電源不要系同人サークル「Paper Entertainment Factory」のアナウンスと、適当な駄文。
M13のカードギャラリーを眺めていると、黒という色の前途に暗雲が立ち込めていくのを感じずにはいられない。
殺害 BB1 インスタント
クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
黒いクリーチャーも破壊できるようになったかわりに黒マナ1個ぶん重くなった破滅の刃である。アーティファクトクリーチャーも破壊できるようになったかわりに黒マナ1個ぶん重くなった喉首狙い、と見てもよい。
どちらにせよ、これが黒の基本除去になるとすれば、著しい弱体化だと言わざるをえない。
なぜなら、インスタントである利点を活かせるかどうかにおいて1マナの差は致命的だからである。
相手の動きに対応するために1マナ残してインスタントを構えるのはプレイングで十分カバーできる。2マナ残すのは動きが遅くなるができないことはない。3マナ残そうとするとメインフェイズにはほぼ有効なアクションは取れない。
インスタントの1マナと2マナ、2マナと3マナの間には越えられない壁が存在する。
これが収録される以上破滅の刃系は収録されるはずがないので、インスタント除去のために黒を第二色とする選択肢は消える。見栄え損ないもしくはその同型再版が収録されることを期待するしかないだろう。黒単なら夜の犠牲が使えなくもないが、黒単で使う場合ですら破滅の刃や喉首狙いに見劣りするのは否めない。
M11からM12への変化でも、強迫やコジレックの審問の枠が困窮になって黒1マナぶん重くなり、色拘束が強くなったため多色デッキでは使いづらくなった。結果、スタンダードでは手札破壊という戦術的オプションはほぼ見られなくなった。そしてM13で破滅の刃から殺害への変化。ウルフィーの銀心や修復の天使の出現でインスタント除去の重要性は増しており、さらに怨恨の再録も決定しているというのに、黒のインスタント除去を弱体化させる意図は何なのか?
魂の洞窟によってカウンターも弱体化した。インスタントタイミングで何かする、という要素を減らしていくつもりか?
それは修復の天使や瞬唱の魔道士のような一部のパワーカードが絡む場合にのみ許される戦術だとでも?
奇跡カードのバカゲーっぷりを見ていると、インスタントタイミングで何かする/されるという「複雑な要素」を減らし、引いたカードをダンプするだけのゲームに近づけていこうと今のR&Dが本気で考えているのではないかと思えて恐ろしい。
その一方で、新録であるリリアナ第三の形態を見るに、土地は沼しか入れず沼の数もしくは黒マナの数に物を言わせる古典的な黒のスタイルを依然として提示しているようでもある。最終奥義の内容からして、フィニッシュは魂の消耗というところだろうか。しかし、このスタイルはもはや時代に即していない。装備品が導入された時点で黒単コントロールはほぼ終わっている。スタンダードがミラディン+神河の時代のように装備先がタフネス1のクリーチャーばかりであるなら死の支配の呪いでなんとかなるが、イニストラードブロックのカードを見渡す限りそうは思えない。結局、黒単を強烈に後押しするカードが存在しつつ、黒に強力カードが十分に配され、無色のカードにも有用な選択肢が揃っていないと黒単コントロールなど組めない。
さらに、イニストラードブロックは特殊土地をはじめとして意外と多色寄りのブロックであり、続くラヴニカへの回帰は当然多色ブロックであろう。それらに含まれる多色のパワーカードはどれ1つ使えない。
こうして考えると、古典的な沼単の黒単というのは実に受けの狭いデッキである。環境全体で条件が整わないとTier2にすらなれない。リリアナ第三の形態だけではとてもではないが無理だ。下手に夢は見ないほうがいい。
加えて言えば、色さえあってればクリーチャーだろうがエンチャントだろうがプレインズウォーカーだろうが問答無用で除去してしまう天界の粛清の対策カードとしての無節操っぷりにも黒使いは萎えさせられてきた。黒単や黒赤にとっては忘却の輪だけでも十分に無節操な除去であるのに、天界の粛清まで加わっては馬鹿馬鹿しくてやっていられない。
まあ、さすがにM13では天界の粛清は落ちるだろう。満を持して登場する、基本セット初の多色プレインズウォーカーにして初の多色カード、二コル・ボーラスがあれ一発で除去されるようではセットとしてのコンセプトも何もあったものではない。
