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電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
読了。
なんとも挑発的なタイトルだ。非実在青少年うんぬんの話をあざ笑っているかのようである。
とはいえタイトルと内容の一致率は15%ぐらいで、タイトルから想像されるような内容の本ではほとんどない。

人工少女の名のとおり、人間ではないアーティフィシャルな存在としての少女が登場する世界観で、SFである。
そして、有機ガイノイドを出せさえすれば考証はどうでもいい、というようなライトSFではなく、考証や設定のセンスオブワンダーを話の軸の1つに持ってくる程度にはハードなSFだ。
で、有機ガイノイド---作品内世界での呼称は人工妖精(フィギュア)---の存在意義は、異性の代替。必然性を持たせるために、人類という種全体の脅威となるような性感染症を設定し、陽性の人間を男女別で隔離、希望者に異性の代替としての人工妖精をあてがう…という形になっている。当然、セクシャルな意味合いも含んでいる。
そのせいもあってか、あるいは主要登場人物がやたらに口汚いせいか、ところどころに妙に猥雑な雰囲気を持っており、そのいっぽうで隔離された人工島・徹底した衛生管理・老廃物など出そうもない人工妖精などから病院のような冷たい清潔感も漂わせているという、奇妙な二面性を感じさせる話になっている。
性的な観点から人間存在を解釈して言及することも多く、作品としての必然性以上に、そういうのを筆者が好きだからなのでは?と思わせられた。ちょっとしたネタとしてヴァギナ・デンタタを出してくるとか。

で、この話のセンスオブワンダー部分は、いささか強引で過剰な飛躍もあるけど、興味深い箇所もあり、そこそこ楽しめる内容だった。70点。
サスペンス部分は可も無く不可も無し。少し面白い掘り下げ方をしているので55点。
ガイノイドが登場する話はほぼ必ず「心ってなに?」というところにかかわる話になるが、この話では深そうに見えて結構そうでもない。衒学的な記述でごまかしてる感じがする。55点。
平均すると60点。とはいえ標準を50点に置いているので十分楽しめる部類ではある。
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