電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
ひさびさにスタンダードのデッキの話。
クウィリーオンのドライアドが落ちてカスケード・グロウが組めなくなったので続唱系パーツで何か作るか、と考えた。
1)栄光鱗のヴィーアシーノを使ったナヤ・カスケード・グロウ
2)瀝青破も加えて普通にアドバンテージ取りまくりなジャンド続唱
脳内レシピでは1はかなりはちゃめちゃで面白そうではあったのだが実は肝心の栄光鱗のヴィーアシーノが何故か2枚しかなくて断念。
というわけで普通にガチなジャンド続唱の構築を志向することに。
以下、考えたこと。
・続唱呪文は単体で十分強い瀝青破と血編み髪のエルフの二種だけを採用。
・カスケード・グロウの運用経験から、続唱呪文と速攻が相性いいのは間違いない。
・続唱を最大限活用するために、4マナ以下、3マナ以下で可能な限りカードパワーを高いものを採用する。コストが高いほどカードパワーが高くなるとはいえ、2マナ1マナを0枚にするわけにもいかない。とすれば?
ジャンドカラーで1マナで最もカードパワーが高いのは稲妻。これは確定。
2マナで最もカードパワーが高いのはレンの地の克服者。朽ちゆくヒルが次点か。終止はカードパワーは十分だが2マナ域からクロックを用意したいので優先度を下げる。
以上からの結論は・・・
「JCE(ジャンド続唱エルフ)」
<クリーチャー 22>
3 茨森の模範
4 レンの地の克服者
4 傲慢な完全者
2 田舎の破壊者
4 マリーシの双子爪
4 血編み髪のエルフ
1 カメレオンの巨像
<スペル 14>
3 稲妻
4 名も無き転置
3 黒曜石の戦斧
4 瀝青破
<土地 24>
4 野蛮な地
4 火の灯る茂み
2 黄昏のぬかるみ
2 光り葉の宮殿
4 山
5 森
1 沼
2 広漠なる変幻地
<サイドボード 15>
4 火山の流弾
3 金線の破れ目
1 大渦の脈動
1 思考の大出血
2 野生の跳ね返り
4 目腐りの終焉
サイドボードは適当です。
瀝青破以外は全て4マナ以下という、やや軽めの構成ですが続唱呪文でカードアドバンテージを得たり茨森の模範や黒曜石の戦斧でサイズを底上げしたり傲慢な完全者でトークンを出したり田舎の破壊者で余分な土地のドローを拒否したり等で息切れしにくくなっています。これは一応実戦経験を経た実感です。
また、ビートダウン力もなかなかのものです。単純なカードパワーならマリーシの双子爪より呪文砕きのビヒモスのほうが上ですが、シナジーを考慮すると前者に軍配が上がります。色拘束も軽いですし。
なお、このレシピはFKの資産の都合でやや甘いものになっています。理想形はカメレオンの巨像4で確定でしょう。
そうするとレンの地の克服者や光り葉の宮殿のために必要なエルフカードのデッキ内比率が上がり、目腐りの終焉を削ることが可能になります。
となると、金に糸目をつけない構成なら…
<クリーチャー 22>
3 茨森の模範
4 レンの地の克服者
4 傲慢な完全者
2 田舎の破壊者
4 血編み髪のエルフ
4 カメレオンの巨像
1 マリーシの双子爪
<スペル 14>
3 稲妻
3 黒曜石の戦斧
4 大渦の脈動
4 瀝青破
…というところでしょうか。
誰かこのデッキで大会でも出ませんか?
----------------
7/29修正
新たなロードを得て失ったものは少ないエルフデッキはメタの一角に存在すると思われるので、メインに死にカード(目腐りの終焉)を4枚積むのはリスキー。メインは死にカードになりにくい名も無き転置に交換。フルタップの隙などでないとコンバットトリックとして使うには危険すぎるが、マリーシの双子爪との相性は良好。
また、部族関係が強化された流れでアグロデッキが増えそうなので、2マナ除去と3マナ除去のテンポ差が生死を分けることも十分ありうる。
------------------
7/31補記
ラノワールの荒原と樹上の村という二種類の土地を失ったのがエルフには痛かったとのこと。そのせいで今はエルフといえば親和エルフのほうが主流なのだとか。とはいえ、結局環境にエルフがいることにはかわりないのでメインの目腐りの終焉がリスキーなのは確か。デッキ内のエルフ率の確保のために名も無き転置にしたが、どうせ3点除去であるなら本体にも撃ち込める稲妻4枚目を優先すべきか?
クウィリーオンのドライアドが落ちてカスケード・グロウが組めなくなったので続唱系パーツで何か作るか、と考えた。
1)栄光鱗のヴィーアシーノを使ったナヤ・カスケード・グロウ
2)瀝青破も加えて普通にアドバンテージ取りまくりなジャンド続唱
脳内レシピでは1はかなりはちゃめちゃで面白そうではあったのだが実は肝心の栄光鱗のヴィーアシーノが何故か2枚しかなくて断念。
というわけで普通にガチなジャンド続唱の構築を志向することに。
以下、考えたこと。
・続唱呪文は単体で十分強い瀝青破と血編み髪のエルフの二種だけを採用。
・カスケード・グロウの運用経験から、続唱呪文と速攻が相性いいのは間違いない。
・続唱を最大限活用するために、4マナ以下、3マナ以下で可能な限りカードパワーを高いものを採用する。コストが高いほどカードパワーが高くなるとはいえ、2マナ1マナを0枚にするわけにもいかない。とすれば?
ジャンドカラーで1マナで最もカードパワーが高いのは稲妻。これは確定。
2マナで最もカードパワーが高いのはレンの地の克服者。朽ちゆくヒルが次点か。終止はカードパワーは十分だが2マナ域からクロックを用意したいので優先度を下げる。
以上からの結論は・・・
「JCE(ジャンド続唱エルフ)」
<クリーチャー 22>
3 茨森の模範
4 レンの地の克服者
4 傲慢な完全者
2 田舎の破壊者
4 マリーシの双子爪
4 血編み髪のエルフ
1 カメレオンの巨像
<スペル 14>
3 稲妻
4 名も無き転置
3 黒曜石の戦斧
4 瀝青破
<土地 24>
4 野蛮な地
4 火の灯る茂み
2 黄昏のぬかるみ
2 光り葉の宮殿
4 山
5 森
1 沼
2 広漠なる変幻地
<サイドボード 15>
4 火山の流弾
3 金線の破れ目
1 大渦の脈動
1 思考の大出血
2 野生の跳ね返り
4 目腐りの終焉
サイドボードは適当です。
瀝青破以外は全て4マナ以下という、やや軽めの構成ですが続唱呪文でカードアドバンテージを得たり茨森の模範や黒曜石の戦斧でサイズを底上げしたり傲慢な完全者でトークンを出したり田舎の破壊者で余分な土地のドローを拒否したり等で息切れしにくくなっています。これは一応実戦経験を経た実感です。
また、ビートダウン力もなかなかのものです。単純なカードパワーならマリーシの双子爪より呪文砕きのビヒモスのほうが上ですが、シナジーを考慮すると前者に軍配が上がります。色拘束も軽いですし。
なお、このレシピはFKの資産の都合でやや甘いものになっています。理想形はカメレオンの巨像4で確定でしょう。
そうするとレンの地の克服者や光り葉の宮殿のために必要なエルフカードのデッキ内比率が上がり、目腐りの終焉を削ることが可能になります。
となると、金に糸目をつけない構成なら…
<クリーチャー 22>
3 茨森の模範
4 レンの地の克服者
4 傲慢な完全者
2 田舎の破壊者
4 血編み髪のエルフ
4 カメレオンの巨像
1 マリーシの双子爪
<スペル 14>
3 稲妻
3 黒曜石の戦斧
4 大渦の脈動
4 瀝青破
…というところでしょうか。
誰かこのデッキで大会でも出ませんか?
----------------
7/29修正
新たなロードを得て失ったものは少ないエルフデッキはメタの一角に存在すると思われるので、メインに死にカード(目腐りの終焉)を4枚積むのはリスキー。メインは死にカードになりにくい名も無き転置に交換。フルタップの隙などでないとコンバットトリックとして使うには危険すぎるが、マリーシの双子爪との相性は良好。
また、部族関係が強化された流れでアグロデッキが増えそうなので、2マナ除去と3マナ除去のテンポ差が生死を分けることも十分ありうる。
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7/31補記
ラノワールの荒原と樹上の村という二種類の土地を失ったのがエルフには痛かったとのこと。そのせいで今はエルフといえば親和エルフのほうが主流なのだとか。とはいえ、結局環境にエルフがいることにはかわりないのでメインの目腐りの終焉がリスキーなのは確か。デッキ内のエルフ率の確保のために名も無き転置にしたが、どうせ3点除去であるなら本体にも撃ち込める稲妻4枚目を優先すべきか?
