。

「青単・大建築家」
<クリーチャー 26>
4 幻影の熊
4 蒼穹の魔道士
4 脊柱の飛行機械
4 大建築家
4 宝物の魔道士
3 ワームとぐろエンジン
1 幻影の像
2 ファイレクシアの変形者
<呪文 10>
1 イシュ・サーの背骨
1 かごの中の太陽
3 四肢切断
3 冷静な反論
2 戦争と平和の剣
<土地 24>
20 島
4 ファイレクシアの核
<サイドボード 15>
4 マナ漏出
4 瞬間凍結
1 四肢切断
2 取り繕い
1 精神隷属機
3 練達の盗賊

なぜ音沙汰が無いかというと、まあ結果を残してないからなんだろうけど、このデッキタイプはあきれるほどにイニストラードから得たものが何一つないので、みんなが新環境であえて組んでみる気が起こらないというのも理由として大きそう。
とはいえ、面白いデッキではある。このデッキには3つの顔があり、それぞれで全く性質の異なる強さと面白さを持っているのだ。

1)青ウィニー(スーサイドブルー)
幻影の熊→脊柱の飛行機械or蒼穹の魔道士→大建築家と展開すれば3ターン目に6点パンチが可能。そのまま大建築家から2マナ出し、ファイレクシア青マナをライフで払って脊柱の飛行機械を出したりもできる。その脊柱の飛行機械をタップして以下同文。大建築家のロード能力でのサイズアップと、アーティファクト限定のマナ加速を利用した高速展開によって、青とは思えない素早い攻勢を仕掛けることができる。コピークリーチャーで大建築家をコピーしたり、宝物の魔道士でサーチしてきたかごの中の太陽によって全体強化を上乗せするのも状況によっては効果的。

2)ワーム高速召喚
さきほどと同じ幻影の熊→2マナクリーチャー→大建築家と展開し、全てのクリーチャーをマナのためにタップすれば3ターン目にしてワームとぐろエンジンを召喚可能。赤単速攻系のデッキにとっては絶望的な展開となる。
1ターン遅れるが、2マナ以下のクリーチャー→宝物の魔道士でワームとぐろエンジンをサーチ→大建築家という流れで4ターン目の召喚でも十分。

3)背骨コントロール
戦線が膠着したら宝物の魔道士でイシュ・サーの背骨をサーチし、唱えて場に出してはファイレクシアの核で生贄に捧げることを繰り返してボードとライフで優位を得る。膠着状態だと蒼穹の魔道士のドローもかなり便利に使える。かごの中の太陽を展開できれば大建築家がいなくてもマナには困らない。

この3つのモードを状況に応じて使い分けるプレイ感が独特で、実に面白い。必要なパーツが揃っている人は是非一度プレイしてみてもらいたい。
なお、戦争の平和の剣はファイレクシアマナのライフ損失を補うため&コントロール系相手の速攻用に選択したが、他の装備品でもかまわない。宝物の魔道士でサーチできないのが残念だが、殴打頭蓋も十分候補たりうる。
自分は割愛したが、四肢切断のライフ損失を和らげるために青黒の土地を入れるのも一つの手だし、墓地に落ちたアーティファクトを回収するために埋没した廃墟を数枚入れるのもありだろう。
また、このレシピだと精神隷属機はサイドに落とされているが、コントロールが流行っているならメインに入れるのがいい。メインとサイドで合計2枚にするのもあり。

前回、黒と赤を使ってみて、では残りの色となったときに、いかにも組んでくださいと言わんばかりのカード群が目についたので、素直にそれに従ってみた。

「白緑トークンズ」
<クリーチャー 4>
2 刃の接合者
2 霊誉の僧兵
<呪文 31>
4 無形の美徳
4 忠実な軍勢の祭殿
3 深夜の出没
1 帝国の玉座
1 マイアのタービン
2 白の太陽の頂点
3 忘却の輪
3 内にいる獣
4 審判の日
3 ファイレクシアの再誕
1 真実の確信
2 似通った生命
<土地 25>
12 平地
4 森
4 剃刀境の茂み
4 陽花弁の木立ち
1 ガヴォニーの居住区
<サイドボード 15>
4 機を見た援軍
4 天界の粛清
4 神への捧げもの 
3 帰化