殺害 BB1 インスタント
クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
黒いクリーチャーも破壊できるようになったかわりに黒マナ1個ぶん重くなった破滅の刃である。アーティファクトクリーチャーも破壊できるようになったかわりに黒マナ1個ぶん重くなった喉首狙い、と見てもよい。
どちらにせよ、これが黒の基本除去になるとすれば、著しい弱体化だと言わざるをえない。
なぜなら、インスタントである利点を活かせるかどうかにおいて1マナの差は致命的だからである。
相手の動きに対応するために1マナ残してインスタントを構えるのはプレイングで十分カバーできる。2マナ残すのは動きが遅くなるができないことはない。3マナ残そうとするとメインフェイズにはほぼ有効なアクションは取れない。
インスタントの1マナと2マナ、2マナと3マナの間には越えられない壁が存在する。
これが収録される以上破滅の刃系は収録されるはずがないので、インスタント除去のために黒を第二色とする選択肢は消える。見栄え損ないもしくはその同型再版が収録されることを期待するしかないだろう。黒単なら夜の犠牲が使えなくもないが、黒単で使う場合ですら破滅の刃や喉首狙いに見劣りするのは否めない。
M11からM12への変化でも、強迫やコジレックの審問の枠が困窮になって黒1マナぶん重くなり、色拘束が強くなったため多色デッキでは使いづらくなった。結果、スタンダードでは手札破壊という戦術的オプションはほぼ見られなくなった。そしてM13で破滅の刃から殺害への変化。ウルフィーの銀心や修復の天使の出現でインスタント除去の重要性は増しており、さらに怨恨の再録も決定しているというのに、黒のインスタント除去を弱体化させる意図は何なのか?
魂の洞窟によってカウンターも弱体化した。インスタントタイミングで何かする、という要素を減らしていくつもりか?
それは修復の天使や瞬唱の魔道士のような一部のパワーカードが絡む場合にのみ許される戦術だとでも?
奇跡カードのバカゲーっぷりを見ていると、インスタントタイミングで何かする/されるという「複雑な要素」を減らし、引いたカードをダンプするだけのゲームに近づけていこうと今のR&Dが本気で考えているのではないかと思えて恐ろしい。
その一方で、新録であるリリアナ第三の形態を見るに、土地は沼しか入れず沼の数もしくは黒マナの数に物を言わせる古典的な黒のスタイルを依然として提示しているようでもある。最終奥義の内容からして、フィニッシュは魂の消耗というところだろうか。しかし、このスタイルはもはや時代に即していない。装備品が導入された時点で黒単コントロールはほぼ終わっている。スタンダードがミラディン+神河の時代のように装備先がタフネス1のクリーチャーばかりであるなら死の支配の呪いでなんとかなるが、イニストラードブロックのカードを見渡す限りそうは思えない。結局、黒単を強烈に後押しするカードが存在しつつ、黒に強力カードが十分に配され、無色のカードにも有用な選択肢が揃っていないと黒単コントロールなど組めない。
さらに、イニストラードブロックは特殊土地をはじめとして意外と多色寄りのブロックであり、続くラヴニカへの回帰は当然多色ブロックであろう。それらに含まれる多色のパワーカードはどれ1つ使えない。
こうして考えると、古典的な沼単の黒単というのは実に受けの狭いデッキである。環境全体で条件が整わないとTier2にすらなれない。リリアナ第三の形態だけではとてもではないが無理だ。下手に夢は見ないほうがいい。
加えて言えば、色さえあってればクリーチャーだろうがエンチャントだろうがプレインズウォーカーだろうが問答無用で除去してしまう天界の粛清の対策カードとしての無節操っぷりにも黒使いは萎えさせられてきた。黒単や黒赤にとっては忘却の輪だけでも十分に無節操な除去であるのに、天界の粛清まで加わっては馬鹿馬鹿しくてやっていられない。
まあ、さすがにM13では天界の粛清は落ちるだろう。満を持して登場する、基本セット初の多色プレインズウォーカーにして初の多色カード、二コル・ボーラスがあれ一発で除去されるようではセットとしてのコンセプトも何もあったものではない。
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