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メタに含まれるようなデッキではないから番外編として書くべき?とも思ったが、どうせレガシーのメタはカオスなので、それなりにガチのつもりで組んだデッキは全てこっちのカテゴリで書くことに。
「イゼットコントロール」
<クリーチャー 7>
4 イゼットのギルド魔道士
1 大いなる玻璃紡ぎ、綺羅
2 巣立つドラゴン
<呪文 33>
4 渦巻く知識
4 思案
4 目くらまし
4 Force of Will
1 誤った指図
3 祖先の幻視
4 稲妻
3 火+氷
2 雪崩し
3 仕組まれた爆薬
1 ヴィダルケンの枷
<土地 20>
11 冠雪の島
4 冠雪の山
1 Volcanic Island
4 血染めのぬかるみ
<サイドボード 15>
2 不忠の糸
1 ヴィダルケンの枷
1 持ち去り
2 雪崩し
1 誤った指図
1 発展の代価
1 血染めの月
2 秘儀の研究室
2 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
イゼットのギルド魔道士でいろいろ悪いことをしよう、というデッキ。レガシーのデッキはテンポに偏りがちで、マナが延びてもそれをアドバンテージに活かせない事が多いですが、イゼットのギルド魔道士は増えたマナを無理なくアドバンテージに繋げられるのでなかなか良いです。特に祖先の幻視をコピーするとインチキくさいほどのカードアドバンテージが稼げます。
インスタント、ソーサリー主体のデッキだけあって簡単にスレショ達成するため、フィニッシャーとして巣立つドラゴンを採用。大いなる玻璃紡ぎ、綺羅は数少ないこのデッキのクリーチャーを守るのが仕事。
残りのパーツは特に説明に必要もないかと思います。
前のバージョンだと熱狂のイフリート4枚と偶然の出合い1枚という夢コンボが入ってましたが、イゼットのギルド魔道士でいろいろコピーしてるだけで十分楽しいのでリストラしました。単体で弱いし…
現状のサイドボードは結構適当なのですが、一応説明します。
・追加の誤った指図
対カウンター、対単体除去、対Hymnを想定したものです。特に後二者として使用する場合ピッチで撃ってもアドバンテージを失わないところがGood。
・持ち去り
十手を奪えたら破壊するより価値があるよなぁ、と夢想して入れたのですが、汎用性が低すぎますね。普通にアーティファクト破壊を入れるべきでしょう。
・トーモッドの墓所、大祖始の遺産
墓地対策の定番です。
・追加の雪崩し、ヴィダルケンの枷
このへんは説明不要でしょう。
・不忠の糸
たいていのクリーチャーは捌けるはずのデッキなのでこのスロットは対策過剰気味かもしれません。たしかにタルモやボブを奪うのは魅力的ですが、枷で十分でしょう。
・血染めの月
相手が赤メインでない多色デッキならこれ一枚でほぼ死にます。奇襲要素としてはこれ以上ない効果をあげるでしょう。
・発展の代価
これも特殊地形を並べる相手に対する奇襲要素です。コピーできればそれだけで人が死ぬかもしれません。しかし、序盤から相手を抑え込める効果ではないので実際どんな対戦で入れたくなるのか?といわれると微妙かも。これを狙うならカウンターよりもバーンに大きく傾斜したメインにして、メインから4枚入れるという形のほうがよさそうです。そうなるとすでに別のデッキですが。
・秘儀の研究室
コンボ系、特にストーム系を殺すカード。カウンターがあるのでコンボにはもともとそれなりの耐性がありますが、3ターン目まで凌いでこれを置ければ、あとはこれを守るだけで勝てるでしょう。
サイドボードのほかの候補としては…
・青霊破、水流破
定番といえば定番なのですが、赤いパーマネントを破壊する効果はほかのもので代用できるため、あえてサイドに置くなら火力をカウンターする用途にほぼ限られそうです。それでも火炎破を1マナでカウンターできたりするのはバーン相手にはありがたいですが。
・赤霊破、紅蓮破
一応、追加の誤った指図が単体除去対策兼カウンター対策兼Hymn対策なのですが、カウンター対策を重視するならこちらでしょう。相殺を破壊するのにも使えます。
・基本に返れ
今サイドに置いているのは奇襲要素としての血染めの月1枚ですが、多色系に劇的に効く反面赤系には効果が薄いので、多色系にかなりの効果を保ちつつ赤系にもそれなりに効く基本に返れを採用するプランはありえます。しかし、どうせ相手が赤系なら赤霊破をサイドインしてくるのでいずれで破壊されてしまうでしょう。
・プロパガンダ
部族系やフリゴリッドに劇的に効きます。相手が赤系なら赤霊破で破壊されますが。軽除去を相当量積んでいるデッキなので部族相手ならメインでも6:4で有利だと思われますが、フリゴリッド相手だと墓地対策だけでは心もとないのでサイドに2~3枚置いておくのはありでしょう。
・破壊放題
アーティファクト破壊なら素直にこちらにすべきかと思います。このデッキにとって大きな問題になる虚空の杯や三なる宝球も楽に破壊でき、カウンターにも強いです。さらに、親和に対しても大きなアドバンテージを稼げるカードです。
というわけで再考後のサイドボードは以下の通り。
<サイドボード 15>
1 ヴィダルケンの枷
2 雪崩し
2 プロパガンダ
1 誤った指図
1 血染めの月
2 秘儀の研究室
2 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
2 破壊放題
「イゼットコントロール」
<クリーチャー 7>
4 イゼットのギルド魔道士
1 大いなる玻璃紡ぎ、綺羅
2 巣立つドラゴン
<呪文 33>
4 渦巻く知識
4 思案
4 目くらまし
4 Force of Will
1 誤った指図
3 祖先の幻視
4 稲妻
3 火+氷
2 雪崩し
3 仕組まれた爆薬
1 ヴィダルケンの枷
<土地 20>
11 冠雪の島
4 冠雪の山
1 Volcanic Island
4 血染めのぬかるみ
<サイドボード 15>
2 不忠の糸
1 ヴィダルケンの枷
1 持ち去り
2 雪崩し
1 誤った指図
1 発展の代価
1 血染めの月
2 秘儀の研究室
2 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
イゼットのギルド魔道士でいろいろ悪いことをしよう、というデッキ。レガシーのデッキはテンポに偏りがちで、マナが延びてもそれをアドバンテージに活かせない事が多いですが、イゼットのギルド魔道士は増えたマナを無理なくアドバンテージに繋げられるのでなかなか良いです。特に祖先の幻視をコピーするとインチキくさいほどのカードアドバンテージが稼げます。
インスタント、ソーサリー主体のデッキだけあって簡単にスレショ達成するため、フィニッシャーとして巣立つドラゴンを採用。大いなる玻璃紡ぎ、綺羅は数少ないこのデッキのクリーチャーを守るのが仕事。
残りのパーツは特に説明に必要もないかと思います。
前のバージョンだと熱狂のイフリート4枚と偶然の出合い1枚という夢コンボが入ってましたが、イゼットのギルド魔道士でいろいろコピーしてるだけで十分楽しいのでリストラしました。単体で弱いし…
現状のサイドボードは結構適当なのですが、一応説明します。
・追加の誤った指図
対カウンター、対単体除去、対Hymnを想定したものです。特に後二者として使用する場合ピッチで撃ってもアドバンテージを失わないところがGood。
・持ち去り
十手を奪えたら破壊するより価値があるよなぁ、と夢想して入れたのですが、汎用性が低すぎますね。普通にアーティファクト破壊を入れるべきでしょう。
・トーモッドの墓所、大祖始の遺産
墓地対策の定番です。
・追加の雪崩し、ヴィダルケンの枷
このへんは説明不要でしょう。
・不忠の糸
たいていのクリーチャーは捌けるはずのデッキなのでこのスロットは対策過剰気味かもしれません。たしかにタルモやボブを奪うのは魅力的ですが、枷で十分でしょう。
・血染めの月
相手が赤メインでない多色デッキならこれ一枚でほぼ死にます。奇襲要素としてはこれ以上ない効果をあげるでしょう。
・発展の代価
これも特殊地形を並べる相手に対する奇襲要素です。コピーできればそれだけで人が死ぬかもしれません。しかし、序盤から相手を抑え込める効果ではないので実際どんな対戦で入れたくなるのか?といわれると微妙かも。これを狙うならカウンターよりもバーンに大きく傾斜したメインにして、メインから4枚入れるという形のほうがよさそうです。そうなるとすでに別のデッキですが。
・秘儀の研究室
コンボ系、特にストーム系を殺すカード。カウンターがあるのでコンボにはもともとそれなりの耐性がありますが、3ターン目まで凌いでこれを置ければ、あとはこれを守るだけで勝てるでしょう。
サイドボードのほかの候補としては…
・青霊破、水流破
定番といえば定番なのですが、赤いパーマネントを破壊する効果はほかのもので代用できるため、あえてサイドに置くなら火力をカウンターする用途にほぼ限られそうです。それでも火炎破を1マナでカウンターできたりするのはバーン相手にはありがたいですが。
・赤霊破、紅蓮破
一応、追加の誤った指図が単体除去対策兼カウンター対策兼Hymn対策なのですが、カウンター対策を重視するならこちらでしょう。相殺を破壊するのにも使えます。
・基本に返れ
今サイドに置いているのは奇襲要素としての血染めの月1枚ですが、多色系に劇的に効く反面赤系には効果が薄いので、多色系にかなりの効果を保ちつつ赤系にもそれなりに効く基本に返れを採用するプランはありえます。しかし、どうせ相手が赤系なら赤霊破をサイドインしてくるのでいずれで破壊されてしまうでしょう。
・プロパガンダ
部族系やフリゴリッドに劇的に効きます。相手が赤系なら赤霊破で破壊されますが。軽除去を相当量積んでいるデッキなので部族相手ならメインでも6:4で有利だと思われますが、フリゴリッド相手だと墓地対策だけでは心もとないのでサイドに2~3枚置いておくのはありでしょう。
・破壊放題
アーティファクト破壊なら素直にこちらにすべきかと思います。このデッキにとって大きな問題になる虚空の杯や三なる宝球も楽に破壊でき、カウンターにも強いです。さらに、親和に対しても大きなアドバンテージを稼げるカードです。
というわけで再考後のサイドボードは以下の通り。
<サイドボード 15>
1 ヴィダルケンの枷
2 雪崩し
2 プロパガンダ
1 誤った指図
1 血染めの月
2 秘儀の研究室
2 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
