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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
『処女(オトメ)はお姉さま(ボク)に恋してる』のライター&原画コンビによる作品。
評点は以下のとおり。いずれも7点が及第点(=それ目的でお金と時間を割く価値がある)。

ストーリー:8/10
エロ:5/10
サウンド:7/10
総評:7/10

総評は7点以上なら幅広くオススメできる。5点を下回ると駄作。5~6点なら題材やジャンル、原画家などで個人的な加点があればやってみてもいいのでは?という感じか。

【ストーリー】
西暦2488年、自我を持ったアンドロイド「メトセラ」が人権を持っている未来の話。主人公とその仲間たちは偶然、学校の倉庫の奥の奥に隠された旧世代のアンドロイドを発見する。「彼女」を修理するために悪戦苦闘するうち、主人公は「彼女」と製作者の心に触れることになる…という感じのストーリー。
感情を強く揺さぶるような内容ではないし、積極的に涙腺を攻めてくるような内容でもないので自分が最も欲しているタイプの作品ではない。が、この、知性的で、情熱的で、真摯で、思いやりに満ちた話には一定の評価を与えずにはいられない。アンドロイドが登場する作品というのはだいたいアンドロイドを鏡として人間らしさや「心とはなにか」を見つめなおす話だが、この作品ではそれに加えて純粋に技術的に「人間らしさ」をAIに持たせるということにもかなりのテキスト量が割かれていて、知的好奇心の面でも興味深く読めた。普通に遠未来SFとして見た場合も、破綻なく設定が組まれていて好感が持てる。現代日本からかけ離れた設定であるほど破綻なく作品を成立させるための労力は大きいので、直前にプレイした『クロノクロック』等は労力をあまりかけたくない作品なのだなと感じてしまうし、目指している水準が高い作品のほうが作り手の気概が感じられて嬉しいものだ。完成度を十分に高められるなら、読み手として望ましいのはどちらかは言わずもがな。
恋愛ものとして見た場合は「主人公の仲間(友達)である女の子は昔から主人公のことが好きで、友達ではなく恋人になるためにアクションを起こし、主人公はそれをどう受け入れるか」というパターン内でのバリエーションだけなので物足りないかもしれないが、自分は恋愛ものとしての出来はそれほど重視しないので特に気にはならなかった。

【エロ】
キャラへの感情移入のさせ方が良いので一定の水準は保っている。が、内容はいわゆるエロゲ的お約束の傾向が強い。ヒロインの一人はメトセラで、女性として主人公を受け入れられるようになるためにパーツ換装と性感モジュールのインストールを行うのだが、そこで感度レベルの設定を「主人公のことをできうる限り強く感じたいから最大にした」とでもしておけばお約束に納得感のある理由付けができたのではないかと思うが、惜しいことである。
また、非18禁シーンのCGや立ち絵、背景には全く不満はないのに18禁シーンのCGがやけに魅力が乏しい。女性の身体を美しく描けていない、ということなのか?アップに耐えられる水準でない、という面もありそう。

【サウンド】
全体的にBGMの質が良く、ボーカル曲も悪くない。ボイスも実力派揃い。この手のゲームでは珍しく、主人公の一部のセリフにはボイスがついている。

…という感じ。
ノーマークの作品だったが、かなり良いものでした。やっぱり自分はSFが好きなんだなぁ。

【おまけ:最初の選択ルート】
フロゥ。メトセラとの恋愛をどう描くのかに興味をそそられたため。
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プロフィール
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MOS&FK
性別:
男性
職業:
ゲーム会社勤務
趣味:
電源不要ゲーム
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