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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
エンディングを見てもタイトルに戻るタイミングで不正終了するもんで、エンディングリストはまったく埋まっていないわけだが一応全エンディングを見た。
真END…どころか紅莉栖ENDすら自力で到達できる気が全くしなかったので、それ以外のエンディングを見終わった時点で早々に攻略wikiを頼った。

以下、ネタバレあり。

ドラマは視聴者の感情を揺さぶって強い印象を与えることを目的とする。良いドラマはそれがうまくできている。
基本的には「死」は負の方向に強く感情を揺さぶるイベントではあるが、視聴者が十分に感情移入できるだけの描写のなかった登場人物の死のシーンをいかにも盛り上げようと描写されている、などの齟齬があると、その齟齬による違和感がドラマへの没入を阻害する結果になる。平易な言葉で言うと、しらける。確かFFⅡだったと思うが、安易に登場人物を殺して「どうだ人が自己犠牲で死んだぞ!感動的だろう!?感動しろ!」といわんばかりの展開に大変しらけた憶えがある。
というわけで、ドラマには視聴者が登場人物に感情移入できるに十分な量の描写に尺を割くことが大切。
また、感情を揺さぶるには落差を利用することが重要。幸福な状況から不幸のどん底へ、そしてそこから幸福へ復帰。同じような刺激では感覚が鈍磨してしまう。構造的には、不幸を引き立たせるために幸福を前置し、それ自体が最終的な幸福を引き立たせるために前置される、ということになる。
その、最初の幸福な状態として「平穏で少し退屈で、でも幸せな日常」というのはとても適している。そういうシーンはキャラクタたちの生活描写で彩られ、視聴者が登場人物たちに感情移入するだけの尺を確保してくれる。
ついでに、日常シーンは個々の要素に対する視聴者の注意度が低いシーンであるので、伏線を紛れ込ませるのに最適だ。

まあ、ここまではいい。

問題は、そういうシーンがしばしば退屈なものになることである。「少し退屈な日常」を描こうとしているのだから退屈になるのは必然かもしれないが、エンターテイメントとしては客に退屈を感じさせては負けだ。
Ever17ではこの日常シーンに相当するものが中盤にあるが、この退屈問題を克服できておらず、中だるみを引き起こしている。
シュタインズゲートでは、Dメールの謎とそれを解明しようとするオペレーションが日常シーンを貫く大きな一本の軸として存在しており、主人公が目的意識を持って行動しているがゆえに、それに感情移入している視聴者の目もその目的にフォーカスされ、日常描写そのものは「見てはいるが注視してはいない」ような状態で目に入ってくる。これは退屈問題を軽減するにはかなりうまいやり方だと思う。以前から、無目的的な日常描写の多いストーリー(恋愛ものに多い)は退屈で、逆に主人公が何らかの目的意識を持って行動しているストーリーは読みやすい、と思っていたが、つまりはそういうことらしい。

で、構造には言及したが話そのものには言及しない。面白かったのは確かだ。
いろいろご都合主義だったりするがそれに突っ込むのもヤボってものだろう。
ああ、「いわゆる選択肢というものを画面上に出現させない」というのも試みとしては面白い。これもどちらかといえば構造に属する話か。

で。本編ではなく、オフィシャルですらなく、攻略wikiの全分岐図に書かれていた一文「実の娘に興奮する真性変態ダル」に言及。妙に引っかかったので文章化してみる。
誰かしらの実験によれば、十分に性的なアピールを備えた異性を性的な対象として見ないのは長時間一緒に(性的な関係無しで)生活をしている場合に起こる、とのこと。逆に言えば、そうでなければ性的な対象として見ることは別に不思議ではない。たとえば18歳のときに行きずりの女と一夜限りの関係を持ち、自分が知らない間にその女が子供を出産し、22年後、自分が40歳のときに21歳の十分に成熟した女が目の前にいればそれを性的な対象として見てもまったく不思議ではなく、一旦性的な対象として見たあとで「私はあなたの娘です」と言われても理性はともかく心がそれについてくるかどうかは保証の限りではない。うまくいかない場合も多いだろう。それでも、自分にまったく心当たりがないわけでもないだろうし、年齢差によって納得し最終的には落ち着くところに落ち着きそうではある。
それに対し、ダルのケースでは「自分にまったく心当たりはなく」「年齢的には自分と同い年」である。これじゃあ性的な対象として見るなというほうがムリってもんだ。違うかな?
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