2 破壊放題
総括。
映像は十二分に楽しんだ。
だが話の流れには疑問符。ストーリー的な必然性は理解可能だが、登場人物の心理の流れから予測される展開と乖離しているため、その違和感がしこりとして残った。
以下、詳細。
映像は十二分に楽しんだ。
だが話の流れには疑問符。ストーリー的な必然性は理解可能だが、登場人物の心理の流れから予測される展開と乖離しているため、その違和感がしこりとして残った。
以下、詳細。
前回書いたおまけを膨らませてみる。レガシーってそんなに高額カードを使わなくても、変なカードで楽しく遊ぶことができるよ!っていう趣旨。
まず使うのは猛火の群れ。最速1ターンキル!とか妄想されて発売直後は高額レアだったものの、結局「理論上は強いカード」の域を出ずスタンダード落ちした。今では過去カードストレージの中でカスレアと同居してる。このまえ一枚150円ぐらいで見つけた。
そして、高コストな赤呪文。ただし、何らかの方法で安くプレイする手段もあるものが望ましい。とりあえず大いなるガルガドンを4枚採用。今でもそれなりの値段。500円ぐらいかな。
当然投げ飛ばしも入れたい。大いなるガルガドンをコストにあてた猛火の群れをアタッカーに使い、投げ飛ばせばそれで20点を超えるダメージになる。
あとはクリーチャーが必要。コンボを妨害されないものや、二段攻撃を持っているやつがいい。
4 ザンティッドの大群
4 シラナの岩礁渡り
4 血騎士
4 ヴィーアシーノの殺戮士
4 オーランのバイパー
4 トロールの苦行者
4 大いなるガルガドン
4 猛火の群れ
4 投げ飛ばし
4 怨恨
20 適当な土地
うーん、適当すぎるレシピだ。だがこんななりでも最速2tキルが可能な危険なデッキではある。
トロールの苦行者を入れたら緑比率が高くなってしまったのでオーランのバイパーとか怨恨とか適当なカードでお茶を濁した。前者はコンボパーツをそろえるためのドロー補助兼ブロッカー。ドロー補助目的なら鋭い感覚とかを使うのも一応ありか。後者は普通に強いのでコンボに頼らずとも勝利できる可能性がある。2枚、3枚と引いた場合なら猛火の群れを使わなくても投げ飛ばしで相当な威力を出せるし、チャンプブロックにも強くなる。
カウンター対策はザンティッドの大群が担うとして、手札破壊への対策は永遠の証人あたりか。
コンボの成功率を上げたいならサーチ系カードの出番。生ける願いでドラゴンの暴君とかを持ってきてコストに当てたり、燃え立つ願いで滅殺の命令を持ってきて以下同文。
まあ、緑赤に使えるサーチ手段など限られているので、コンボに頼らなくても勝てる構成にしておくほうがいいのだろう。その場合猛火の群れがガルガドンをコストにするとき以外かなりの弱カードなので、Pyrokinesisを数枚積めばお互いをコストに当てて状況に柔軟に対応できるようになるだろう。
結論:こんなバカデッキ組めるのもレガシーの懐の広さ。
まず使うのは猛火の群れ。最速1ターンキル!とか妄想されて発売直後は高額レアだったものの、結局「理論上は強いカード」の域を出ずスタンダード落ちした。今では過去カードストレージの中でカスレアと同居してる。このまえ一枚150円ぐらいで見つけた。
そして、高コストな赤呪文。ただし、何らかの方法で安くプレイする手段もあるものが望ましい。とりあえず大いなるガルガドンを4枚採用。今でもそれなりの値段。500円ぐらいかな。
当然投げ飛ばしも入れたい。大いなるガルガドンをコストにあてた猛火の群れをアタッカーに使い、投げ飛ばせばそれで20点を超えるダメージになる。
あとはクリーチャーが必要。コンボを妨害されないものや、二段攻撃を持っているやつがいい。
4 ザンティッドの大群
4 シラナの岩礁渡り
4 血騎士
4 ヴィーアシーノの殺戮士
4 オーランのバイパー
4 トロールの苦行者
4 大いなるガルガドン
4 猛火の群れ
4 投げ飛ばし
4 怨恨
20 適当な土地
うーん、適当すぎるレシピだ。だがこんななりでも最速2tキルが可能な危険なデッキではある。
トロールの苦行者を入れたら緑比率が高くなってしまったのでオーランのバイパーとか怨恨とか適当なカードでお茶を濁した。前者はコンボパーツをそろえるためのドロー補助兼ブロッカー。ドロー補助目的なら鋭い感覚とかを使うのも一応ありか。後者は普通に強いのでコンボに頼らずとも勝利できる可能性がある。2枚、3枚と引いた場合なら猛火の群れを使わなくても投げ飛ばしで相当な威力を出せるし、チャンプブロックにも強くなる。
カウンター対策はザンティッドの大群が担うとして、手札破壊への対策は永遠の証人あたりか。
コンボの成功率を上げたいならサーチ系カードの出番。生ける願いでドラゴンの暴君とかを持ってきてコストに当てたり、燃え立つ願いで滅殺の命令を持ってきて以下同文。
まあ、緑赤に使えるサーチ手段など限られているので、コンボに頼らなくても勝てる構成にしておくほうがいいのだろう。その場合猛火の群れがガルガドンをコストにするとき以外かなりの弱カードなので、Pyrokinesisを数枚積めばお互いをコストに当てて状況に柔軟に対応できるようになるだろう。
結論:こんなバカデッキ組めるのもレガシーの懐の広さ。
先週の土曜はプロキシーを使わないですむ範囲でレガシー用デッキをたくさん作った。
そのうち1つを紹介。
「TATSUJIN親和」
<クリーチャー 23>
4 羽ばたき飛行機械
4 電結の働き手
4 電結の荒廃者
4 金属ガエル
4 エーテリウムの達人
3 マイアの処罰者
<呪文 18>
4 バネ葉の太鼓
2 彩色の宝球
2 真髄の針
4 頭蓋囲い
2 投げ飛ばし
4 物読み
<土地 19>
4 教議会の議席
4 囁きの大聖堂
4 大焼炉
4 ダークスティールの城塞
2 ミシュラの工廠
1 空僻地
<サイドボード 15>
4 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
4 アメジストのとげ
3 沈黙の調停者
2 火薬樽
笑ってしまうほど、ほかのデッキと必要カードがかぶらない親和。せっかくなのでアラーラ出身の新鋭、エーテリウムの達人を採用してみた。
アーティファクト土地のせいで、あっというまにスタンダードでは考えられないようなサイズに膨れ上がる。
自身を含め場に10個のアーティファクトがあるときに頭蓋囲いを装備したら20/10、アタックするまでもなく投げ飛ばしでゲームエンド。
個別にいくつか解説。
ミシュラの工廠:ここの2枚はちらつき蛾の生息地がベストだが、持っていないので次善。
真髄の針:破滅的な行為を使われると城塞と処罰者以外の全てを吹っ飛ばされるのでその予防。それ以外にも十手を止めたり不毛の大地を止めたりと仕事はいろいろ。
アメジストのとげ:ストーム系のコンボデッキ対策としてはこれ以上ないほどの会心のチョイス。
沈黙の調停者:数で押してくる部族デッキに。
さて。親和には天敵がいくつかある。
戦争の報い、禍汰奇:ほとんど対親和専用なので滅多に遭遇しないが、当たったらあきらめよう。
無のロッド:頭蓋囲いを装備できないだけでなく空僻地とミシュラ以外からマナが出なくなる。
破滅的な行為:親和付きのカード以外は全て低いマナ域なので甚大な被害を受ける。真髄の針でメインから対策しているが、仕組まれた爆薬や名誉回復で針を割られるとどうしようもない。
この中でメインから入ってくるのはやはり破滅的な行為。これを使うのは黒緑白か青緑黒、あるいは4色以上のデッキであることが多い。
そこで考えたのが・・・
そのうち1つを紹介。
「TATSUJIN親和」
<クリーチャー 23>
4 羽ばたき飛行機械
4 電結の働き手
4 電結の荒廃者
4 金属ガエル
4 エーテリウムの達人
3 マイアの処罰者
<呪文 18>
4 バネ葉の太鼓
2 彩色の宝球
2 真髄の針
4 頭蓋囲い
2 投げ飛ばし
4 物読み
<土地 19>
4 教議会の議席
4 囁きの大聖堂
4 大焼炉
4 ダークスティールの城塞
2 ミシュラの工廠
1 空僻地
<サイドボード 15>
4 トーモッドの墓所
2 大祖始の遺産
4 アメジストのとげ
3 沈黙の調停者
2 火薬樽
笑ってしまうほど、ほかのデッキと必要カードがかぶらない親和。せっかくなのでアラーラ出身の新鋭、エーテリウムの達人を採用してみた。
アーティファクト土地のせいで、あっというまにスタンダードでは考えられないようなサイズに膨れ上がる。
自身を含め場に10個のアーティファクトがあるときに頭蓋囲いを装備したら20/10、アタックするまでもなく投げ飛ばしでゲームエンド。
個別にいくつか解説。
ミシュラの工廠:ここの2枚はちらつき蛾の生息地がベストだが、持っていないので次善。
真髄の針:破滅的な行為を使われると城塞と処罰者以外の全てを吹っ飛ばされるのでその予防。それ以外にも十手を止めたり不毛の大地を止めたりと仕事はいろいろ。
アメジストのとげ:ストーム系のコンボデッキ対策としてはこれ以上ないほどの会心のチョイス。
沈黙の調停者:数で押してくる部族デッキに。
さて。親和には天敵がいくつかある。
戦争の報い、禍汰奇:ほとんど対親和専用なので滅多に遭遇しないが、当たったらあきらめよう。
無のロッド:頭蓋囲いを装備できないだけでなく空僻地とミシュラ以外からマナが出なくなる。
破滅的な行為:親和付きのカード以外は全て低いマナ域なので甚大な被害を受ける。真髄の針でメインから対策しているが、仕組まれた爆薬や名誉回復で針を割られるとどうしようもない。
この中でメインから入ってくるのはやはり破滅的な行為。これを使うのは黒緑白か青緑黒、あるいは4色以上のデッキであることが多い。
そこで考えたのが・・・
レガシーに魂を引かれつつある私が賞与明細を見たときに、心の中で悪魔が囁いたのです。
「買っちゃえよ」
そして私の心の中に悪魔に抗弁する天使はおらず、私に残された選択はしぶしぶ悪魔に従うか、悪魔とがっちり握手してエンジョイ&エキサイティングを満喫するかの二択だったのです。
ここに告白します。7月4日~5日に山手線圏内のMtGを扱うカードショップでレガシー関連のカードにやけに売り切れが増えたのは私のせいであると。
その期間のことはよく憶えていない。断片的な記憶と、一部残ったレシートから再構成すると...
7/4
Savannah(白緑デュアルランド) 3780?
Bayou(黒緑デュアルランド) 4320?
Scrubland(白黒デュアルランド) 4320?
Taiga(赤緑デュアルランド) 3780?
Windswept Heath(白緑フェッチランド) 4枚セット 10350?(1枚あたり2588?)