リセットその他で盤面をコントロールしながら、トークンを生み出す効率の向上とトークンの強化を進めていき最終的に相手を押し潰すデッキ。展開によっては意外と早く相手を蹂躙することも可能。
多めに入っている内にいる獣と忘却の輪は組み合わせて使うと永久追放できるということを見込んで。このデッキなら自分のパーマネントを壊してビーストトークンを得る価値が他のデッキより高い。
トークンを生み出す関係上肉体と精神の剣も考慮したが、今回は割愛した。深夜の出没4の刃の接合者4なら肉体と精神の剣2ぐらい入れるのはありかもしれない。

イニストラードのカードの使用感を確かめるために、とりあえず試作デッキを組んでみた。

「黒赤コントロール」
<クリーチャー 17>
3 躁の蛮人
4 真面目な身代わり
2 血の贈与の悪魔
1 隠れしウラブラスク
3 ワームとぐろエンジン
3 業火のタイタン
1 墓所のタイタン
<呪文 17>
3 困窮
3 火葬
3 破滅の刃
3 金屑の嵐
2 黒の太陽の頂点
1 血統の切断
1 ソリン・マルコフ
1 解放された者カーン
<土地 26>
9 沼
9 山
4 竜髑髏の山頂
4 黒割れの崖
<サイドボード >
4 虚無の呪文爆弾
1 躁の蛮人
1 オキシダの屑鉄溶かし
3 ショック
1 困窮
3 喉首狙い
2 法務官の掌握

新環境になったらまずはいつもどおりの黒コン…といいたいところだが、M11とゼンディカーが落ちて軽量手札破壊とマラキールの門番、弱者の消耗を失ったので、黒単の弱点である「アーティファクトを割れない」「プロ黒の対処が困難」といったあたりの問題が無視できない状態。そのため、黒赤抹消者コントロールと似たアプローチでまとめてみた。
ほとんど均等二色なので抹消者が使えず、早い段階からのクロックがかけられない。そのため、除去で盤面を落ち着かせながらマナを伸ばし、6マナ以上のパワーカードを連打して勝つという単純な構成になった。
さて、新カードは血統の切断と血の贈与の悪魔。前者は破滅の刃で倒せない黒いクリーチャーや、死亡させるとアドバンテージを取られるワームとぐろエンジン・真面目な身代わりなどを除去するのに向いており、フラッシュバックで撃つことでアドバンテージも取れる。2枚ぐらいならデッキに入れても悪く無さそうな感じ。
後者はファイレクシアの闘技場内蔵クリーチャー。ごく最近、モダンでファイレクシアの闘技場の使い勝手のよさを堪能していたところなので、こいつも期待が持てる。わずか1ライフの代償でカードを1枚得られるうえ5/4飛行というフィニッシャーたるに充分なサイズなので、即座に除去されなければ相当有利になる。できれば先に困窮を撃って安全確認してから出したい。こいつは4枚デッキに入れるのも充分あり。

「赤単狂喜ビート」
<クリーチャー 24>
4 ゴブリンの投火師
4 無謀な浮浪者/無慈悲な捕食者
4 嵐血の狂戦士
4 血のオーガ
4 チャンドラのフェニックス
4 血まみれ角のミノタウルス
<呪文 13>
3 ショック
4 火葬
3 硫黄の流弾
3 テゼレットの計略
<土地 23>
23 山
<サイドボード 15>
4 躁の蛮人
4 四肢切断
1 硫黄の流弾
1 ショック
2 感電破 
3 槌のコス

こっちは両面カードの使用感を確かめるためのもの。
そして使ってみた感じ…やっぱり非常にめんどくさい!チェックリストを使って唱えた後で実物を出すのもめんどくさいし、スリーブから出して使うのもめんどくさいし、そのターンに呪文を唱えた回数を常にチェックしておく必要があるのも、もう何もかもがめんどくさい。
最初のうちはものめずらしさで使うかもしれないが、そのうち血統の守り手みたいな「自分が意識的に裏返すときにしか裏返らず、裏返ったら元に戻らない」というようなめんどくささが少なくてなおかつ強いカード以外使われなくなる気がする。
あ、硫黄の流弾は普通に強いです。フルアタックをかけて戦闘で誰かしら墓地に落ちたら本体5点でトドメ、というパターンは、わかってていてもブロックしないわけにはいかないので結構どうしようもありません。
前に作った、フェニックス+溶岩使い+赤祭殿+火力山盛りというパターンでも見込みはありそう。

[10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20
«  Back :   HOME   : Next  »
プロフィール
HN:
MOS&FK
性別:
男性
職業:
ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
カレンダー
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新CM
[04/16 GW]
[04/16 FK]
[04/15 GW]
[04/15 GW]
[02/27 FK]
ブログ内検索
カウンター
フリーエリア
最新TB
バーコード
忍者ブログ [PR]