電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
恒久的なマナ加速を複数利用して重いパワーカードを素早くプレイできるようにし、あとはそれらを連打するタイプのデッキをマナランプ系と呼び、スライやウィニー、パーミッション、コントロール等と同様すっかりデッキタイプとして定着した感があるが、MtGの18年以上の歴史の中で最初の7年半はこのようなデッキは存在しえなかった。「存在を許されなかった」と言うべきか。
当時をご存知の人であれば理由はすぐに思い当たることだろう。
ハルマゲドン W3 ソーサリー
すべての土地を破壊する。
こんなカードがある環境では、土地を伸ばそうとはなかなか思えないだろう。実際、このカードがある間は「必要なだけの土地を置いたら、残りは保険として手札に残しておく」というプレイングが好ましいとされていたぐらいだ。
土地を伸ばすマナ加速ではなくクリーチャーを使ったマナ加速も緑の得意分野だが、クリーチャーを使ったマナ加速はむしろハルマゲドンとの相性がいいので自ら積極的にハルマゲドンを使う側にまわり、マナランプという形になることはなかった。
ファイアーズはマナクリーチャーを8枚以上投入し、マナを伸ばしてパワーカードを連打するデッキではあるが、あれはコンボデッキが理想的な展開として1マナ→3マナのジャンプアップを必要としていたからで、マナクリーチャーに大きく依存しているがゆえの不安定さがあった。どちらかといえば安定したマナ加速を重視し、相手の序盤の攻勢を捌くために全体除去を使うことも多いマナランプとはやはり性質が大きく異なる。
ハルマゲドンが第6版を最後に姿を消し(2001/4)、第7版になってからようやくマナランプの道が開かれた。今ではよく使われている不屈の自然はミラージュ(1996/10)が初出だが、トーナメントシーンに姿を見せるようになるまでにかなり長く待つことになる。
とはいえ、ハルマゲドンだけでなくジョークルホープスのような「たくさんのパーマネントを展開したプレイヤーに痛手を与える呪文」や、激動のような「カウンターか手札破壊でなければ防ぎようのない致命的な呪文」が環境にある間は、やはりマナランプは成立しなかった。
最初にマナランプっぽいものが現れたのはオンスロートブロック構築で、爆発的な植生によるマナ加速から重いカードを連打する「ベジテーション」がそれである。ブロック構築なのでハルマゲドンの影響がどうとかいうのは関係ないのだが、通常のプレイ以外の方法で土地を戦場に出してマナを伸ばし可能な限りパワーカードを早くプレイし、かつそれらを連打する、という点でマナランプの原型と言えるだろう。
そののち、ミラディンブロックでは2種類の土地サーチ手段を手に入れてウルザトロンが確固たる地位を築く。ウルザトロンは土地の数を伸ばすことよりもウルザ土地3種を揃えることが重要なのでマナランプとは志向するところが異なるが、これもまたハルマゲドンに封じ込められていたデッキタイプという点で同族のような関係にある。
そして、神河ブロックで桜族の長老と木霊の手の内という2つの優秀なマナ加速&マナサーチカードが加入し、本格的にマナランプというデッキタイプの歴史が始まった。当時はまだマナランプという呼ばれ方はされていなかったが。
神河ブロックが2004年10月からなので、ハルマゲドンが消えてから3年半してようやく「土地を伸ばす」系のマナ加速が陽の目を見た、ということになる。
安定したマナ加速を行って重いパワーカード連打、というのはゲームとしてえらい単純だなー、と個人的には思わないでもないが、重くて派手な呪文を使うのは単純に楽しいので、初心者の敷居を下げる意味でもマナランプ系が成立する環境への改革というのは必要だったのだろう。つまりハルマゲドンが消えたのは必然であり、今後再録されることもおそらくあるまい。
当時をご存知の人であれば理由はすぐに思い当たることだろう。
ハルマゲドン W3 ソーサリー
すべての土地を破壊する。
こんなカードがある環境では、土地を伸ばそうとはなかなか思えないだろう。実際、このカードがある間は「必要なだけの土地を置いたら、残りは保険として手札に残しておく」というプレイングが好ましいとされていたぐらいだ。
土地を伸ばすマナ加速ではなくクリーチャーを使ったマナ加速も緑の得意分野だが、クリーチャーを使ったマナ加速はむしろハルマゲドンとの相性がいいので自ら積極的にハルマゲドンを使う側にまわり、マナランプという形になることはなかった。
ファイアーズはマナクリーチャーを8枚以上投入し、マナを伸ばしてパワーカードを連打するデッキではあるが、あれはコンボデッキが理想的な展開として1マナ→3マナのジャンプアップを必要としていたからで、マナクリーチャーに大きく依存しているがゆえの不安定さがあった。どちらかといえば安定したマナ加速を重視し、相手の序盤の攻勢を捌くために全体除去を使うことも多いマナランプとはやはり性質が大きく異なる。
ハルマゲドンが第6版を最後に姿を消し(2001/4)、第7版になってからようやくマナランプの道が開かれた。今ではよく使われている不屈の自然はミラージュ(1996/10)が初出だが、トーナメントシーンに姿を見せるようになるまでにかなり長く待つことになる。
とはいえ、ハルマゲドンだけでなくジョークルホープスのような「たくさんのパーマネントを展開したプレイヤーに痛手を与える呪文」や、激動のような「カウンターか手札破壊でなければ防ぎようのない致命的な呪文」が環境にある間は、やはりマナランプは成立しなかった。
最初にマナランプっぽいものが現れたのはオンスロートブロック構築で、爆発的な植生によるマナ加速から重いカードを連打する「ベジテーション」がそれである。ブロック構築なのでハルマゲドンの影響がどうとかいうのは関係ないのだが、通常のプレイ以外の方法で土地を戦場に出してマナを伸ばし可能な限りパワーカードを早くプレイし、かつそれらを連打する、という点でマナランプの原型と言えるだろう。
そののち、ミラディンブロックでは2種類の土地サーチ手段を手に入れてウルザトロンが確固たる地位を築く。ウルザトロンは土地の数を伸ばすことよりもウルザ土地3種を揃えることが重要なのでマナランプとは志向するところが異なるが、これもまたハルマゲドンに封じ込められていたデッキタイプという点で同族のような関係にある。
そして、神河ブロックで桜族の長老と木霊の手の内という2つの優秀なマナ加速&マナサーチカードが加入し、本格的にマナランプというデッキタイプの歴史が始まった。当時はまだマナランプという呼ばれ方はされていなかったが。
神河ブロックが2004年10月からなので、ハルマゲドンが消えてから3年半してようやく「土地を伸ばす」系のマナ加速が陽の目を見た、ということになる。
安定したマナ加速を行って重いパワーカード連打、というのはゲームとしてえらい単純だなー、と個人的には思わないでもないが、重くて派手な呪文を使うのは単純に楽しいので、初心者の敷居を下げる意味でもマナランプ系が成立する環境への改革というのは必要だったのだろう。つまりハルマゲドンが消えたのは必然であり、今後再録されることもおそらくあるまい。
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