7/5
月の大魔術師 663×3枚
根絶 883×3枚
タルモゴイフ 4482
Flooded Strand(白青フェッチランド) 4枚セット 12592(1枚あたり3148)
もみ消し 4枚セット 8506(1枚あたり2127)
梅澤の十手 1736
闇の腹心 1971×2枚
墓忍び 1296
値段は各種割引後の、実際に支払った額。
計63742円か...途中で古いカードを何枚か売って3900円を得たのでだいたい60000円。
L資金として用意した100000円を使い切るには至らなかったな。
正直、もみ消し4枚とかは「無いなら無いでデッキ組めるけど・・・」と躊躇したが、ここでアクセルを踏み込んでしまえばこの先ずっと悩む必要がなくなるのでやっちまいました。
だいたいFKの今までのパターンでは、箱買いした時点で0~1枚しか出なかった高額レアはあきらめて、スタンダードリーガルな期間はそれらのカードに対して恨(ハン)を抱きつつ目の仇デッキを組み、スタンダード落ちを待つ・・・というスタンスだった。あるいは、プロキシーを使うとか。
代表的な恨カードとして記憶に残っているのは...
・マスティコア →レガシーではお呼びじゃない
・破滅的な行為 →「エクテンで使うかも...」とスタンダード落ち直後に安価でキープ
・魂売り →レガシーではお呼びじゃない
・獣群の呼び声 →タイムシフト
・影魔道士の浸透者 →タイムシフト
・ダークスティールの巨像 →再録
・火と氷の剣 →レガシーでの採用頻度は低め
・包囲攻撃の司令官 →再録
・正義の命令 →レガシーでの採用はまれ
・闇の腹心 →レガシーでも大活躍!
・黒焦げ →レガシーではお呼びじゃない
・心霊破 →同上
・根絶 →レガシーでもなかなかの活躍
・月の大魔術師 →むしろレガシーで大活躍!
・タルモゴイフ →レガシーでも超活躍!
だが、レガシーだと落ちるのを待つもへったくれもない。だったらうじうじ悩むより思い切って買ってしまったほうがマシだ!!と心のアクセルを踏み込んだ俺がいた。
とにかくこの2日間はよく動いた。自転車で。
7/4 家→池袋→家→アキバ→池袋→例会→家
7/5 家→新宿→アキバ→池袋→家→新宿→家
少々疲れたよ・・・なんだか寒いんだ・・・もう眠ってもいいかい・・・?
・・・
おっと、人生という名の日記の最後の一ページを記すにはまだ早い。
エヴァ破を観にいく約束があるから出かけなきゃ。
「買っちゃえよ」
そして私の心の中に悪魔に抗弁する天使はおらず、私に残された選択はしぶしぶ悪魔に従うか、悪魔とがっちり握手してエンジョイ&エキサイティングを満喫するかの二択だったのです。
ここに告白します。7月4日~5日に山手線圏内のMtGを扱うカードショップでレガシー関連のカードにやけに売り切れが増えたのは私のせいであると。
その期間のことはよく憶えていない。断片的な記憶と、一部残ったレシートから再構成すると...
7/4
Savannah(白緑デュアルランド) 3780?
Bayou(黒緑デュアルランド) 4320?
Scrubland(白黒デュアルランド) 4320?
Taiga(赤緑デュアルランド) 3780?
Windswept Heath(白緑フェッチランド) 4枚セット 10350?(1枚あたり2588?)
7/5
月の大魔術師 663×3枚
根絶 883×3枚
タルモゴイフ 4482
Flooded Strand(白青フェッチランド) 4枚セット 12592(1枚あたり3148)
もみ消し 4枚セット 8506(1枚あたり2127)
梅澤の十手 1736
闇の腹心 1971×2枚
墓忍び 1296
値段は各種割引後の、実際に支払った額。
計63742円か...途中で古いカードを何枚か売って3900円を得たのでだいたい60000円。
L資金として用意した100000円を使い切るには至らなかったな。
正直、もみ消し4枚とかは「無いなら無いでデッキ組めるけど・・・」と躊躇したが、ここでアクセルを踏み込んでしまえばこの先ずっと悩む必要がなくなるのでやっちまいました。
だいたいFKの今までのパターンでは、箱買いした時点で0~1枚しか出なかった高額レアはあきらめて、スタンダードリーガルな期間はそれらのカードに対して恨(ハン)を抱きつつ目の仇デッキを組み、スタンダード落ちを待つ・・・というスタンスだった。あるいは、プロキシーを使うとか。
代表的な恨カードとして記憶に残っているのは...
・マスティコア →レガシーではお呼びじゃない
・破滅的な行為 →「エクテンで使うかも...」とスタンダード落ち直後に安価でキープ
・魂売り →レガシーではお呼びじゃない
・獣群の呼び声 →タイムシフト
・影魔道士の浸透者 →タイムシフト
・ダークスティールの巨像 →再録
・火と氷の剣 →レガシーでの採用頻度は低め
・包囲攻撃の司令官 →再録
・正義の命令 →レガシーでの採用はまれ
・闇の腹心 →レガシーでも大活躍!
・黒焦げ →レガシーではお呼びじゃない
・心霊破 →同上
・根絶 →レガシーでもなかなかの活躍
・月の大魔術師 →むしろレガシーで大活躍!
・タルモゴイフ →レガシーでも超活躍!
だが、レガシーだと落ちるのを待つもへったくれもない。だったらうじうじ悩むより思い切って買ってしまったほうがマシだ!!と心のアクセルを踏み込んだ俺がいた。
とにかくこの2日間はよく動いた。自転車で。
7/4 家→池袋→家→アキバ→池袋→例会→家
7/5 家→新宿→アキバ→池袋→家→新宿→家
少々疲れたよ・・・なんだか寒いんだ・・・もう眠ってもいいかい・・・?
・・・
おっと、人生という名の日記の最後の一ページを記すにはまだ早い。
エヴァ破を観にいく約束があるから出かけなきゃ。
予告どおりその2...に進む前に、コンボデッキへの対抗手段にいくつか追加。
・血染めの月、月の大魔術師
デュアルランド、フェッチランドが多用される環境であるため、これらのカードの効果で赤マナしか出せなくなり動きが阻害されるデッキはコンボデッキに限らず数多い。
・相殺
レガシーは使用カードが低マナ域(0~3)に固まる傾向があるので相殺が非常に効果的なのだが、これはコンボデッキに対してもあてはまる。特に複数のカードを駆使するチェインコンボや、1ターンに何回も呪文をプレイするストーム系は、そのうちのどれか又はいくつかが自動的に打ち消される状況ではコンボを決めることはかなり難しくなるだろう。相殺を使うデッキでは渦巻く知識や師範の占い独楽を併用して狙った呪文を打ち消せるようにライブラリトップを操作するわけだが、それなしでも打ち消される「可能性」はあるので相手としてはコンボ始動のアクションを起こしづらくなる。
・ガドック・ティーグ
4マナ以上の非クリーチャー呪文and/orコストにXを含む非クリーチャー呪文がキーカードになっているコンボは、この爺さんが戦場にいる限り沈黙せざるをえない。
そのうえで、現時点でレガシーについて考えるにあたって念頭に置くべきこと、その2。
「アグロデッキのキルターンが最速3ターン、平均4ターン」
たとえばナヤバーンだと
1t:フェッチランドからTaiga→野生のナカティル
2t:フェッチランドからPlateau→密林の猿人、渋面の溶岩使い、ナカティルパンチで3点
3t:フェッチランドから適当な土地、ナカティルと猿人パンチで5点(計8点)、稲妻(計11点)、Chain Lightning(計14点)、溶岩使いの能力起動(計16点)、TaigaとPlateauを代替コストにして火炎破(計20点)
親和でも2tに頭蓋囲いがついて7点以上のパンチ、3tでもう一回パンチして投げ飛ばし、というパターンで3tキルを達成可能。
このスピードは、バーリトゥード(何でもあり)でアグロを極めたら金魚相手ならこれくらいいくよね、という感じで、現行スタンダードでもデッキによっては金魚相手の4tキルは達成可能である。
こういう高速アグロへの対策はスタンダードでもおなじみで、
・軽除去
・ブロッカー
・対策パーマネント
あたりを駆使することになる。もちろん、相手の使うカード全般への対抗手段になるカウンターや手札破壊も相手の攻めを続かなくさせるのに役立つ。
1)軽除去
ナヤバーンの例でも出てきた稲妻は全ての環境を通して見ても最強の1マナ火力。もちろん除去としても役立つ。火力を兼用しない純然たるクリーチャー除去では、剣を鍬にが無条件で追放できる点で最高性能。ただし、相手にライフを与えてしまう点で高速アグロデッキ自身が使うには若干難あり。
スタンダードでも活躍する流刑への道は、デメリットはあるものの剣を鍬にに次ぐ2番手。
それ以外の選択肢では、マナ域が低いレガシーならではの燻しや、ピッチスペルの殺し、Contagion、Pyrokinesisなどが挙げられる。
また、クリーチャーに限らず除去できる仕組まれた爆薬は速度的にもアグロに対抗しうるし、1体多交換になる可能性もあって強力。
2)ブロッカー
一般論として、ブロッカーは「除去でどかされる」ことがあるためアグロへの対抗手段としては頼りない。が、火力で除去されたなら本体への火力を軽減したも同然だし、非火力除去を積まざるをえないレベルのブロッカーなら相手のデッキの尖り具合を抑えさせることもできる。アグロ側も多用するタルモゴイフは2マナ2/3~5/6であり、3/4を超えたら1枚のカードでは対処困難。スタンダードでもおなじみ台所の嫌がらせ屋はそのライフゲイン効果と、ブロッカーとして優秀な性能が買われてレガシーでも一部のデッキで採用される。
また、バントカラーが出せるならロウクスの戦修道士も対アグロ性能が高い。最近のカードは強いなぁ。
3)対策パーマネント
高速で展開された三なる宝球、虚空の杯はアグロに限らずどんなデッキでも減速させる。血染めの月は赤以外を出しづらくして赤比率の高いデッキ以外の動きを阻害する。相殺も運がよければ自動打ち消し器になってくれるし、渦巻く知識や独楽を併用すれば確実性が大幅に上がる。
完全なアンチクリーチャーとしてのパーマネントでは、亡霊の牢獄、プロパガンダ、Moat、謙虚などをごく一部の防御的なコントロールデッキが使用する。もちろん速度的に厳しいので除去やブロッカーと併用する。
他に、コントロール奪取の方法としてヴィダルケンの枷が使われたり、マナ域の低いレガシーならではの不忠の糸、サイドからの精神支配、フェアリーを中心に一部で誘惑蒔きの採用が見られる。
さて、コンボとアグロを説明してきたことで漠然とレガシーのスピード感覚がイメージできてきただろうか。
ここで比喩として、ボクシングの試合を想像してもらいたい。
コンボは瞬発力とパンチ力に異常に特化し、スタミナは皆無に近いボクサー。アグロはやや劣るものの高い瞬発力とパンチ力を持ち、そのぶん安定性と若干のスタミナがある。
コンボは一発で相手を倒すことを目指す。もしかわされたらもうスタミナ切れを起こし、スタミナが回復するまで二発目は撃てない。コンボ同士はどちらが先に一発当てるかの勝負である。
アグロは一発にはこだわらず、第一ラウンドの間に相手を倒すことを考える。相手に捌かれて第一ラウンドが終了したらスタミナ切れを起こし、フットワークは切れを失いパンチはへろへろになる。アグロ同士でお互いのクリーチャーを除去しあう展開になると、クリンチを繰り返してたま~にぺチッとパンチを飛ばすしょっぱい試合になる。
つまり、「序盤の数ターンの攻防が最も重要であり危険。ほとんどはその期間で勝負が決まる。お互いが攻め手を捌きあう展開になったら後はグダグダ」と言うことができる。
なぜグダグダになるか、というとこれらのデッキは速度に特化した関係でカードアドバンテージを取る手段や引き増し、大量のマナを有効活用する手段など中盤以降に有利な手段がほとんどあるいは全く含まれていないためである。
ここで、第3の勢力が見えてくる。
攻めの速度は平凡であるものの、相手の攻めを捌く能力に長け、アドバンテージカードやエンジンを積み、中盤以降に真価を発揮するデッキタイプである。
さらに、第4の勢力として、メインから積んだ対策用パーマネント(汎用性の点から三なる宝球、虚空の杯、血染めの月、月の大魔術師あたり)を高速で展開して相手の動きを止め、その間に勝負を決めてしまうデッキタイプ。
以上4つのカテゴリが特化度やハイブリッド率によってさらに細分化され、メタが混沌としているのがレガシーの特徴であり現状であるといえよう。
最後に、非常に参考になった、そして読んでて面白かったBlogを紹介。
レガシーのある生活
開始日が2008年9月29日なのでそこから順に読んでいくといいと思います。
なお、カードの値段については10ヶ月前であるということと、地域差があることを念頭において参考程度に見るのが良いでしょう。レガシーのカードの値段はここ一年ずっと値上がり傾向にあるらしいですし関東は特にエターナル人気が高いため高めの相場です。
・血染めの月、月の大魔術師
デュアルランド、フェッチランドが多用される環境であるため、これらのカードの効果で赤マナしか出せなくなり動きが阻害されるデッキはコンボデッキに限らず数多い。
・相殺
レガシーは使用カードが低マナ域(0~3)に固まる傾向があるので相殺が非常に効果的なのだが、これはコンボデッキに対してもあてはまる。特に複数のカードを駆使するチェインコンボや、1ターンに何回も呪文をプレイするストーム系は、そのうちのどれか又はいくつかが自動的に打ち消される状況ではコンボを決めることはかなり難しくなるだろう。相殺を使うデッキでは渦巻く知識や師範の占い独楽を併用して狙った呪文を打ち消せるようにライブラリトップを操作するわけだが、それなしでも打ち消される「可能性」はあるので相手としてはコンボ始動のアクションを起こしづらくなる。
・ガドック・ティーグ
4マナ以上の非クリーチャー呪文and/orコストにXを含む非クリーチャー呪文がキーカードになっているコンボは、この爺さんが戦場にいる限り沈黙せざるをえない。
そのうえで、現時点でレガシーについて考えるにあたって念頭に置くべきこと、その2。
「アグロデッキのキルターンが最速3ターン、平均4ターン」
たとえばナヤバーンだと
1t:フェッチランドからTaiga→野生のナカティル
2t:フェッチランドからPlateau→密林の猿人、渋面の溶岩使い、ナカティルパンチで3点
3t:フェッチランドから適当な土地、ナカティルと猿人パンチで5点(計8点)、稲妻(計11点)、Chain Lightning(計14点)、溶岩使いの能力起動(計16点)、TaigaとPlateauを代替コストにして火炎破(計20点)
親和でも2tに頭蓋囲いがついて7点以上のパンチ、3tでもう一回パンチして投げ飛ばし、というパターンで3tキルを達成可能。
このスピードは、バーリトゥード(何でもあり)でアグロを極めたら金魚相手ならこれくらいいくよね、という感じで、現行スタンダードでもデッキによっては金魚相手の4tキルは達成可能である。
こういう高速アグロへの対策はスタンダードでもおなじみで、
・軽除去
・ブロッカー
・対策パーマネント
あたりを駆使することになる。もちろん、相手の使うカード全般への対抗手段になるカウンターや手札破壊も相手の攻めを続かなくさせるのに役立つ。
1)軽除去
ナヤバーンの例でも出てきた稲妻は全ての環境を通して見ても最強の1マナ火力。もちろん除去としても役立つ。火力を兼用しない純然たるクリーチャー除去では、剣を鍬にが無条件で追放できる点で最高性能。ただし、相手にライフを与えてしまう点で高速アグロデッキ自身が使うには若干難あり。
スタンダードでも活躍する流刑への道は、デメリットはあるものの剣を鍬にに次ぐ2番手。
それ以外の選択肢では、マナ域が低いレガシーならではの燻しや、ピッチスペルの殺し、Contagion、Pyrokinesisなどが挙げられる。
また、クリーチャーに限らず除去できる仕組まれた爆薬は速度的にもアグロに対抗しうるし、1体多交換になる可能性もあって強力。
2)ブロッカー
一般論として、ブロッカーは「除去でどかされる」ことがあるためアグロへの対抗手段としては頼りない。が、火力で除去されたなら本体への火力を軽減したも同然だし、非火力除去を積まざるをえないレベルのブロッカーなら相手のデッキの尖り具合を抑えさせることもできる。アグロ側も多用するタルモゴイフは2マナ2/3~5/6であり、3/4を超えたら1枚のカードでは対処困難。スタンダードでもおなじみ台所の嫌がらせ屋はそのライフゲイン効果と、ブロッカーとして優秀な性能が買われてレガシーでも一部のデッキで採用される。
また、バントカラーが出せるならロウクスの戦修道士も対アグロ性能が高い。最近のカードは強いなぁ。
3)対策パーマネント
高速で展開された三なる宝球、虚空の杯はアグロに限らずどんなデッキでも減速させる。血染めの月は赤以外を出しづらくして赤比率の高いデッキ以外の動きを阻害する。相殺も運がよければ自動打ち消し器になってくれるし、渦巻く知識や独楽を併用すれば確実性が大幅に上がる。
完全なアンチクリーチャーとしてのパーマネントでは、亡霊の牢獄、プロパガンダ、Moat、謙虚などをごく一部の防御的なコントロールデッキが使用する。もちろん速度的に厳しいので除去やブロッカーと併用する。
他に、コントロール奪取の方法としてヴィダルケンの枷が使われたり、マナ域の低いレガシーならではの不忠の糸、サイドからの精神支配、フェアリーを中心に一部で誘惑蒔きの採用が見られる。
さて、コンボとアグロを説明してきたことで漠然とレガシーのスピード感覚がイメージできてきただろうか。
ここで比喩として、ボクシングの試合を想像してもらいたい。
コンボは瞬発力とパンチ力に異常に特化し、スタミナは皆無に近いボクサー。アグロはやや劣るものの高い瞬発力とパンチ力を持ち、そのぶん安定性と若干のスタミナがある。
コンボは一発で相手を倒すことを目指す。もしかわされたらもうスタミナ切れを起こし、スタミナが回復するまで二発目は撃てない。コンボ同士はどちらが先に一発当てるかの勝負である。
アグロは一発にはこだわらず、第一ラウンドの間に相手を倒すことを考える。相手に捌かれて第一ラウンドが終了したらスタミナ切れを起こし、フットワークは切れを失いパンチはへろへろになる。アグロ同士でお互いのクリーチャーを除去しあう展開になると、クリンチを繰り返してたま~にぺチッとパンチを飛ばすしょっぱい試合になる。
つまり、「序盤の数ターンの攻防が最も重要であり危険。ほとんどはその期間で勝負が決まる。お互いが攻め手を捌きあう展開になったら後はグダグダ」と言うことができる。
なぜグダグダになるか、というとこれらのデッキは速度に特化した関係でカードアドバンテージを取る手段や引き増し、大量のマナを有効活用する手段など中盤以降に有利な手段がほとんどあるいは全く含まれていないためである。
ここで、第3の勢力が見えてくる。
攻めの速度は平凡であるものの、相手の攻めを捌く能力に長け、アドバンテージカードやエンジンを積み、中盤以降に真価を発揮するデッキタイプである。
さらに、第4の勢力として、メインから積んだ対策用パーマネント(汎用性の点から三なる宝球、虚空の杯、血染めの月、月の大魔術師あたり)を高速で展開して相手の動きを止め、その間に勝負を決めてしまうデッキタイプ。
以上4つのカテゴリが特化度やハイブリッド率によってさらに細分化され、メタが混沌としているのがレガシーの特徴であり現状であるといえよう。
最後に、非常に参考になった、そして読んでて面白かったBlogを紹介。
レガシーのある生活
開始日が2008年9月29日なのでそこから順に読んでいくといいと思います。
なお、カードの値段については10ヶ月前であるということと、地域差があることを念頭において参考程度に見るのが良いでしょう。レガシーのカードの値段はここ一年ずっと値上がり傾向にあるらしいですし関東は特にエターナル人気が高いため高めの相場です。
M10非公認フルスポイラーが公開された。
脊髄反射的に思ったことを書くぜ!
・Air ElementalとDjinn of Wishes
これって普通にセット内上位互換だよね。かつて第4版でウスデン・トロール(アンコモン)が灰色オーガ(コモン)に対して上位互換だったように、「どうですお客さん?アンコモンよりレアのほうが強いでしょう?」という影のセールストークが聞こえてくるようなこの2枚の関係。ふっ、えげつない商売しやがるぜ!
・Serra AngelとBaneslayer Angel
これってほぼセット内上位互換で、かつあからさまに強いよね。かつてリバイズドでGranite Gargoyle(レア)が灰色オーガ(コモン)に対してほぼ上位互換で、かつあからさまに強かったように、「どうですお客さん?アンコモンより神話レアのほうがはるかに強いでしょう?」という影のセールストークが聞こえてくるようなこの2枚の関係。ふっ、全くえげつない商売しやがるぜ!
・Captain of the Watch
5マナと6マナの差は大きいです。少なくとも雲山羊のレインジャーが落ちるまで出番はなさそうな。
・Celestial Purge
黒使いと赤使いは泣いてよろしい。余が許す。
・Elite Vanguard
種族兵士の新しいサバンナライオンだって...?しかもアンコモン。兵士デッキ始まったな。
・Guardian Seraph
4マナ3/4飛行にプラス能力持ち。今まで白には4マナ3/3飛行すらごく限られたものしか存在していないというのに。どこまでいくのこのパワーインフレ。
「レジェンドは正直すまんかった。マルチカラーは複数の異なる色マナを要求する=プレイしにくいんだから、もっとカードパワー高くすべきだったんだよ!」→「カードパワーの高いマルチカラーのカードをたくさん出してみました。お客さんも大喜びです」→「よかったよかった。さてコアセット用にデザインしたカードを再チェックしてみるか。...あれ、なんだかカードパワーが低いなぁ。これじゃインパクトが薄いよ。もっと客受けするカードを作らなきゃ!」とかいう展開じゃないだろうな。マジでありそうなのが困る。
・Honor of the Pure
現代版十字軍。色拘束が減って自分のクリーチャーだけに影響するようになりました。十字軍は首を吊って死にました。
・Mesa Enchantress
いい読みだ祖弩者氏!
・Planar Cleansing
あれ、Wrath of Godは?
・Divination, Essence Scatter, Mind Control, Act of Treason
こういう名前を変えただけのカードってのは許しがたいな。過去のそれなりに有用なカードが使えなくなるだけだからな。
・Hive Mind
なんで6マナも払って相手も利用できるのよ。意味がわからない。
・Merfork Sovereign
レガシーやエクテンのマーフォークデッキに入るかどうか微妙なライン。元祖うなぎ王は2マナなのが偉いし、メロウの騎兵もぐるぐる誘発能力がかなり便利なもんで。
・Polymorph
これはあれですね、Darksteel Colossusしか入ってないデッキで一体目に撃って二体目を呼んでくるんですね、わかります。
・Disentomb, Kelinore Bat
こういう名前を変えただけのカードは...いや、お前らはどうでもいいや。
・Doom Blade
Terrorが再生を許すようになったかわりにアーティファクトクリーチャーも殺せるようになってエスパー相手の不利が減った。名前の厨度もアップ。
・Sign in Blood
良呪文Night's Whisperの色拘束が増えたかわりに相手にも撃てるようになった。とどめ以外で相手に撃つケースは少ないだろうが、もともと良呪文なのでこれも期待が持てます。
・Tendrils of Corruption
これは黒コン使いには嬉しい再録。
・Warpath Ghoul
アディオス、スケイズ・ゾンビ!
・MutilateもDamnationも無し
黒使いは泣いてよい。余が許す。
・Goblin Chieftain
Goblin Warchiefと同様にゴブリンに速攻を与えるが、他の効果が違う。レガシーのゴブリンに入りそう(レガシーではラッキーか薬瓶経由で出ることが多いのでコスト軽減がそれほど美味しくない希ガス)。
・Lava Axe
またかよ!と言う事なかれ。これは「対象の、忠誠度5以下のプレインズウォーカーか、ライフ5以下の対戦相手を破壊する」という呪文であり、リミテッドでプレインズウォーカーに対抗できるごく限られたカードの1枚なのだ!というか、白に忘却の輪も信仰の足枷もないのは唖然とした。マジでプレインズウォーカー無双させるつもりかR&D。
・Acidic Slime
忍び寄るカビが1マナ増えたら接死付き2/2がおまけについてきた。これも熟考漂いと同じく、場にブロッカーを展開しつつ従来のユーティリティ呪文の仕事をこなす結構いいカードだと思います。
しかし、なぜ「対象の非クリーチャーパーマネントを破壊」にしなかったのかと小一時間。
・Ant Queen
他のカードとのシナジーをまるで考慮しないその勇姿に全米が震撼した。
・Borderland Ranger
護民官の道探しがエルフでもウォーリアーでもドルイドでもなくなって部族シナジーを根こそぎ失った姿。涙無しには語れません。...それでも普通に使えるカードではあるんですが。
・Elvish Archdruid
エルフのロードは多いですが、ティタニアの僧侶能力も同時に持ってるこいつはやっぱりエクテンやレガシーでも採用されそうです。
・Great Sable Stag
カメレオンの巨像もそのうち消えるよ、と思ってたらこんなやつが。こいつにMagebane Armorとか付いたら白除去以外では対処できないね。といいたいところだけど白除去大流行でこいつ自体があまり使われないという未来が見えます。
・Kalonian Behemoth
ラスのない世界では無双生物かもしれません。皆さん接死の準備をお忘れなく。
・Nature's Spiral
リミテッドでやっとのことで落としたプレインズウォーカーをこれで回収されてorzする人が目に見えるようです。というか普通にDisentombの一万倍強いと思います。でも構築では微妙なライン。
・Regenerate
またこういう訳者泣かせのカードを...
・Windstorm
ハリケーンからプレイヤーへのダメージが無くなったかわりにインスタントに。カウンターの隙をつきやすいインスタントにして青対策としての側面を強めつつ、緑らしくない本体火力を無くすということで基本セット向きな変更だと思います。
・Darksteel Colossus
スタンダードでは重過ぎて出番がなさそう。なんとか頑張って出して即座に基本土地と交換になる未来が見えます。
・Gorgon Flail
地味に良い装備品っぽいです。滅消の杭より軽いし、1づつとはいえP/Tが上がるのもいい。ピンガーが即席ヴィザラになるのは同じだし。
・Magebane Armor
タフネスの上がり方がハンパないです。非戦闘ダメージを軽減する能力がなくても十分赤いじめな装備品。
・Pithing Needle
はい、これがこのセットに収録された、打ち消しとダメージ以外の方法でプレインズウォーカーをなんとかする唯一のカードです。拍手! ...拍手やめ!回れ右!全体駆け足!R&Dに向かって突撃!
ちなみに6マナも払って土地でないカードを全て破壊する、なんてのは「なんとかする」には含まないんだぜ?
・Gargoyle Castle
隠れ石の強化版。トータル6マナ相当なのでコストはほぼ同じ。3/4飛行になったのは強化。トークンなのは弱点。フルパーミッションなどに普通に入りそう。あるいはビッグマナ系?ミシュラランド無くなるしね。
・Terramorphic Expanse
初心者の財布にやさしい多色サポートカード。基本セットの定番になって欲しい。
いろいろ思うことはあるけども。
とりあえずコモンとアンコモンのために1BOX買っとこう。と思った。
脊髄反射的に思ったことを書くぜ!
・Air ElementalとDjinn of Wishes
これって普通にセット内上位互換だよね。かつて第4版でウスデン・トロール(アンコモン)が灰色オーガ(コモン)に対して上位互換だったように、「どうですお客さん?アンコモンよりレアのほうが強いでしょう?」という影のセールストークが聞こえてくるようなこの2枚の関係。ふっ、えげつない商売しやがるぜ!
・Serra AngelとBaneslayer Angel
これってほぼセット内上位互換で、かつあからさまに強いよね。かつてリバイズドでGranite Gargoyle(レア)が灰色オーガ(コモン)に対してほぼ上位互換で、かつあからさまに強かったように、「どうですお客さん?アンコモンより神話レアのほうがはるかに強いでしょう?」という影のセールストークが聞こえてくるようなこの2枚の関係。ふっ、全くえげつない商売しやがるぜ!
・Captain of the Watch
5マナと6マナの差は大きいです。少なくとも雲山羊のレインジャーが落ちるまで出番はなさそうな。
・Celestial Purge
黒使いと赤使いは泣いてよろしい。余が許す。
・Elite Vanguard
種族兵士の新しいサバンナライオンだって...?しかもアンコモン。兵士デッキ始まったな。
・Guardian Seraph
4マナ3/4飛行にプラス能力持ち。今まで白には4マナ3/3飛行すらごく限られたものしか存在していないというのに。どこまでいくのこのパワーインフレ。
「レジェンドは正直すまんかった。マルチカラーは複数の異なる色マナを要求する=プレイしにくいんだから、もっとカードパワー高くすべきだったんだよ!」→「カードパワーの高いマルチカラーのカードをたくさん出してみました。お客さんも大喜びです」→「よかったよかった。さてコアセット用にデザインしたカードを再チェックしてみるか。...あれ、なんだかカードパワーが低いなぁ。これじゃインパクトが薄いよ。もっと客受けするカードを作らなきゃ!」とかいう展開じゃないだろうな。マジでありそうなのが困る。
・Honor of the Pure
現代版十字軍。色拘束が減って自分のクリーチャーだけに影響するようになりました。十字軍は首を吊って死にました。
・Mesa Enchantress
いい読みだ祖弩者氏!
・Planar Cleansing
あれ、Wrath of Godは?
・Divination, Essence Scatter, Mind Control, Act of Treason
こういう名前を変えただけのカードってのは許しがたいな。過去のそれなりに有用なカードが使えなくなるだけだからな。
・Hive Mind
なんで6マナも払って相手も利用できるのよ。意味がわからない。
・Merfork Sovereign
レガシーやエクテンのマーフォークデッキに入るかどうか微妙なライン。元祖うなぎ王は2マナなのが偉いし、メロウの騎兵もぐるぐる誘発能力がかなり便利なもんで。
・Polymorph
これはあれですね、Darksteel Colossusしか入ってないデッキで一体目に撃って二体目を呼んでくるんですね、わかります。
・Disentomb, Kelinore Bat
こういう名前を変えただけのカードは...いや、お前らはどうでもいいや。
・Doom Blade
Terrorが再生を許すようになったかわりにアーティファクトクリーチャーも殺せるようになってエスパー相手の不利が減った。名前の厨度もアップ。
・Sign in Blood
良呪文Night's Whisperの色拘束が増えたかわりに相手にも撃てるようになった。とどめ以外で相手に撃つケースは少ないだろうが、もともと良呪文なのでこれも期待が持てます。
・Tendrils of Corruption
これは黒コン使いには嬉しい再録。
・Warpath Ghoul
アディオス、スケイズ・ゾンビ!
・MutilateもDamnationも無し
黒使いは泣いてよい。余が許す。
・Goblin Chieftain
Goblin Warchiefと同様にゴブリンに速攻を与えるが、他の効果が違う。レガシーのゴブリンに入りそう(レガシーではラッキーか薬瓶経由で出ることが多いのでコスト軽減がそれほど美味しくない希ガス)。
・Lava Axe
またかよ!と言う事なかれ。これは「対象の、忠誠度5以下のプレインズウォーカーか、ライフ5以下の対戦相手を破壊する」という呪文であり、リミテッドでプレインズウォーカーに対抗できるごく限られたカードの1枚なのだ!というか、白に忘却の輪も信仰の足枷もないのは唖然とした。マジでプレインズウォーカー無双させるつもりかR&D。
・Acidic Slime
忍び寄るカビが1マナ増えたら接死付き2/2がおまけについてきた。これも熟考漂いと同じく、場にブロッカーを展開しつつ従来のユーティリティ呪文の仕事をこなす結構いいカードだと思います。
しかし、なぜ「対象の非クリーチャーパーマネントを破壊」にしなかったのかと小一時間。
・Ant Queen
他のカードとのシナジーをまるで考慮しないその勇姿に全米が震撼した。
・Borderland Ranger
護民官の道探しがエルフでもウォーリアーでもドルイドでもなくなって部族シナジーを根こそぎ失った姿。涙無しには語れません。...それでも普通に使えるカードではあるんですが。
・Elvish Archdruid
エルフのロードは多いですが、ティタニアの僧侶能力も同時に持ってるこいつはやっぱりエクテンやレガシーでも採用されそうです。
・Great Sable Stag
カメレオンの巨像もそのうち消えるよ、と思ってたらこんなやつが。こいつにMagebane Armorとか付いたら白除去以外では対処できないね。といいたいところだけど白除去大流行でこいつ自体があまり使われないという未来が見えます。
・Kalonian Behemoth
ラスのない世界では無双生物かもしれません。皆さん接死の準備をお忘れなく。
・Nature's Spiral
リミテッドでやっとのことで落としたプレインズウォーカーをこれで回収されてorzする人が目に見えるようです。というか普通にDisentombの一万倍強いと思います。でも構築では微妙なライン。
・Regenerate
またこういう訳者泣かせのカードを...
・Windstorm
ハリケーンからプレイヤーへのダメージが無くなったかわりにインスタントに。カウンターの隙をつきやすいインスタントにして青対策としての側面を強めつつ、緑らしくない本体火力を無くすということで基本セット向きな変更だと思います。
・Darksteel Colossus
スタンダードでは重過ぎて出番がなさそう。なんとか頑張って出して即座に基本土地と交換になる未来が見えます。
・Gorgon Flail
地味に良い装備品っぽいです。滅消の杭より軽いし、1づつとはいえP/Tが上がるのもいい。ピンガーが即席ヴィザラになるのは同じだし。
・Magebane Armor
タフネスの上がり方がハンパないです。非戦闘ダメージを軽減する能力がなくても十分赤いじめな装備品。
・Pithing Needle
はい、これがこのセットに収録された、打ち消しとダメージ以外の方法でプレインズウォーカーをなんとかする唯一のカードです。拍手! ...拍手やめ!回れ右!全体駆け足!R&Dに向かって突撃!
ちなみに6マナも払って土地でないカードを全て破壊する、なんてのは「なんとかする」には含まないんだぜ?
・Gargoyle Castle
隠れ石の強化版。トータル6マナ相当なのでコストはほぼ同じ。3/4飛行になったのは強化。トークンなのは弱点。フルパーミッションなどに普通に入りそう。あるいはビッグマナ系?ミシュラランド無くなるしね。
・Terramorphic Expanse
初心者の財布にやさしい多色サポートカード。基本セットの定番になって欲しい。
いろいろ思うことはあるけども。
とりあえずコモンとアンコモンのために1BOX買っとこう。と思った。
初めてレガシーのデッキを組んでから二ヶ月弱。4つほどデッキを組み、対戦してみて、それまで断片的だった知識が自分内で体系的に把握されつつあるのを感じる。その内容をメモとして書き残しておこうと思った。
同時期に始めた人たちにも何かの参考になるかもしれないし、何かしらの指摘や示唆がもらえたら有益なエントリになりうるだろうから。
現時点でレガシーについて考えるにあたって念頭に置くべきこと、その1。
「コンボデッキのキルターンが最速1ターン、平均2ターン」
アド・ストーム、放火砲、セファリッド・ブレックファスト、フリゴリッド等、デッキの組み方にもよるものの、2ターン程度でコンボを決めてくるデッキはレガシーでは珍しくない。
実のところ、レガシーがここまで高速化したのはわりと最近のことではないか。少なくとも時のらせん以前はここまで速くなかったと思う。
次元の混乱の猿人の指導霊、未来予知のナルコメーバ、アラーラの断片のむかつき。少なくとも未来予知がなければセファリッド・ブレックファストとフリゴリッドは1ターンは遅くなっている。また、ひそかにローウィンの思案もその高いサーチ性能でコンボデッキの速度と安定性アップに一役買っている。
キルターンが1ターン早まれば、全てのカードの価値判断を見直すに十分な理由となる。
なので、MtG wiki等で紹介されている時のらせん以前のレガシー仕様デッキは現在では速度的にお話にならない可能性がある。
では、その高速化されたコンボデッキにどう対抗するか。おおまかに言って3つの方法がある。
・カウンター
・手札破壊
・対策用パーマネントを設置
順に見ていこう。
1)カウンター
先手1ターンキルに対してはピッチカウンター(具体的にはほぼForce of Willのみ)しか対抗策たりえない。後手1ターンキルや先手2ターンキルならもみ消しや目くらましも使用可能。対抗呪文などの汎用カウンターが使用可能なのは後手2ターンキル以降だけ。ここまでくると対抗策というには苦しい。
というわけでForce of Will、目くらまし、もみ消しが候補になる。
2)手札破壊
先手1ターンキルには対抗不能。後手1ターンキルや先手2ターンキルに対しては思考囲い、強迫、陰謀団式療法、ピッチの暴露などで干渉し、コンボの成立を崩せる。暗黒の儀式経由ならHymn to Tourachもコンボを崩せる可能性があるが、あれはどちらかといえばカードアドバンテージを得るための手段であろう。
というわけで1マナの3種と暴露が候補になる。
3)対策用パーマネント
ここはかなり細分化される。汎用性の高いものから挙げよう。
・虚空の杯
ほとんどのコンボデッキはライブラリ操作やマナ加速を使うため、こちらも何らかのマナ加速を経由して1ターン目にX=1で置く。相手によってはX=0で置くだけでもデッキの動きを阻害できる。
・三なる宝球
コンボデッキは1ターンに軽いカードを連打してコンボパーツやマナを揃えることが多いが、どんな軽いスペルにも最低3マナの支払いを要求するこのカードは相手デッキの速度的優位を完全に奪ってしまう。ピッチスペルの優位性も奪うためきわめて強力だが、3マナとやや重めであり、かなり強力なマナ加速性能を持ったデッキでないと1ターン目に置くのは難しい。
・エーテル宣誓会の法学者
前述の、「1タ-ンに軽いカードを連打」という動きを禁止してしまう。法の定めや秘儀の研究室も同じことをより完全に実現できるが、こちらは2マナであり、しかも2点クロックでもあるという大きな利点がある。
・翻弄する魔道士
キーカードを禁止することで、相手は翻弄する魔道士を一時的にでも排除する手段を引くまでコンボを決められなくなる。ただし、1本目はキーカードを的確に指定するのは難しいかもしれない。
・虚空の力線
墓地を利用するコンボデッキへの対策としては最強のカード。初手に来るまでマリガンしたり、血清の粉末と併用したりすることも珍しくはない。そのほかの墓地対策としてはトーモッドの墓所、大祖始の遺産など。
・真髄の針
起動型能力を利用するコンボデッキならこれで対策できるが、相手が迂回路を用意している場合もあるので注意。たとえばセファリッド・ブレックファストなら基本的にはコーの遊牧民を指定すればいいがコーのシャーマンを出されるとダメだし、放火砲もゴブリンの放火砲を指定したら巣穴からの総出のストームを使った勝ち筋に切り換えてくる可能性がある。
そのほか、「対策用パーマネント」ではないがクリーチャー絡みのコンボなら一般的なクリーチャー除去でコンボが崩せる場合がある。その点でセファリッド・ブレックファストは非常に高速ではあるものの崩されやすいコンボデッキである。
以上を踏まえて、その2に続く。
同時期に始めた人たちにも何かの参考になるかもしれないし、何かしらの指摘や示唆がもらえたら有益なエントリになりうるだろうから。
現時点でレガシーについて考えるにあたって念頭に置くべきこと、その1。
「コンボデッキのキルターンが最速1ターン、平均2ターン」
アド・ストーム、放火砲、セファリッド・ブレックファスト、フリゴリッド等、デッキの組み方にもよるものの、2ターン程度でコンボを決めてくるデッキはレガシーでは珍しくない。
実のところ、レガシーがここまで高速化したのはわりと最近のことではないか。少なくとも時のらせん以前はここまで速くなかったと思う。
次元の混乱の猿人の指導霊、未来予知のナルコメーバ、アラーラの断片のむかつき。少なくとも未来予知がなければセファリッド・ブレックファストとフリゴリッドは1ターンは遅くなっている。また、ひそかにローウィンの思案もその高いサーチ性能でコンボデッキの速度と安定性アップに一役買っている。
キルターンが1ターン早まれば、全てのカードの価値判断を見直すに十分な理由となる。
なので、MtG wiki等で紹介されている時のらせん以前のレガシー仕様デッキは現在では速度的にお話にならない可能性がある。
では、その高速化されたコンボデッキにどう対抗するか。おおまかに言って3つの方法がある。
・カウンター
・手札破壊
・対策用パーマネントを設置
順に見ていこう。
1)カウンター
先手1ターンキルに対してはピッチカウンター(具体的にはほぼForce of Willのみ)しか対抗策たりえない。後手1ターンキルや先手2ターンキルならもみ消しや目くらましも使用可能。対抗呪文などの汎用カウンターが使用可能なのは後手2ターンキル以降だけ。ここまでくると対抗策というには苦しい。
というわけでForce of Will、目くらまし、もみ消しが候補になる。
2)手札破壊
先手1ターンキルには対抗不能。後手1ターンキルや先手2ターンキルに対しては思考囲い、強迫、陰謀団式療法、ピッチの暴露などで干渉し、コンボの成立を崩せる。暗黒の儀式経由ならHymn to Tourachもコンボを崩せる可能性があるが、あれはどちらかといえばカードアドバンテージを得るための手段であろう。
というわけで1マナの3種と暴露が候補になる。
3)対策用パーマネント
ここはかなり細分化される。汎用性の高いものから挙げよう。
・虚空の杯
ほとんどのコンボデッキはライブラリ操作やマナ加速を使うため、こちらも何らかのマナ加速を経由して1ターン目にX=1で置く。相手によってはX=0で置くだけでもデッキの動きを阻害できる。
・三なる宝球
コンボデッキは1ターンに軽いカードを連打してコンボパーツやマナを揃えることが多いが、どんな軽いスペルにも最低3マナの支払いを要求するこのカードは相手デッキの速度的優位を完全に奪ってしまう。ピッチスペルの優位性も奪うためきわめて強力だが、3マナとやや重めであり、かなり強力なマナ加速性能を持ったデッキでないと1ターン目に置くのは難しい。
・エーテル宣誓会の法学者
前述の、「1タ-ンに軽いカードを連打」という動きを禁止してしまう。法の定めや秘儀の研究室も同じことをより完全に実現できるが、こちらは2マナであり、しかも2点クロックでもあるという大きな利点がある。
・翻弄する魔道士
キーカードを禁止することで、相手は翻弄する魔道士を一時的にでも排除する手段を引くまでコンボを決められなくなる。ただし、1本目はキーカードを的確に指定するのは難しいかもしれない。
・虚空の力線
墓地を利用するコンボデッキへの対策としては最強のカード。初手に来るまでマリガンしたり、血清の粉末と併用したりすることも珍しくはない。そのほかの墓地対策としてはトーモッドの墓所、大祖始の遺産など。
・真髄の針
起動型能力を利用するコンボデッキならこれで対策できるが、相手が迂回路を用意している場合もあるので注意。たとえばセファリッド・ブレックファストなら基本的にはコーの遊牧民を指定すればいいがコーのシャーマンを出されるとダメだし、放火砲もゴブリンの放火砲を指定したら巣穴からの総出のストームを使った勝ち筋に切り換えてくる可能性がある。
そのほか、「対策用パーマネント」ではないがクリーチャー絡みのコンボなら一般的なクリーチャー除去でコンボが崩せる場合がある。その点でセファリッド・ブレックファストは非常に高速ではあるものの崩されやすいコンボデッキである。
以上を踏まえて、その2に続く。
創元SF文庫の年間日本SF傑作選で、伊藤計劃の短編が含まれている。
配置的にはトリだがまずはそれから。
『The Indifference Engine』
虐殺機関、MGS GUNS OF THE PATRIOTS、ハーモニーと、全てで紛争地帯が舞台の一部に含まれるが、本作もその例に漏れない。
家族を皆殺しにされて部族間の戦争に身を投じた少年が、外国の介入で終戦させられて平和推進プログラムに従った措置を施される。それは、外見的特徴などから「あいつは俺と違う、憎むべき部族の人間だ」と判別する脳の働きを阻害して、憎しみの元をなくそうというものだった。
以上、あらすじ終わり。
確かに、我々の頭には思考を省力化し、1つのことを関連事象に類推適用しようとする働きがある。たとえば、親しい友人が犯罪に巻き込まれたとしよう。仮にその加害者が外国人だったら、その国の人間全体にネガティブなイメージを抱き、警戒するようになるだろう。また仮にその加害者が外国人でなくたちの悪い異性で、友人はそれに騙されたのだとしたら異性全般に警戒心を抱くようになるかもしれない(自分に親しく付き合っている異性がいなければなおさら)。
しかし、人間は非常に個体差が大きいので、ある簡単な基準で人をカテゴライズしてその全員を同じように判断する、というのは間違っている。つまりはこれが「偏見」であり、安易で不適切な思考の省力化である。
で、その「人間をカテゴライズ」する機能を失わせれば偏見もなくなり、偏見に基づいた憎悪もなくなるだろう、と(部族や種族全体で憎みあうなんてのは偏見に後押しされていなければ絶対に起こる類のものではない)。
うん。理屈は正しそうだが、そんな至高のお題目で何もかもうまくいくほど人間は賢くもなければ理性的でもないよね。
安易で不適切でも、偏見は思考の省力化パターンの1つ。省力化なしで思考を処理しきるだけの能力のない人間は、そのぶん精神に大きな負担がかかり、いずれ別の方向に歪みが噴き出すだろう。
結局、人の世の矛盾を解消しようという運動の前には常に、人自身の「能力不足」が解決不能な問題として立ちはだかっている。
そんなことを思った一篇。
『パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語』
作者の円城塔は、伊藤計劃と同じく第7回小松左京賞の最終候補になって両者とも落選し、改稿した作品がともに「ハヤカワSFシリーズJコレクション」から刊行され、ともに日本SF大賞候補にノミネートされて仲良く落選、という経緯のせいで何かと二人まとめて話題にされやすいらしい。それで本作も読んでみたが...
まったく趣味に合いませんでした!
表現的には平易に読者に確実に意味を伝え、ストーリーで語りかける手法...の真逆で、表現に技巧が凝らされ一文一文咀嚼しないと意味がわからない。表現そのものが主でありストーリーは従であるかのように、ストーリーは特に主張性を持たずむしろ意味不明。
こういう、文章表現に眩惑されるような読書体験を好む人は存在しているんだろうが...俺はノーサンキュー。
『七パーセントのテンムー』
ご存知、「と学会」会長の山本弘。本作はSF小説としても十分面白く、山本弘の文筆家としての確かな実力を感じさせるとともに、疑似科学をネタとしてしっかり取り入れつつ、現実に起こっていることは変わらないのに科学的な解釈が異なるだけで思い惑う人の心の不確かさを書き出すあたりが「と学会」会長の作品として貫禄の出来栄えでした。この傑作選中一番面白かった。おすすめ。
残りは、まあ、とくに語るほどのものはないかな...
配置的にはトリだがまずはそれから。
『The Indifference Engine』
虐殺機関、MGS GUNS OF THE PATRIOTS、ハーモニーと、全てで紛争地帯が舞台の一部に含まれるが、本作もその例に漏れない。
家族を皆殺しにされて部族間の戦争に身を投じた少年が、外国の介入で終戦させられて平和推進プログラムに従った措置を施される。それは、外見的特徴などから「あいつは俺と違う、憎むべき部族の人間だ」と判別する脳の働きを阻害して、憎しみの元をなくそうというものだった。
以上、あらすじ終わり。
確かに、我々の頭には思考を省力化し、1つのことを関連事象に類推適用しようとする働きがある。たとえば、親しい友人が犯罪に巻き込まれたとしよう。仮にその加害者が外国人だったら、その国の人間全体にネガティブなイメージを抱き、警戒するようになるだろう。また仮にその加害者が外国人でなくたちの悪い異性で、友人はそれに騙されたのだとしたら異性全般に警戒心を抱くようになるかもしれない(自分に親しく付き合っている異性がいなければなおさら)。
しかし、人間は非常に個体差が大きいので、ある簡単な基準で人をカテゴライズしてその全員を同じように判断する、というのは間違っている。つまりはこれが「偏見」であり、安易で不適切な思考の省力化である。
で、その「人間をカテゴライズ」する機能を失わせれば偏見もなくなり、偏見に基づいた憎悪もなくなるだろう、と(部族や種族全体で憎みあうなんてのは偏見に後押しされていなければ絶対に起こる類のものではない)。
うん。理屈は正しそうだが、そんな至高のお題目で何もかもうまくいくほど人間は賢くもなければ理性的でもないよね。
安易で不適切でも、偏見は思考の省力化パターンの1つ。省力化なしで思考を処理しきるだけの能力のない人間は、そのぶん精神に大きな負担がかかり、いずれ別の方向に歪みが噴き出すだろう。
結局、人の世の矛盾を解消しようという運動の前には常に、人自身の「能力不足」が解決不能な問題として立ちはだかっている。
そんなことを思った一篇。
『パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語』
作者の円城塔は、伊藤計劃と同じく第7回小松左京賞の最終候補になって両者とも落選し、改稿した作品がともに「ハヤカワSFシリーズJコレクション」から刊行され、ともに日本SF大賞候補にノミネートされて仲良く落選、という経緯のせいで何かと二人まとめて話題にされやすいらしい。それで本作も読んでみたが...
まったく趣味に合いませんでした!
表現的には平易に読者に確実に意味を伝え、ストーリーで語りかける手法...の真逆で、表現に技巧が凝らされ一文一文咀嚼しないと意味がわからない。表現そのものが主でありストーリーは従であるかのように、ストーリーは特に主張性を持たずむしろ意味不明。
こういう、文章表現に眩惑されるような読書体験を好む人は存在しているんだろうが...俺はノーサンキュー。
『七パーセントのテンムー』
ご存知、「と学会」会長の山本弘。本作はSF小説としても十分面白く、山本弘の文筆家としての確かな実力を感じさせるとともに、疑似科学をネタとしてしっかり取り入れつつ、現実に起こっていることは変わらないのに科学的な解釈が異なるだけで思い惑う人の心の不確かさを書き出すあたりが「と学会」会長の作品として貫禄の出来栄えでした。この傑作選中一番面白かった。おすすめ。
残りは、まあ、とくに語るほどのものはないかな...